2020年03月27日

【沖縄リポート】 国交相の取り消し違法判決がドタキャン=浦島悦子

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 3月18日、「明日の判決期日が取り消された」と連絡が入った。一瞬、耳を疑った。私たち辺野古・大浦湾沿岸住民15人が原告となって、沖縄県による埋め立て承認撤回を国土交通大臣が取り消した「裁決」は違法だと、裁決の取り消しと執行停止を求めた訴訟の判決が翌19日に那覇地裁で言い渡される予定だった。
 判決期日は3カ月前の結審時に決定しており、2日前(16日)に裁判所から出廷予定者の確認も済んでいた中でのドタキャン。弁護団事務局が裁判所に理由を問い合わせたが「言えない」との返事。折からの新型コロナウイルス感染が理由ではなさそうだ。
 実は16日、最高裁が、国交大臣の裁決を違法だとして沖縄県が地方自治法に基づき「関与取り消し」を求めた訴訟の上告審判決を26日に言い渡すことを決定。
 17日の地元メディアは「県の敗訴が確定する見通し」と伝えていた。既に出来上がっていたであろう地裁判決の内容に対し、最高裁から地裁の担当裁判官に対し何らかの圧力があり、最高裁判決を受けてから判決文を書き直そうというのか? 
 原告団と弁護団は、判決予定日だった19日、抗議の記者会見を行うことを決めた。ところが当日朝になって、訴訟の一部、すなわち執行停止に関してのみ決定が出された(開廷はなし。裁決の取り消しに関しては持ち越された)。
 その内容を見ると、原告15人中、4人について原告適格を認めている。辺野古新基地建設に関して住民側が訴えたこれまでの訴訟はすべて「原告適格なし」の門前払いだったことからすれば画期的だ。
 執行停止については、「重大な損害を避けるための緊急の必要性」はないとして却下しているが、一部ではあれ原告適格を認めたことで「入口」を突破し、実質審理(裁決の違法性の判断)への道を開いたと弁護団は評価。早期に取り消し訴訟の判決を出すよう求めた(写真)。
 異例づくめの訴訟の行方を注視したい。
浦島悦子
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年3月25日号


posted by JCJ at 07:57 | 九州・沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする