2020年12月06日

【今週の風考計】12.6─「政治とカネ」の腐敗、虚偽答弁は野放し、コケにされる国会

ついに安倍前首相の<桜を見る会・前夜祭>疑惑に、東京地検特捜部は捜査のメスを入れた。政治資金規正法違反の容疑で、「安倍晋三後援会」公設第1秘書への事情聴取のみならず、安倍前首相本人にも要請している。
時効が成立しない直近の5年間分だけで、参加者の会費で賄えなかった費用計900万円の補填、さらに会費分の収入も含めれば約4000万円が収支報告書に記載されていなかったことになる。
 かつ開催場所のホテル側は、補填された金額を記した領収書を、安倍氏が代表を務める資金管理団体「晋和会」宛てに発行していたことも判明した。

6年にわたって秘書が、補填について安倍首相に報告しないできたなど、ありえない。安倍氏自身、参加費の補填が公選法違反の「寄付」行為だという認識があったからこそ、記載しない扱いを是認してきたのは間違いない。
 安倍前首相は、国会での珍妙な答弁を1年間も繰り返し、「参加した各個人がホテルに直接払い込んだ。後援会としての収入、支出は一切ない」などのウソをついて国会を愚弄してきた。
「きわめて悪質な違反、強制捜査をしてもおかしくない」のは当然。だが安倍前首相は国会招致や委員会での説明すら拒否し、5日の国会閉会で逃げ切ろうとしている。
 焦点は安倍前首相に、違反事件に関し「共謀共同正犯」の適用が図れるかどうかだ。特捜部のメンツもかかる。もし適用されて立件され、有罪判決を受けたら公民権が停止される。

「政治とカネ」をめぐる腐敗事件は、安倍・菅政権、自民党では後を絶たない。またも自民党の吉川貴盛元農水相が鶏卵生産会社「アキタフーズ」(広島県福山市)の元代表から、在任中に3回にわたって総計500万円の現金を、大臣室などで受け取った疑惑が浮上。
「アキタフーズ」の元代表は、日本の養鶏「ケージ飼育」への国際的な批判を抑え込む対策や鶏卵価格が下落した際の補填を図ってもらう目的で贈呈したという。
 また彼は、元法相の河井克行被告と妻の案里被告とは懇意で、6年間で約2000万円の政治献金をしている。両被告の参院選買収事件に絡み、関係先として家宅捜索すら受けている。
 さらに所有する豪華クルーズ船で複数の農水族議員らを接待、現金を渡した疑いも指摘される。
受け取った吉川議員は、昨年の北海道知事選では党道連会長として、菅官房長官の意中の候補だった鈴木直道知事の擁立を主導。また9月の総裁選では、いち早く後継首相に菅官房長官を推し、選対の事務局長まで務めている。
 その功が認められ自民党の選対委員長代行に就いたが、自分への疑惑を受けて辞任、二階派の事務総長も返上、不整脈を理由にして入院してしまった。

二階派の「政治とカネ」をめぐるスキャンダルが目立つ。買収事件の河井案里議員を始め、カジノ汚職の秋元司議員も二階派。永田町でも眉をしかめる自民党幹部は多い。
 強引な選挙戦略も批判を浴びている。山口県での二階派・志帥会と岸田派・宏池会の血肉の争い、宏池会の牙城である広島県では菅首相や二階幹事長とも気脈を通じる公明党が、志帥会の応援を計算に入れ候補者を擁立する。
<菅・二階>コンビ政権は、コロナ感染の深刻な事態にもかかわらず、「Go To トラベル」実施を来年6月まで延長、見直しなど視野にない。
 さもあろう観光立国を目指す菅首相、全国旅行業協会会長でもある二階幹事長、業界から4200万円もの政治献金を受け、1兆3000億円の税金を「Go To トラベル」に計上するのだから。
さらに国土強靭化推進の名目で5年間15兆円の税金を注ぎこむ。その使い途は極めてあいまい、二階幹事長のサジ加減に委ねられている。「税金は使い勝手自由」とばかりに私益化されてはたまらない。<菅・二階>コンビ政権の恐ろしさが身に迫る。(2020/12/6)
posted by JCJ at 07:52 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする