
北九州支部は、月に1回開催されている「週刊金曜日『関門・北九州読者会』」と共催する形で支部活動を進めている。2時間ほどの読者会の一部を支部世話人会として活用。北九州でも「新型コロナウイルス感染症」(COVID-19)の感染予防策を講じながら運動を続けている。
世界的な自粛ムードが広がっているが、できるだけ活性化を図るため「zoom」をはじめとするweb会議システムの利用に関しても試行錯誤している。5月には、十分な距離を取り換気などにも気を付けてコロナの勉強会を実施しzoomも併用した。
勉強会では、講師の感染症の専門家から、今の状況が1990年前後の「エイズ・パニック」と似ているとの指摘がなされた。「病院や歯科医院などでは完全防護の手術着姿での対応が一部であったが、HIV(エイズ・ウイルス)は日常生活では感染経路がはっきりしていたのに、偏見や差別が世にあふれていた」。「コロナは接触+飛沫。手洗いを頻繁にすれば感染の危険性は大幅に減らせる。ウイルスは1万個以上無いとうつらないことがほとんど。ウイルス量を100分の1に減らせば安心」等と解説した。
議論では、「戦時中の『隣組』などで相互監視や我慢を強いられ自警団が恐れられていた。現在の『同調圧力』は当時と似た空気感がある」「正しく恐れ正しく対応することで十分乗り切れる」との意見が出た。
検察トップの人事を恣意的に内閣が決めたり、年金の支給年齢を75歳にする法案が上程されるなど、「安倍政権はどさくさ紛れに好き勝手な法律を作ろうとしている」との発言もあった。「出来るだけ普段通りに活動をしていかないと、知らないうちに改悪されてしまう」との強い危機感を共有した。
北九州支部は少人数ではあるが医療関係者が多い特徴がある。私たちの生活を守るべく、ジャーナリズムを考えるとともに、政権の暴走に歯止めを掛ける「キラリと光る」活動を進めていきたいと考えている。(
杉山正隆
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年5月25日号