2018年05月20日

【今週の風考計】5.20─アマゾン膨張と「デジタル課税」の必要性

★アマゾン膨張が激しい。日本での2017年度売上高が1兆3335億円(前年比14.4%増)となった。そのうち出版物の売上げは5400億円を超す。日本の出版物販売額の30%を占める。
★しかしアマゾンジャパンへの課税は1割でしかない。日本で生じた売上高の約9割を米国本社に計上し、日本での課税を逃れているからだ。いまやアマゾンは税金を払わない企業のトップをいく。日本のみならず世界中で問題になっている。

★世界各国にあるアマゾンの子会社は、本社からの「物流・管理業務の委託」であり、販売業務はしていないという契約形態をとり、海外で稼いだ利益の9割を、アメリカ本社に収めるカラクリを取っているためだ。販売による利益がないのだから、現地国へ法人税を支払う必要はないという論理だ。
★しかも日本の税法では恒久的施設がなければ、事業利得には課税されない。アマゾンは、この税法をずる賢く使い、日本に設置したネット通販事業用の物流センターは単なる倉庫だと主張し、課税を逃れている。

★アマゾン本社は、子会社を税金の安いタックスヘイブンに置き、グループ全体の利益をそこに集中させて、節税をしている。アメリカ本国でもアマゾンの年間売り上げが10兆円をこえるのに、税金は560億円ほど。これではアマゾンのジェフ・ベゾスCEOに非難が集まるのも無理はない。
★国際的な課税逃れに走るアマゾンやグーグルから、どうやって税金を徴収するか。3月中旬、EUは国際的な巨大ネット企業を対象とした「デジタル課税」の導入を加盟国に提案した。売上高の3%を課税する案である。日本も急ぎ検討すべきだ。(2018/5/20)
posted by JCJ at 12:04 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする