2021年02月11日

【隅井孝雄メディアウオッチ】ホワイトハウス メディアへの対応が変わった

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  1月20日、アメリカ大統領にジョー・バイデン氏が就任した。トランプ氏が去ったその日、ホワイトハウスではジェン・サキ大統領報道官(写真)が政権発足後初の記者会見を行った。サキ氏は「独立した報道に深い敬意を持っている、皆さんと一致できないことがあるかもしれないが、アメリカ国民に正確な情報を提供するという目標を共有している」と述べた。「透明性」と「真実」に重きを置く広報官の姿勢は、トランプ前政権からの転換を強く印象付けるものだった。
 このニュースを聞きながら私は2017年1月11日、トランプ氏が当選後初めて開催したトランプタワーでの記者会見の光景を思い起こした。世界中から記者が詰めかける中、CNNのジム・アコスタ記者が再三手を上げ発言を求めたことに対し、CNNをフェイクメディアだとして、質問を最後まで認めなかった。
 トランプ氏は後に大統領会見でアコスタ記者のホワイトハウス記者証を取り上げる暴挙を行った(2018年11月)。米メディアは団結して抗議、ワシントン地裁の記者証返還命令もあり、11日後に記者証は戻された。コロナウイルスに関しては昨年3月に連日開催を始めたが、誤った発言を繰り返したことを指摘され、昨年4月29日以降定例会見を中止、もっぱらツイッターに頼った。
 米大手メディアはトランプの4年間、トランプ発言の検証を心掛けてきた。トランプ支持のFoxテレビがバイデン氏の当選を認めたあと、右翼勢力は彼らの見解に同調するインターネットテレビ「ニュースマックス」に流れているという。
 「報道特集」金平茂紀キャスターはアメリカの変化を伝える中、サキ報道官の初会見にも言及「会見は発言を求める記者たちが納得いくまで続けられた。日本の記者会見とはなんという違いだ」とのべた(1/23)。

1月4日の総理年頭会見はコロナの感染者数が急上昇している中多数の記者たちが手を挙げているのに6人の記者が質問しただけで打ち切られた。官邸広報官は、「幹事社以外は一人一問、再質問は認めない」と釘をさした。出席するのも一社一人に限られている。
日本のメディアにとって「透明性」と「真実」という言葉は重く響く。
隅井孝雄(ジャーナリスト)

posted by JCJ at 02:00 | 隅井孝雄のメディアウオッチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする