先のJCJ総会でも話題になったクラウドファンディング―。このごろネットや新聞などで名前をよく目にする新しい資金調達法・クラウドファンディングについて、ぼんやりと分かっている程度の人も多いだろうから、改めてどんなものなのかを調べた。これは大衆(クラウド)と資金調達(ファンディング)を組み合わせた造語で、インターネットを介して自分が描いたプロジェクトを発信することで、これに共感する人から資金を募る仕組みだ。ソーシャルファンディングとも呼ばれる。
プロジェクトは、映画、映像、演劇、出版、ファッション、食品や精神障害児の就労支援施設をつくるなどの社会貢献など多岐にわたる。要するにありとあらゆるものが対象になるのだ。お金を出す立場から見てクラウドファンディングは、おおむね寄付型、購入型、投資型の3種に分かれる。寄付型は出資者に大きな見返りがなく、購入型は出来上がった製品などを見返りとして受け取れ、発展途上国の事業者や株式、不動産などをターゲットとした投資型は分配金が見返りだ。投資型は支援よりも資産運用に重点が置かれている。
総会で指摘されたJCJ賞カンパ活動でクラウドファンディングを使いお金を集めるとしたら寄付型で行うことになる。現在、カンパは目標額800万の半分にも達していない。期限の8月集会まで、あと4カ月余り。クラウドファンディングの利用で目標額に近づけたいのはやまやまだが。
寄付型を取り扱う会社は「Makuake」、「Readyfor」、「CAMPFIRE」が代表格だ。IT企業のサイバーエージェントが親会社であるMakuakeは、プロジェクトの相談や審査に合格後のサイトでのプロジェクトの掲載は無料。目標額を達成した場合、手数料として20%支払う。一方、未達成なら手数料の支払いはない。また支援金は出資者に返される。
利用する、止める―悩んでしまう。
橋詰雅博
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年4月25日号