2019年06月10日

【支部リポート】 神奈川 菅官房長官会見の映像流れる 横浜駅パブリックビューイング=保坂義久

神奈川支部では4月13日に首相官邸記者会見での質問制限をテーマに例会を開いた。同じ日の午前10時から午後5時まで横浜駅西口前では、その関連パブリックビューイング(PV)が行われた。これを企画したのは武井由起子弁護士ら5人。

支部例会の講師の南彰新聞労連委員長は、例会の前と後にこの催しに参加し、菅義偉官房長官会見の実態について語った。

横浜駅西口前は各党が選挙で第一声をあげる通行量の多い場所。PVでは52インチのディスプレイを使い、菅官房長官の記者会見の映像を流した。合間にはスピーチタイムが設けられた。

 発言者は南さんのほかに元自衛隊レンジャーの井筒高雄さん、森友・加計疑惑を追及する元NHK記者の相澤冬樹さん、憲法学者の石川裕一郎さんなど多彩なメンバー。武井さんが活動する中で出会った人たちだ。武井さんは相澤さんとは週刊金曜日の主催のイベントで面識を得たという。

 海老名駅前自由通路でのマネキンフラッシュモブ禁止の不当性を訴えて勝訴した朝倉優子さんなど神奈川の市民も発言し、言論・表現の自由を訴えた。神奈川では街頭で訴える市民活動が活発で、沖縄の基地問題でのPVに携わっているメンバーの協力を得た。

 東京新聞の望月衣塑子記者に対する質問封じに対抗し、菅官房長官の選挙区である横浜で開いた今回の企画について、武井さんは「頑張っている記者を応援することが大事だ」と語る。

 これまで事実がどう取材され伝えられるのか受け手には見えにくかったが、望月記者の活動で可視化された。官邸側の望月記者への嫌がらせに対しても、記者たちがこれまで取りがちだった第三者的な立場ではなく、当事者として向き合うようになった。MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)主催の3月14日の官邸前行動は、その意味で画期的だったと武井さんは評価する。

神奈川支部例会も140人を超す参加者があった。安倍政権による報道恫喝に市民の関心の高まっている証拠だろう。 

保坂義久

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年5月25日号
posted by JCJ at 14:47 | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする