2021年07月19日

問題法案 続々成立 改憲投票法 立民の修正案は疑問=編集部

 コロナ渦のどさくさに紛れ、今国会にも「壊憲」の問題法案が続々出された。メディア報道も追いつかず、委員会所属者以外、衆参議員も法案検討の余裕すらない。本来、国会提出前の検討が重要だが、政策審議より政局優先の与党の姿勢が問題に拍車をかけている。
 今国会では、8国会にわたって継続審議のまま手つかずだった改憲手続法(国民投票法)の改正が成立した。広告規制や改憲運動への資金規制、最低投票率など、公選法と違う改憲国民投票の意味や投票の公正を保障する議論が全くないまま、「今国会で結論を得る」という自民・二階、森山、立憲・福山、安住の幹事長・国対委員長会談に縛られ、参院でもあっさり通過、成立した。
 「3年後を目途に見直す」という「付則」をつけた修正案をなぜか立憲民主党が出し、与党が丸呑み。どこで何が動いたかはわからないが、「政策」より「国会対策技術」が優先した結果だ。
 一方で外国人の強制収容などの管理強化を狙った入管法改正は、国際的な批判やスリランカ女性の死もあり、自民党は今国会成立を断念した。

 命と生活の問題
 国民生活に直接関わる問題なのに、これもほとんど報じられないまま通ってしたのが、高齢者医療費の倍増。現在個人負担は1割の75歳以上の老人医療について、年間200万円(月16・6万円)の収入があると倍の2割になる法案。6月4日あっさり成立。
 コロナ禍が日本の医療体制の脆弱さを明らかにした中、病院のベッド数削減と医師の長時間労働を進める「恥知らず」の医療法の改定も5月21日あっさり成立した。
 1割以上の削減を行った病院に対して補助を強化、全国での病床数削減を狙い、OECD諸国では最低の医師養成数の削減を前提に過労死ラインを超える医師の長時間労働を認めている。

国民管理と監視
 ひどかったのは膨大な「デジタル庁関連法案」の扱い。とにかく個人情報を政府に集中、自由に使うため一元管理するとの意図は明確なのにろくに議論ー使用を義務づけるなど、個々にみれば、数年かかる議論が必要なのに5月12日早々と成立した。
 国民の情報を管理し、監視する体制は、基地などの周辺から合法化し、強化しようという「重要土地党調査規制法案」で具体化している。防衛施設のほか、原発、空港どの周辺を「注視区域」とするなど、所有者の調査や規制を可能にする。既に基地周辺での写真撮影やデモ、宣伝活動などが勝手に規制されており、さすがにこれは、最終版国会の焦点になった。
 18―19歳を「特定少年」として厳罰化する少年法改定も成立した。犯罪防止には逆行である。
編集部
 JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2021年6月25日号


posted by JCJ at 01:00 | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする