2018年07月25日

《国内政治》 2度目の幕引き許さない 森友・加計疑惑 徹底解明へ全力=三浦誠

 二つの学校法人をめぐる疑惑が国政の焦点になっている。安倍晋三首相夫妻の関与が問われる森友加計疑惑だ。発端は昨年2月に森友学園への国有地格安売却を「朝日」が報じたことだ。以降、両学園にまつわる疑惑が、1年半以上にわたって次々と発覚するという異例の事態になっている。
 森友加計疑惑で、「しんぶん赤旗」と日本共産党国会議員団は、独自に内部資料を入手するなどし、追及を続けてきた。
 森友疑惑では、昨年3月1日の参院予算委員会で小池晃書記局長が、自民党の鴻池祥肇参院議員事務所の報告書を入手し、追及した。籠池泰典被告=詐欺罪で起訴=からの依頼で鴻池事務所が財務省近畿財務局に口利きしたことを指摘。同じようなことをした議員がほかにもいないか安倍首相に調査を迫った。

官邸が検察に介入 

 共産党国会議員団はその後も、籠池被告と財務省との交渉を録音した音声データを手に入れ、国会で追及した。最近では、あいついで省庁の内部文書を暴露。財務省の佐川宣寿前理財局長らの刑事処分について「官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている」と記されていることをあげ、「法務省を通じて検察に官邸が介入しようとしていたのではないか」と正した。
 赤旗は早い段階で籠池被告に取材した。とくに安倍首相夫妻をはじめ学園と政治家の接点≠ニして注目したのが「教育勅語」だ。安倍首相の妻昭恵氏は、幼稚園を訪問し、「教育勅語などに感動」とフェイスブックに何度も記していた。籠池被告から入手した小学校の募集案内に掲載されていた政治家を調べると共通項は「教育勅語」の礼賛だった。根底に戦前回帰の右翼的思想が流れていたのである。
 加計疑惑では、昨年3月13日付で「52年ぶりの獣医学部 国家戦略特区で無理やり」と新聞としてはいち早く疑惑を報じた。

「動かぬ証拠」指摘

「総理のご意向」と記した文部科学省の内部文書が報じられた直後には、愛媛県今治市での獣医学部新設を前提に文科省が作成したスケジュール表など複数の内部文書を、政府関係者から赤旗が入手。小池氏が参院決算委でスケジュール表を取り上げ、「今治市ありき、加計学園ありきで国家戦略特区諮問会議の決定が行われた動かぬ証拠」と指摘した。
 なぜ日本共産党が独自に内部資料を入手できるのか-―。
 強調したいのは、赤旗と国会議員団がそれぞれ独自に情報を得ようと努力していることである。関係者にあたり、説得し、証言や資料を得る。その基本はジャーナリズムにおける調査報道と同様だ。決して「タレこみ」待ちではない。

 そして相手が協力してくれる根底には、日本共産党が金権腐敗と無縁の政党だからでもある。企業・団体献金は癒着の根源であるとして全面禁止を主張してきた。政党助成金にも頼らず、党費、個人献金、赤旗の収益で党を運営している。金権腐敗とたたかってきた清潔な党だからこそ、相手も信頼してくれるといえる。
 安倍政権は通常国会が終わる7月22日をもって、疑惑の幕引きを狙っている。昨年は通常国会を早々にとじ、1度目の幕引きをした。終了直後の記者会見で「何か指摘があれば、政府としてはその都度、真摯に説明責任を果たす」「丁寧に説明」と述べたが、その後、丁寧に説明することも、説明責任を果たすこともしないままだ。いま国会、ジャーナリズムには、2度目の幕引きを許さず、真相の徹底解明に力を尽くすことが求められている。
三浦 誠(しんぶん赤旗社会部部長代理)

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2018年7月25日号
posted by JCJ at 13:05 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする