2019年09月22日

【今週の風考計】9.22─気候変動と災害に備える安全への視点

「グローバル気候マーチ」が、20日、日本や世界各地で一斉に取り組まれた。日本では23都道府県で5000人、世界では163か国400万人が参加した。「気候正義が、今ほしい!」と、気候対策を求める活動が世界中に広がっている。

翌日、小泉進次郎環境相が、23日からニューヨークで開催される国連気候行動サミットへ初外遊した。「環境分野において、日本の存在感を発揮していければと思います」と、表情も変えずに意気込みをアピールする。
ちょっと待って、小泉環境相の地元である横須賀では、8月1日から石炭火力発電所の建設工事が始まっている。この事態はどうするの?
 サミットを主催するグテーレス国連事務総長も、重要なテーマが石炭火力発電所の削減であり、世界各国に新設中止を要請している。だが日本は国のエネルギー政策の「ベースロード電源の一つ」と位置づけ、100基の石炭火力発電所が稼働し、加えて22基が計画および建設中だ。
菅官房長官の口説きにからめとられ、安倍首相の軍門に下った以上、どこまで二酸化炭素の削減に向け具体的な提案ができるのか。

小泉環境相の後を追うように、千葉県全域に甚大な被害をもたらした台風15号に続き、台風17号「ターファー」が、沖縄から対馬海峡を経て日本海に進み、日本列島全体を襲ってくる。これも気候変動がもたらした台風の進路だ。
集中して襲ってくる台風への対策はどうなっているのか。内閣改造やラグビー観戦もいいが、その前にやることがあるだろう。大規模停電の長期化など被害が拡大している。非常用発電機の拡充など、この現実を解決する手立てを急ぎ講じるべきだ。

26日は、史上最悪の伊勢湾台風が襲来して60年になる。台風は紀伊半島を縦断、伊勢湾に大きな高潮を発生させ、堤防を決壊させた。死者行方不明5098人の被害をもたらした。
地震や台風などの自然災害への対応は、福島原発事故に対する「東電旧経営陣無罪判決」を目の当たりにするにつけ、石橋をたたいても「絶対的安全の確保」を大前提にし、経済的な事情は二の次にして、人命を優先する対策をとるべきだ。この教訓を忘れてはならない。(2019/9/22)
posted by JCJ at 11:47 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする