2021年01月16日

【隅井孝雄メディアウオッチ】 プライムタイムに大量マイポイントCM 菅政権のデジタル推進政策がバックに

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  「マイナポイント」という名のスポンサーによる番組提供、あるいはスポットCMが高視聴率の時間帯(プライムタイム)に連打されている。一連のCMの実際のスポンサーは総務省だ。今登録すると5000円相当のポイントが付くと宣伝されている。

普及促進へ巨費
  菅政権の目玉政策の一つデジタル庁創設に368億円という巨費が計上された(2021年度の政府予算)。さらなる目玉はマイナンバーカードの普及。普及促進には1001億円が割り当てられた。
  国民のマイナンバーカードに対する拒否反応は根強い物がある。20年12月現在約3002万枚(人口の23.6%)の交付に止まっている。22年末までに全国民に行き渡らせたいと菅政権は考えているのだが、現実には不可能だ。
  マイナンバーカードは裏面に個人を認証できるICチップを搭載し、オンラインで本人確認ができる。「マイナンバーカードは安全安心で、利便性も高い、『デジタル社会のパスポート』だと認識いただきたい」と平井卓也デジタル改革担当相は国民に呼びかけている(東京新聞11/22)。

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    政府はカード普及策として、カードを取得した人を対象に食事や買い物に使える5000円の「マイナポイント」を還元する申し込みの受付を昨年7月から開始した。100種類以上の決済サービスと連動、21年3月31日まで使える。
  そこで登場したのはTVCMだ。舘ひろし、深川麻衣、飯尾和樹(お笑いコンビずん)などが白いぬいぐるみで登場して、「子供も対象、4人家族で2万円」などと宣伝しえいる。未成年でもキャッシュレスレスサービスに登録さえすればマイナポイントをもらえることなどを売り物にしているのだ。
  マイナポイントのTVCMには、広報費53.8億円のうち2020年7月から10月までの3ヵ月間に18億円が投入された。この間に「マイナポイント」として流されたCMは朝から深夜まで115回に達したという(11/19赤旗)。

電子決済安全性は?
  政府の説明では、マイナンバーカードは利用者にとって、個人としての身分証明になるほか、健康保険証として利用され(2021年3月から)、スマホにも搭載できるようになる(22年度中)。そして全国民がマイナーバーカードを取得すれば(22年度末目標)、将来的には運転免許証と一体化する(26年度、前倒しもある)、という計画だ(11/22東京新聞)。
TVCMの説明だと写真付きだから安全だとか、紛失しても24時間連絡できるというが、その程度ではマイナンバーカードの漏洩や、悪用が止められる保証にはならない。
昨年9月、郵貯がデビッド・プリペイド・カード、mijikaが悪用され、この電子決済サービスの登録者、550万人にとっては、郵貯口座を他人に引き出される恐怖にされたことを思い起こす。マイナポイントの大々的な利用はマイナンバーカード本体の安全性をも脅かす危険性が懸念される。
隅井孝雄 (ジャーナリスト)
2012 マイナポイント2万ポイントIMG_0514.jpg

posted by JCJ at 02:00 | 隅井孝雄のメディアウオッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする