2018年11月25日

【今週の風考計】11.25─ゴーン容疑者の私腹と官民「不正の構図」

◆日産ゴーン会長と懸けて、<除夜の鐘>と解く、その心はゴーンと鳴って、go went gone ─100億持ち逃げ、コンチクショウ! 今はない東京・武蔵村山・日産工場の近くで部品修理をしていた老人のつぶやきだ。

◆1999年、「コストカッター」と呼ばれたカルロス・ゴーンは、全従業員の14%・2万1千人の首切りと5つの工場閉鎖を強行。各地の企業城下町では、多くの人が転居や転職を余儀なくされ、商店街の衰退も進んだ。40年にわたって約968万台を生産してきた武藏村山工場も例外ではない。いまだに跡地の利用も思うように進まず、かつての面影はない。
◆さらに2008年のリーマン・ショックの際にも、派遣社員など2万人の人員削減・下請け企業の半減・発注コスト切り下げを行った。だが「V字回復の立役者」と絶賛され、20年に及んだワンマン支配の結果は、どうだったか。

◆「日産は自分たちの運命を自分たちで決められない会社にしてしまった。責任は私たち歴代経営陣にある」と釈明するが、ものづくりの現場を荒廃させた罪は極めて重い。ゴーンの会長職と代表権の解任を決めた臨時取締会の翌日の11月23日を、<いい日産の日>としゃれている場合ではない。
◆日産は、つい2カ月半前、イグニッションキーの不具合によるエンジン停止のおそれを理由に、16車種3万8千台のリコールを、国交省に届け出たばかりだ。この一年、検査不正や品質データの改ざんが続出した。三菱マテリアル、神戸製鋼所、日立化成、免振装置の油圧機器KYB、宇部興産などなど、「法律に違反しても品質には問題がない」と開き直るモラルの退廃は、とどまるところを知らない。

◆極めつけは会計検査院が「森友学園」への国有地売却を巡る問題で下した結論だ。なんと約8億円の売却価格値引きの根拠をめぐって、財務省が行った決裁文書改ざんについては、処分を行わないというのだから始末に負えない。安倍政権ぐるみで免罪する「不正の構図」は、一掃しなければならない。(2018/11/25)

posted by JCJ at 13:54 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする