2019年11月04日

【メディア気象台】 10月初旬から中旬=編集部

メディア過労自殺、20代集中

厚生労働省は1日、2019年度の「過労死等防止対策白書」を公表した。過労防止大綱で重点業種・職種と位置付けられた建設、メディアの両業種を分析し、建設は現場監督、メディアは若い世代に過労自殺が集中していると指摘した。10年1月〜15年3月に労災認定された脳・心臓疾患と精神障害の事例から、建設の311件とメディアの52件を分析した。メディアの52件を細かく見ると、業種別では広告が26件と最多で、放送17件、出版6件、新聞3件と続いた。職種別では営業が10件、メディア制作とディレクターが7件だった。精神障害が認められた30件のうち、19件が20〜30代の若い世代で、過労自殺した4人は全員が20代だった。背景にあるストレスは、長時間労働や仕事量・質の変化、上司とのトラブルが多かったという。過労死弁護士連絡会議幹事長の川人博弁護士は「東京五輪に向け、報道が過熱し、過重な労働が広がる恐れがあると認識すべきだ」と話している。(「朝日」10月2日付ほか)

「共謀罪 言論を萎縮」市民団体が廃止署名提出

犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の廃止を求める市民団体が7日、衆院第二議員会館前の路上で「言論を萎縮させ、自由が脅かされている」などと訴え、衆参両院議長あての署名約1万6800人分を野党議員に手渡した。既に提出した分と合わせると約27万4500人分に上るという。(「東京」10月8日付)

韓国法相、容疑者集団取材の場廃止案

韓国のチョグク法相は8日、検察がメディアに対し、出頭した捜査中の容疑者らに集団取材できる場を設けてきた慣行の廃止などを含む検察改革案を発表した。「誤った捜査慣行」として、今後は規則で禁じるという。チョグク法相の妻らが絡む不正疑惑の捜査中でもあり、野党からは批判の声が上がっている。韓国では、検察がメディアに対し、事情聴取で出頭を求めた国会議員や官僚、大企業幹部らに集団取材の便宜を図ってきた。庁舎前に取材エリアを設定し、議員らを立ち止まらせる方式だった。ただ、社会の注目が集まる事件では対象が一般人にも広がり、法曹界からは「推定無罪の原則に反する」「先進国では異例の人格殺人だ」などの反発が起きていた。(「朝日」10月9日付ほか)

マイナンバー原告180人控訴

マイナンバー制度は憲法が保障するプライバシー権を侵害し違憲だとして、神奈川県内の住民ら230人が個人番号の収集・利用の差し止めを国に求めた訴訟で、原告のうち180人が9日、請求を棄却した横浜地裁判決を不服として控訴した。原告側弁護団は「横浜地裁判決は憲法13条で保障されているプライバシー権を極めて狭くとらえており、現代社会におけるプライバシーの重要性に背を向けたものだ」とのコメントを発表した。9月26日の判決では、憲法13条は「個人情報をみだりに第三者に開示、公表されない自由」と指摘した上で、「制度やシステム技術の不備から個人情報が公表される具体的な危険が生じているとは言えない」として、違法性を認めなかった。(「毎日」10月11日付ほか)

東宝「天気の子」で最高益

東宝は11日、2020年2月期の連結純利益が前期に比べて14%増の345億円になる見通しと発表した。従来予想から30億円引き上げ、2期ぶりに最高益を更新する。同社が出資して自社配信するアニメ映画「天気の子」をはじめヒット作が収益を押し上げる。(「日経」10月12日付)

シンガポール、甘い飲み物の広告ダメ

シンガポール政府は、砂糖の含有量が一定量を超える飲料水の広告を全面的に禁じる方針を発表した。同国が「健康危機」と位置付ける糖尿病対策の一環。具体的な実施方針は来年に打ち出すといい、実現すれば世界初の取り組みになる。(「朝日」10月12日付ほか)

編集部

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2019年10月25日号
posted by JCJ at 11:07 | メディアウォッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする