2021年05月27日

【焦点】五輪選手村訴訟8月に結審 9割値引きの根拠示せなかった被告都側に不利な展開だが=橋詰雅博

                          
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               原告団が作成したリーフレット

 都民33人が小池百合子都知事らを相手に損害賠償を求めた五輪選手村訴訟は8月31日(火)に東京地裁で結審する。この住民訴訟で最大の争点になったのは、選手村用地・晴海の都有地(約13・4f)をデベロッパーに売ったのだが、その金額129億6千万円は適正な価格かどうかだ。業界内では「周辺の地価や取引事例価格とかけ離れすぎている。常識では考えられない安さ」と言われている。ならば常識的な金額はどのくらいかだが、原告で不動産鑑定士の桝本幸男さんは1611億円と鑑定している。桝本さんが提示した価格が適正ならば、約1482億円も安く売られたことになる。原告と被告それぞれの不動産鑑定士が証人として尋問も受けた4年間の裁判でこのナゾは解明されたのか。
 裁判で原告側は「9割値引きの根拠を明らかにしてほしい」と訴えたが、被告の都側は「オリピンク要因」「特別な取引」などと主張し、根拠を示さなかった。
したがって最大のナゾを解き明かせないまま結審を迎える。金額について明確な根拠を明らかにしなかった被告側に不利な展開だと思うが、「行政の裁量の範囲内」と裁判所が判断すれば、原告側に不当判決が下される。

 マスコミはこの裁判をあまり取り上げなかったが、TBS報道特集は昨年8月22日に「東京五輪1年延期 選手村マンションは今」を放映。正面から切り込んだ腰を据えた番組だった。ユーチューブで流れるこのダイ字ェスト版の視聴が70万に迫る勢いだ。原告団が発行する「晴海選手村土地投げ売りを正す会」(正す会)ニュース5月21日号(写真下)でこう書いている。
<3月26日に久しぶりに見たのですが、その時55万4461回の視聴だった。最近(視聴が)急増しているのがわかりました。4月の22日ごろまでの1ケ月近くは1日当たり1000回程度、5月8日までの約半月は3000回前後、そしてその後、4千、5千、6千、7千回と急増しているのです。5月17日時点で67万8384回の視聴がありました。
 コロナで五輪の開催が危ぶまれるもとで、晴海のオリンピック選手村に注目が集まったのでしょうか。世論がじわじわと広がっていることはいいことです。『晴海選手村TBS』で検索するとすぐ出てきますので、ぜひ知人等に視聴を広げてください>
 一審判決は早くても年末とみられる。
橋詰雅博
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posted by JCJ at 02:00 | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする