2021年11月14日

【今週の風考計】11.14─郊外の庭・散歩道・畑にあふれる自然の豊かな実り

庭のセンリョウが色づいた。薄みどり色の葉の上で、鮮やかな橙色の実がこぼれそうだ。赤や黄色の実をつけるセンリョウも、それぞれ見事に輝いている。
 一方、マンリョウは葉の下に赤い実をつける。まだ色づくには早い。どうしたことか野鳥たちがついばむのはセンリョウの実だ。木の下の地面についばみ残した実が、いっぱいこぼれ落ちている。
シジュウカラ、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、スズメなど、庭のヤマモモやボウガシの枝に据えたエサ台めがけて飛んでくる。それはうれしいが、鮮やかな色で庭を明るくしてくれているセンリョウの実をついばむのは、勘弁してほしい。ネットで覆って守ることにした。

そういえば、近くのそば屋のピラカンサス、出入り口の植垣にあるのだが、びっしり赤い実をつけている。たしか昨年は実をつけなかったが、今年はこぼれるほどだ。
 枝の棘をかいくぐって野鳥たちが実をついばむのは、実に含まれる毒が消える冬に入ってからだという。ネットを懸けるのも12月に入ってからだろう。
庭のサザンカも白い花を広げる。ツバキの赤も目に鮮やかだ。今年は異常気象のせいか、サザンカにチャドクガがはびこり、この夏は苦しめられた。
 4〜5日ほど目を離すと、小さな毛虫が葉の下に群生し、繊毛を動かしている。あっという間に葉が食べつくされる。すぐに軍手をはめ殺虫剤オルトランを吹きつける。
 それでも完全には退治できない。毛虫のついた葉を見つけたら、枝ごと切って袋に落とし込み、封をしてゴミ処理するのが一番だ。

さて晴天続きの日々、散歩に出ると道の垣根越しに黄色いミカンが目に入る。そこの住人は、いつミカンをもぐのだろう。酸っぱいのかな、気になってしょうがない。青緑色したミカンもある。これは近くまで行かないと見落としてしまう。もう柿をもいで皮をむき、軒に吊るす家もある。
鯉が泳ぐ野火止用水沿いの道を行けば、色づくカエデやモミジが頭上を覆う。対岸の樹木を見れば、真っ赤に色づいたカラスウリが、かわいい提灯のように、間隔をあけてぶら下がっている。

さらに足を延ばすと、畑に出た。白菜や里芋が植わっている。そこで作業していた小父さんによれば「今年は里芋が豊作でね。夏場に雨がたんと降ってくれたからねー」と言う。
 里芋を一株抜いて、その根っこに里芋がいっぱい着いているのを見せてくれる。けんちん汁やイカと里芋を炊いた煮物を思い出しヨダレが出る。
 空を見上げるとイワシ雲、穏やかな秋晴れの半日を楽しみながら、気候変動・COP26の議論や動きに思いが走る。(2021/11/14)
posted by JCJ at 06:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする