◆10月の出版物販売金額914億円(前年比8.7%減)。書籍514億円(同4.1%減)、雑誌399億円(同14.0%減)、月刊誌332億円(同13.1%減)、週刊誌67億円(同18.2%減)。雑誌のマイナスが大きい。コロナ巣ごもり需要はなくなり、21年の推定販売金額も前年マイナスが確実。
◆CCC蔦屋書店は子会社の蔦屋投資(上海)有限公司を通して、「上海前灘太古里 蔦屋書店」(約870坪)をオープン。同店は中国4号店目の「蔦屋書店」で、上海では2店目。
◆2021年度ヤフー主催の「ノンフィクション本大賞」は、上間陽子『海をあげる』(筑摩書房)。著者は琉球大学教授。今年の沖縄書店大賞の沖縄部門でも大賞を受賞。現在5万500部(8刷)。内容は、脅かされる沖縄での美しく優しい生活。幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなお、その目の光を失わない。ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、言葉に表せない苦しみを聞きとるようにして書かれた記録。
◆日販とトーハン、2021年ベストセラー発表─日販の総合1位:永松茂久『人は話し方が9割』(すばる舎)は、学生から年配まで幅広い層に支持され、発行部数85万部(27刷)に。両社の総合2位:アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮社)、総合3位:宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社)。
◆2021新語・流行語大賞(自由国民社が刊行の『現代用語の基礎知識』が選定)に、「リアル二刀流/ショータイム」が年間大賞に選ばれた。今季のアメリカン・リーグの最優秀選手となった大谷翔平選手にまつわる用語。大賞以外のトップ10には、「うっせぇわ」「親ガチャ」「ゴン攻め/ビッタビタ」「ジェンダー平等」「人流」「スギムライジング」「Z世代」「ぼったくり男爵」「黙食」に決定。