2018年10月07日

【今週の風考計】10.7─呆れる安倍政権の「性暴力」への鈍感さ

「性暴力を戦争の武器として使うこと」は、10年前に戦争犯罪として禁じられている。だが、いまだに世界の紛争地では、レイプや性被害が後を絶たない。これが、もっともコストの安い「戦争の武器」だからである。

今年のノーベル平和賞が、戦時下の性暴力撲滅に取り組む、コンゴの婦人科医ムクウェゲさんとイラクのナディアさんに贈られた。ムクウェゲさんは、コンゴにパンジー病院を設立し、20年前の第2次コンゴ内戦以来続く、現地での戦乱によりレイプ被害にあった3万人の女性を治療し、その精神的ケアにも当たっている。
同時授賞が決まったイラクの少数派・ヤジド教徒である女性のムラドさんは、「イスラム国」ISに誘拐され性暴力を受けた。ムクウェゲさんと同じように、傷ついた被害女性のため、支援を続けている。また世界中に広がった性被害の告発運動「#MeToo」も、側面から貢献している。

こうしたグローバルな潮流に逆らうような言動が、安倍政権やそのチルドレン・応援組織から噴き出している。「新潮45」を実質的に廃刊に追い込んだ杉田水脈衆院議員も、“「#MeToo」運動はもう辞めよう” “セクハラと騒ぐのは魔女狩り”などと主張していた。この深刻な現実を直視しなければならない。
いま世界から称賛されているムクウェゲさん本人が、2年前に来日しているのを知った。そのさい彼は、「旧日本軍が行った従軍慰安婦問題を<戦時下の性暴力>として言及し、謝罪も含め国家の責任が問われる」と述べている。しかし、安倍首相は「慰安婦問題は朝日の誤報のせい」と開き直る始末だ。

かように性暴力や性被害を矮小化し、さらにはLGBTなど性的少数者への侮蔑、ヘイトスピーチ規制にも鈍感な態度など切りがない。都道府県では初めての東京都・人権尊重条例が、5日に採択された。これにも自民党は反対している。(2018/10/7)

posted by JCJ at 11:52 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする