2018年11月01日

【リアル北朝鮮】 朝中露が接近 制裁緩和へ 非核化の速度と幅に応じて=文聖姫

 北朝鮮と中国、ロシアの接近が注目を浴びている。

 11日、北朝鮮の朝鮮中央通信はモスクワで9日に開かれた朝中露外務次官級協議について伝え、おおむね次のように指摘した。

・3者(朝中露)協議では、朝鮮半島の平和と安定のために傾けている北朝鮮の努力を評価。

・朝鮮半島情勢の肯定的な流れが持続するよう、相応の措置を取ることが重要だという点で見解が一致。

・朝鮮半島に恒久的で強固な平和体制を構築し、相互の関心事となるすべての問題を合理的に解決するための意思疎通と協力を引き続き強化することで合意。

 そして、3者協議では共同報道文が発表されたと報じた。

 朝鮮中央通信では、共同報道文の詳細な内容は伝えられていないが、ロシア外務省によれば、北朝鮮が実施した核実験の廃棄などの動きを踏まえ、「北朝鮮への国連制裁は適時、見直す必要がある」と指摘。「一方的な制裁に反対する共通の立場を確認した」とされる(朝日新聞2018年10月11日付)。

 6月12日に史上初の米朝首脳会談がシンガポールで開かれた後も、国連の対北朝鮮制裁措置は解除されていない。アメリカは、北朝鮮の非核化が実現しない限り、制裁を解除させない方針だ。しかし、中露は北朝鮮の対話路線を支持し制裁の緩和を求めてきた。

 今回の共同報道文でも、「3者は朝鮮民主主義人民共和国が意義ある実践的な非核化措置を取ったことに注目し、適期に対朝鮮制裁措置の調節過程を稼働させるべき必要性があるという見解で一致した」(聯合ニュース18年10月11日)との文言がある。10月11日発の聯合ニュースは「調節過程」という言葉に注目。専門家の言葉を借りて、北朝鮮の非核化の速度と幅に応じて制裁緩和の速度と幅も調節すべきだという3カ国の協力的立場を反映させたものだと分析した。

文聖姫(ジャーナリスト、博士)
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2018年10月25日号
posted by JCJ at 14:40 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする