2021年03月05日
今夏の横浜市長選で反カジノ候補者を擁立=伊東良平
横浜市のカジノ反対で「カジノの是非を決める横浜市民の会」が誘致の賛否を問う住民投票を求めて、法定数の3倍を超える約19万筆を集めて直接請求したが、横浜市議会は1月8日の本会議で自民党と公明党の反対多数で否決した。審議はわずか3日で終了して住民投票は行われないことになった。
「市民の会」は昨年の9月から署名活動を始めて2カ月間で署名を集めて直接請求を実現させたが、大きな民意は生かされない残念な結果となった。
市議会閉会後の集会では約200名が集まり、署名集めに関わった市民や条例賛成の市議らが署名を意義がないとした林文子市長を強く批判して抗議した。
また、同じ時刻に「市民の会」小林節共同代表や立憲民主党の阿部知子衆議院議員、共産党畑野君枝衆議院議員らが出席して記者会見も行われ(写真)、会期中の3日間に市民に意見陳述を認めただけで質疑もされずに、与党議員からは住民投票制自体を否定する意見が相次いだことも報告され、「市民の多数の意思に基いて運営されるあたりまえの横浜姿勢を取り戻す。カジノ撤回を明確にする候補を擁立して勝利をめざす」との声明を発表した。
条例案否決から日がたたない1月21日、横浜市はカジノを含むIRの事業者の公募を始めた。今夏にも事業者を選び協定を締結するという。なお「市民の会」はいったん解散したうえで、今後は夏に実施される市長選に向けて、カジノ誘致を止める市長を擁立するために、広範な市民の結集を図って新たな組織を作って活動していくことにしている。
伊東良平