2021年04月17日

【焦点】不採用のIT人材を自治体へ デジタル庁の先兵役=°エ詰雅博

 デジタル庁に民間の非常勤職員35人が採用された。約40倍の狭き門だったそうで、同庁はこの先も常勤を含め民間の人材を募集する。
 ところでこの選考過程で自治体におけるデジタル化の仕事に関心があるかを応募者に確かめたそうだ。不採用になったとしても、関心があると答えた応募者を自治体に橋渡しするという。しかも採用した場合、報酬の半分を政府が支払うというから手厚い。自治体ではITに詳しい人材が不足していることと、それに見合う報酬の支払いへの懸念があることから民間のIT人材の紹介と報酬のバックアップをしようとしている。
 しかし、これはあくまでも表向きの理由だ。本当は国と自治体の個人などのデジタル情報を一括管理するデジタル庁の先兵≠ニして自治体に送り込まれるのである。
 衆議院で可決された後、参議院で審議されているデジタル改革関連法案を菅義偉内閣は4月中にも成立させようとしている。成立後、国民にとって便利になると喧伝して社会のデジタル化を一気に推進する計画だ。それにはIT人材に乏しい自治体への支援が不可欠。紹介した不採用者を自治体が受け入れれば、様々なデジタルシステムづくりが容易になるというわけだ。
 個人情報保護を欠落させ、自己情報コントロール権(自分に関する情報をいつ、どの範囲で開示するのかを自ら決める権利)をないがしろにし、民間への個人情報の利活用を拡大、マイナンバーを軸とした個人データの蓄積による国の監視体制の強化を見据えた菅政権は、手抜かりなく着々と手を打っている。怖い政権だ。
 橋詰雅博
posted by JCJ at 02:00 | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする