2021年05月12日

【オンライン講演】政権交代 浄化の一番の手段 「政治とメディア」星浩氏講演=須貝道雄

星浩氏2.jpg

 JCJは3月21日、「政治とメディアを考える」のテーマでオンライン講演会を開いた。政治ジャーナリストの星浩さん(TBSスペシャルコメンテーター)は秋までにある総選挙に触れ、自民党の政治のカネに絡む問題、スキャンダルを追及するには「検察庁頼みでは限界。やはり政権交代が必要になる」と語り、米国大統領選挙のような交代劇こそ、政治浄化の一番の手段だと強調した。 
 
 政治に緊張感も
 総選挙の見通しについては「政治記者の勘に基づく楽観論」として、次のように述べた。「任期満了の解散だと野党に有利だ。自民党が40〜50議席ぐらい減らすだろう。国会は与野党が拮抗し、次の政権も不安定になる。2022年の参院選を経て、その次の総選挙が政権交代のチャンスとなるだろう。少しは日本の政治にも緊張感が出てくるのでは」
 与野党の政権交代は、自民党支持者の3割が野党に投票しないと実現しないという。2009年に民主党(当時)が政権をとった時に起きた現象だ。現在の立憲民主党も「左のことばかり言っていると難しい」と注文。例えば@選択的夫婦別姓を実現し、世の中の多様性に合わせるA富裕層への増税をきちんとやる――などの政策を訴えたら、変化が出るのではないかと話した。
 ポスト菅政権で河野太郎氏の名が出ることが多い。星さんの河野評は「政治リーダーの資格なし。あるのは勢いだけ」と厳しい。
 19年7月、当時外相だった河野氏が徴用工の問題で駐日韓国大使を呼びつけ、報道陣のカメラの前で罵倒したことがあった。
「これは外相として絶対にやってはいけないこと。相手国とのパイプになり、多少評判の悪い人ともきちんと付き合うのが役割だ。本来なら、よくいらっしゃいました、お互い本音で話しましょうと言うべきだ」

 包囲網に3兆円
 国際情勢をめぐっては、日本が対中国ミサイル包囲網システムに組み込まれようとしている実情を指摘した。3月に開かれた日米の外務・防衛閣僚会合「2プラス2」がそのスタートラインだったという。共同声明では中国を名指しで批判した。米側から「自衛隊もミサイル基地をつくれ。カネも出せ」という要求が出てくる可能性が高いと読む。
 というのも、米軍が昨年秋に「いま中国と戦争になったらどうなるか」のシミュレーション(模擬実験)をしたところ「米軍がこてんぱにやられることがわかったからだ」。対中ミサイル包囲網には3兆円ほどかかる。「日本はどこまでやるか」。憲法との関係で大きな問題になろう。
 メディアについては、分断を乗り越えるために横断型のNPOなど、ジャーナリストの拠点作りが必要で、自身もその枠組みを考えていると語った。首相記者会見で「お聞かせください」などと、へりくだった言葉を使う記者の姿を批判し「なめられますからね」と警句を発した。
 須貝道雄
 JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2021年4月25日号
posted by JCJ at 02:00 | オンライン講演 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする