2019年10月29日

【映画の鏡】『ゆうやけ子どもクラブ!』 =今井潤

障害ある子の放課後支援     
『ゆうやけ子どもクラブ!』    
長回しカメラで成長を活写  

 ゆうやけフォークダンス.jpeg

この作品は2011年冤罪として無罪になった布川事件を扱った「ショージとタカオ」の井手洋子監督の最新作だ。
 40年前の1978年、東京小平市にできた「ゆうやけ子どもクラブ」は障害のある子どもの放課後を支援する施設で、全国でも草分け的な存在である。
 知的障害、発達障害、自閉症など小学生から高校生までの子どもたちが遊びや生活を通して成長していく姿をカメ?は丁寧にとらえていく。
 積み木に夢中になって子どもたちの輪に入ることができないヒカリくん。音に敏感すぎるカンちゃんはずっと給湯室にこもっている。
 小学5年のガクくんは散歩の途中指導員におんぶを要求した。ガクくんの年齢の子どもなら、普通はおんぶはしないだろうが、指導員は彼の要求を受け入れていた。夏の暑いさかりで、カメラはついていくのが精一杯。おんぶされたガクくんは単に甘えているのでなく、セミの声を聞き、風を感じていたのだ。長時間のおんぶを厭わない指導員、どれだけエネルギーがあるのか。
 今全国に障害のある子どもの放課後活動の場は1・3千カ所、利用者は20万人にのぼる。2012年に「放課後デイサービス」という事業所が爆発的に増え、活動の質が問題になっている。
 井手監督は「最初は子どもが自由すぎて困った。しかし子どもと一緒に飛んでいくんだといわれ、カメラマンに長回しを頼んだ。ドキュメンタリーを編集するときは発見があるんだが、今回は子どもの成長を感じた」と述べている。
上映は 東京:ポレポレ東中野 11月16日土〜3週間 毎日12時〜上映 横浜:ジャック&ベティ 11月30日土〜2週間  名古屋:シネマスコーレ 11月30日土〜2週間 毎日10時半〜上映  他全国順次上映
 
posted by JCJ at 14:58 | 映画の鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする