2020年12月13日

【今週の風考計】12.13─コロナ感染拡大の火に油を注ぐ追加3119億円の無謀

■コロナ感染拡大を防ぐ「勝負の3週間」最終日が16日にやってくる。だが12日、1日の新規感染者が3041人まで拡大し、最多を更新する事態に至った。重症患者も増え、北海道と大阪府には医療施設へ自衛隊の看護師まで派遣せざるを得なくなった。
■医療崩壊の危機は、日に日に増している。この間の「ガースー」首相の無策に対する怒りは、募るばかりだ。謙虚に科学者や専門家の意見に耳を傾け、時には厳しい提言も尊重する姿勢が全く感じられない。
 米国やブラジルではコロナ禍の悲惨な事態が続く。これも大統領が科学者の助言を軽視し、科学的根拠のない言葉や対策を重ねてきたからだ。

■いま日本では医者や医療従事者、さらには専門家・有識者で組織された政府分科会までが、人の出入りを抑え感染を防ぐために、「Go Toトラベル」の一時停止を提言している。それにも関わらず、追加の3119億円もの予備費支出を決め、アクセルを吹かすというのだから呆れる。
 その理由が「Go Toトラベルによりコロナ感染が拡大したとのエビデンス(根拠)は存在しない」からだという。
■だが11月下旬には、東京大学など研究チームが「Go Toトラベル利用者はコロナへの感染リスクが高い」という調査報告を発表した。
 また英国の科学者たちも、コロナ・ウイルスのDNA分析をしたところ、旅行によって国の内外から持ち込まれたと結論づけ、警鐘を鳴らしている。
 こうした科学的根拠が出てきたにも関わらず、まだGo Toを続けるのなら、人命は二の次だと言っているのも同然ではないか。

■安倍・菅政権へと続く今の政治には、慰安婦問題への無反省、公文書改ざんや虚偽答弁の連発、歴史や科学を無視する「反知性主義」がはびこり、人命まで軽視する事態にあるのを直視しなければならない。
 日本学術会議が推薦した会員候補6人の研究者を、政権の恣意的な選別で任命拒否する事態は、その典型ではないか。しかも公開された内部文書には「外すべき者(副長官から)」との文字が手書きで記され、その下の部分は黒塗りになっている。
 都合の悪いエビデンスは、ノリ弁にして隠ぺいしてしまう。国会での説明も拒否し、事実すら抹消しかねないところまで来ている。
 政府の諮問会議にしたって、政権の志向する政策や方針に沿うような有識者を最初から組み入れ、諮る以前に方針が決まっているケースすらある。
■「国民のために働く内閣」と、大見得を切った「ガースー政権」、24日のクリスマスイブには発足100日を迎える。国民へのプレゼントがコロナ感染拡大では、支持率が43.1%、2カ月連続して急落するのも無理はない。(2020/12/13)
posted by JCJ at 07:55 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする