2021年02月04日

【隅井孝雄メディアウオッチ】 ディズニー+(プラス)名作の差別表現に注意を促す

オンライン上で昨年6月定額有料配信(月額700円)を日本でも開始したディズニー+は、昨年10月差別用語を含む映画の冒頭に視聴者の注意を喚起する表現を入れ始めた。
 「この作品には、人々や文化の否定的な描写や不当な扱いが含まれています。これらの偏見は当時も今も待つがっています」。
 例えば「ピーターパン」では先住民を、蔑称である「レッドスキン」と差別的な呼び方が何回も使われている、としている。「おしゃれキッド」では、つり目で前歯を強調したネコのキャラクターについては「東アジアの人たちを差別するような発言で、固定観念を雇用している」と解説します。この猫は流ちょうではない英語で歌を歌い、箸を使って上手にピアノを弾くシーンもある。「ダンボ」では黒いカラスの集団が、奴隷だったアフリカ系アメリカ人の物まねをして見せる、などの差別的シーンが登場する。
 「わんわん物語」や「ジャングルブック」の作品解説には、最後の部分に次のような一文が加えられた。「この作品は制作された当時のままの状態で公開されています。時代遅れの文化的表現を含む可能性があります」。しかし作品のカットや編集などは一切していない。
 また、ディズニーはアニメ内での喫煙に関する描写に対しても、「煙草に関する描写を含んでいます」との注意書きを入れた。
 
 ワーナーブラザーズも問題表現を含む古いアニメ作品について、開始前の画面で、次のような字幕を入れた。
 「この作品は一時代前の産物です。劇中には、当時のアメリカにおいて蔓延していた特定の民族や人種に対する描写が含まれている可能性があります。これらの描写は当時においても現代においても誤ったものです」。
 このような措置が講じられた原因は、昨年5月の警官による黒人ジョージ・フロイド殺害事件を契機におきた「ブラック・ライブズ・マター」運動の大きなうねりだ。米エンタメ業界は一斉に人種差別的表現を自省し、多様性の反映の模索を目指す動きを広げたのだった。
 ディズニーは「有害な影響を認めてそこから学び、より包括的な未来を共に作るための対話を巻き起こしていきたい」と説明している(京都新聞2020年12月29日)。

 なお、劇場映画の部門でも20世紀Foxの作品をネット配信している「HBOマックス」が、昨年6月以降「風と共に去りぬ」の配信を停止している。HBOマックスの広報担当は「不幸にも米社会で一般的だった民族や人種への偏見の一部を描いている」とその理由を述べている。
 隅井孝雄(ジャーナリスト)
posted by JCJ at 02:00 | 隅井孝雄のメディアウオッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする