2021年04月03日

【焦点】コロナワクチンへの不安  南ア型に効果弱い  日本に多いアナフィラキシー=橋詰雅博

 新型コロナウイルスの第4波は、感染力が強い変異株が猛威を振るいそうだ。ワクチンの効果はどうなのか、また副反応などへの不安も消えない。
 英国型、ブラジル型、南アフリカ型の変異株のうち南ア型に対して、ワクチンの効き目は落ちる。南ア型は体の免疫防禦をすり抜ける免疫回避≠備えているからだ。加えて国内では由来がわからないナゾの変異株も確認されている。この型へのワクチンの効果は不明だ。
 英大学インペリアル・カレッジ・ロンドンが欧米やアジアなど15カ国、1万3500人以上を対象に実施したコロナワクチン調査によると、日本は副反応を懸念する人の割合が61%で最も高かった。その懸念は当たっている。
 ワクチン接種後にじんましんや息切れなどアナフィラキシーショックを発症した日本人は、18万人接種で36人(3月11日現在)と米20万件に1件、英10万件に1、2件と比べると相当に多い。人種の差異に由来しているのだろうか。日本では女性がほとんどで、なぜ多いかははっきりしない。
 ニューヨーク在住のジャズピアニストの大江千里は、2度目にモデルナ製ワクチンを接種した後、急激に体調を崩し、気を失った体験を『ニューズウィーク誌日本版』と月刊『文藝春秋』に書いている。
 大江は、持病はなく、過去にアレルギー反応が出たこともなかったそうだ。にもかかわらず失神したのは、迷走神経反射を起こしたのが原因とみられる。
 迷走神経は体をリラックスさせる自律神経。ワクチンの筋肉注射で強い痛みや恐怖心を感じたりすると、迷走神経反射により血圧低下などで意識が遠のくのだ。大江の症状とあてはまる。こういうケースがあることを知っておいて損はない。
 さらに注視したいのは、抗体依存性感染増強(ADE)だ。ワクチンを接種しておけば発症や重症化の予防が期待できる一方でADEはワクチン接種が災いしコロナに罹患したとき、かえって病状が悪化する現象を指す。SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)、デング熱のワクチンで報告された。
 ワクチンを打ったことで偶然に生まれる悪玉抗体≠ェ引き起こす。今のところ、その症例報告はないが、ADE患者が現れないとは言い切れない。
 また人類初のワクチンゆえに長期的に人体に悪影響を与える恐れがあると警鐘を鳴らす医師もいる。
 とはいえコロナに限らず100%安全なワクチンは存在しない。感染、発症、重症化のリスクを抑制するメリットは、副反応のリスクを上回る。ありきたりの結論だが、やはりコロナワクチンは接種したほうがいいだろう。
 橋詰雅博
posted by JCJ at 02:00 | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする