2020年11月20日

【出版会の動き】 出版物には消費税「外税表示」の恒久化を=出版部会

■出版協は「外税表示」の恒久化を要望し、中小出版社が多い千代田区議会に陳情。来年4月1日から消費税額を含めた「総額表示制度」が義務化されることに対し、「再販商品である出版物については、消費税率改訂のたびに事業者に新たな諸費用・負担がかかり、在庫書籍の絶版化を再び招きかねず、読者・消費者にとって最大の文化的不利益となる」との理由から、総額表示に反対の意思を表明している。

■9月の書籍・雑誌販売金額1183億円(前年比0.5%増)、書籍685億円(同0.3%増)・雑誌498億円(同0.8%増)。月刊誌423億円(同3.6%増)、週刊誌74億円(同12.7%減)。返品率は書籍31.7%、雑誌37.5%、月刊誌36.5%、週刊誌42.4%。
池井戸潤『半沢直樹 アルルカンと道化師』(講談社)初版30万部、馳星周『少年と犬』(文藝春秋)がヒット。

■アマゾンジャパンが仕入れた書籍を版元へ返品するに際し、その返品量の多さに加え本の汚損が激しく、苦情が殺到している。このほど出版協は商品の破損につながる返品の仕方に抗議し、丁寧に本を扱い返品するよう要望書を提出した。

■オンライン書店「楽天ブックス」が、千葉・市川市にある物流センターで稼働。業務自動化の新システムを導入し、人員による作業工程を約30%削減した倉庫運営に着手。来年夏までに、同市内の既存2施設を新施設へ集約する。在庫保管量は約1.5倍、1時間あたりの出荷件数は約1.3倍に増強。午前中に注文すると翌日に届く「あす楽」サービスの対象商品も拡大させる。

■「ギフトブック・キャンペーン」が、11月1日〜12月末まで2カ月間、全国の書店で開催される。著名人34人が選んだ「贈りたい本」「読んでもらいたい本」102冊を掲載した<ギフトブック・カタログ2020―2021>20万部を販売する。キャンペーンに書店など約1500店が参加する
 出版部会
posted by JCJ at 01:00 | 出版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする