2020年04月27日

【編集部EYE】 3ショット写真が8億値引きの転機に=橋詰雅博

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 近畿財務局OBの喜多徹信さん(71)と電話で話をした。森友学園事件の口火を切った大阪の木村真・豊中市議の紹介。喜多さんの後輩で、森友学園への国有地売却問題を担当し、自死に追い込まれた(18年3月、当時54歳)赤木俊夫さんの手記と遺書が公開され森友事件が再びクローズアップされたので、取材のお願いだった。
 喜多さんは取材の前にぜひ読んでほしいものが2つあると言った。19年春号『季論21』と、昨年10月兵庫県で行われた全国革新懇交流会記録集だ。
 早速入手。前者は2月にインタビューを受け、後者は全体会での発言。ちなみに喜多さんは1967年に近畿財務局に入り、60歳の定年後4年間の再任用を経て13年3月に退職した。46年間近畿財務局で国有地の売却や貸付の仕事に従事した。この間、全財務労組本部書記長も務めた。森友学園が土地取得を申し込んだのは退職3カ月後の6月だから、大阪地検特捜部から事情聴取は受けていないという。
 『季論』の記事によれば、国鉄民営化で近畿財務局に移ってきた赤木さんは正義感があふれ、〈親しく付き合ってきた仲間〉。財務局の審査で9億5千6百万の値段が付けられた土地がわずか1億3千4百万で売却が決まる大きな転機になったのは14年4月28日に持ち込まれた〈安倍首相の昭恵夫人と籠池夫妻が一緒に写った写真〉。そして〈後輩たちは「昭恵事案」とか「安倍事案」と呼んでいたらしいですが、「無理筋の仕事をさせられた」と言っていた〉。
 記録集発言では、公文書改ざんに関わった役人のほとんどが出世していることを指摘。例えば改ざんに抵抗したとされる楠敏志管財部長もナンバー2の総務部長に昇進。〈19年の定年後、神戸財務事務所の特別ポストに再任用され、会議室をつぶして彼の「個室」まで作ったそうです〉。
 喜多さん、森友事件は終わっていないと雑誌と記録集で力強く語っている。
橋詰雅博
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年4月25日号
posted by JCJ at 13:20 | Editorial&Column | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする