2019年01月07日

【内政】 内乱予備罪で安倍首相を告発 最高検「返戻」に「補充書」で対抗 闘い続ける平野元参院議員=編集部

安倍晋三政権はこの5年半を超す過程で、戦後日本の歩みを支えた現行憲法を踏みにじる行為を次々と繰り返してきた。そして来年には、緊急事態条項を含む条文改憲に踏み込む姿勢を一段と鮮明にしている。こうした日本の民主主義の国家的危機に今年9月7日、安倍首相を内乱予備罪で告発する注目すべき告発状が最高検に提出された。

安倍政治の手法問う

告発は@平成26年7月1日の「集団的自衛権の行使を容認する閣議決定」A平成29年6月22日に野党が提出した「臨時国会召集要求」を約3ヶ月間も拒否。同年9月28日召集した衆院第194回国会臨時会を審議なしの本会議開催120秒解散行為B平成30年3月2日付朝日新聞報道を契機に表面化した森友国有地売却を巡る財務省決裁公文書改竄への対応の「不作為」行為が柱。これらについて告発は、@憲法統治の基本秩序壊乱を目的とした破憲閣議決定A憲法53条違反行為の国会召集拒否と審議なし解散B改竄事件への対応の不作為行為自体が国の統治機構の破壊と憲法統治の基本秩序を混乱、懐乱する現実の準備行為だと、厳しく指弾した。

大手メディアは黙殺

告発者は元参議院議員の平野貞夫氏と弁護士の山口紀洋氏。平野氏は長く衆議院事務局に勤め、平成7年の刑法改正には法務委員として関わった国会運営、国会法の生き字引。山口氏は45年に渡り水俣病裁判に取り組む経歴の持ち主。告発状提出時には記者会見もあったが、ほとんどの大手メディアは「見ざる聞かざる言わざる」を決め込んだ。そして最高検は「具体的犯罪事実が判然としていない」と、10月10日付で「返戻(ルビ=へん・れい)」を通知し、「受理したくない」姿勢を示した。

だが、両氏は「本件は首相の『憲法破壊』という国家の最重大事件。『返戻』は国民の告発権の侵害で検察の職務義務違反」として、「告発理由補充書」を提出した。闘いは新たな局面に入りさらに続く。

 ちなみに9月7日付告発状には第2次安倍政権成立以後の「破憲犯罪容疑3件」と、報道などで公知の63項目の具体的犯罪事実が証拠として提出されている。「判然としない部分」があるなら、それを明示すべきは検察側だ。

 今年8月1日付東京新聞朝刊は、大島理森・衆議院議長が「民主主義の危機。数々の不祥事に安倍政権は原因を明らかにし、改善策を」と異例の「所感」を表明したことを報じた。

中江兆民の「民主の主の字を解剖すれば、王の頭に釘を打つ」を引くまでもない。主権者である我々が問われている。

(編集部)

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2018年12月25日号
posted by JCJ at 13:16 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする