2020年04月28日

組織委理事に9億円 カネまみれの東京五輪 電通が背後で蠢く=橋詰雅博 

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 新型コロナ禍で東京五輪1年延期の道スジをつけたとされる東京五輪・パラリンピック組織委員会理事で元電通専務の高橋治之氏(76)は、スポーツビジネスの表裏を知りつくす人物だ。その高橋氏に関し、「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」(招致委)から9億円を受け取り、東京五輪実現のため奔走した疑惑が浮上した。
 招致委の銀行口座の取引明細証明書を入手したロイター通信による3月末のスクープ記事で明るみに出た。ロイターの取材に対し高橋氏はラミン・ディアク世界陸連前会長などIOC(国際オリンピック委員会)委員にロビー活動をしたことを認めた。しかし、9億の使途については「いつか死ぬ前に話してやろう」とうそぶいた。
 東京五輪招致では、贈収賄疑惑で仏検察が捜査を進めている。贈賄側として招致委理事長を務めたJOC(日本オリンピック委員会)前会長の竹田恒和氏が18年に同検察から事情聴取をされている。高橋氏もこの汚職疑惑に深く関与していると見られる。
 高橋氏は竹田氏とは交流が長い。同じ慶応大出身の竹田恒治氏を介して弟の恒和氏と知り合った。話はそれるが、高橋氏の弟はイ・アイ・イ・インターナショナル社長の治則氏(05年7月死去)で、ホテル・リゾート開発などバブル事業≠拡大させて日本長期信用銀行を潰した男と言われた。
 また、高橋氏は02年の日韓共催W杯サッカーでは電通幹部社員として裏面で動いた。
 ところでロイターのスクープ記事の中で招致委による資金の支払いについて、日本の月刊誌「FACTA」が最初に報じたと書かれている。筆者が残しておいた「FACTA」18年3月号の記事によれば、16年3月号の記事がそれだと思われる。18年の記事は仏紙ル・モンド記者と本誌取材班が共同取材したもので、タイトルは『電通「東京五輪買収」の物証』だ。仏検察が押収した電通とディアク世界陸連前会長が交わした極秘契約書がその物証としている。1500万j(約16億円)の不可解な金の流れがあると指摘する。
 東京五輪招致の背後で高橋氏を中核とした電通グループがヒト・モノ・カネを投じたのは間違いない。
橋詰雅博
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年4月25日号
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posted by JCJ at 13:49 | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする