2021年12月11日
【沖縄リポート】3区で敗北 名護市政取り戻せ=浦島悦子
今衆議院選は沖縄でも厳しい結果となった。辺野古新基地建設の現場である名護市を含む沖縄3区では、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が支援した立憲民主党の現職・屋良朝博氏が自民党の島尻安伊子氏に約7200票差で敗れ、わが名護市でも約1500票の差を付けられた。
年明け1月23日に市長選を控える私たちにとって、この差は大きい。国政選挙と地方自治体の選挙は違うとはいえ、この四半世紀、名護市長選は一貫して国対名護市民の闘いだった。
1997年の市民投票で示された「新基地NO」の民意を押さえつけて基地建設を強行する国の攻撃・圧力をはねのけ、2010年から2期8年、稲嶺進市政は「新基地を造らせない」公約を貫いたが、2018年の市長選で国は総力を挙げて3選を阻み、渡具知武豊現市政を誕生させた。
今衆議院選の勢いを借りて、国は、今度こそ基地反対の民意の息の根を止めようとしていることが窺える。衆議院選から一夜明けた11月1日、島尻選対名護事務所は早速、渡具知事務所に看板を付け替えた。
今回の島尻氏の勝利は、比例区・公明党とのセット戦術が功を奏したと言われている。前回市長選でも、公明党・創価学会の組織的動きはすさまじかった。来る市長選ではさらにそれが強まるだろう。名護市民の手に市政を取り戻すために、組織力のない私たち市民がそれにどう立ち向かえるのかが最大の課題だ。
11月6日、辺野古の浜でオール沖縄会議による第2回ブルーアクション(写真)が行われた。沖縄選出国会議員や県議会議員など少人数の集会をライブ配信し、同時並行で県内各市町村島ぐるみ会議がそれぞれの地で集会やスタンディングを行い、「新基地NO」の意思を広く示そうというもの。大雨のためメイン会場を浜から浜テントに移し、海上チームも参加(写真)。第1回の10月2日(辺野古ゲート前)に続き、県内20数か所(県外でも呼応)で、変わらない民意が示された。
浦島悦子
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2021年11月25日号