2022年01月17日

【スポーツ】オミ株感染爆発で戦々恐々=大野晃

  年明けからの新型コロナウイルス感染症の感染再拡大に、日本スポーツ界が揺れている。
昨年11月の感染激減で、年末年始の競技会の正常化を目指し、動き出した矢先の感染再拡大だから、感染力の高いオミクロン株のまん延で再び感染爆発が起こるのではないかと戦々恐々である。
  昨年12月19日のサッカー天皇杯決勝は、観客制限を撤廃し、東京・国立競技場に5万8000人近くの観衆を集め、同年のプロ競技最多観客数を記録した。 ラグビーは年が明けた1月2日の全国大学選手権準決勝で、同競技場に2万2000人を超える観衆を集めた。
 ところが3が日を過ぎると感染は急拡大し、7日の新リーグ開幕戦は競技者の感染で中止。目論見が大揺れを始めた。コロナ禍対策が後手に回った菅前政権とポーズを変えて、岸田政権は早めに手を打つが、甘い見通しで朝令暮改が連続。混乱に拍車をかけるばかり。
  欧米のパンデミックは爆発的であり、北京冬季五輪に黄信号が灯る。国際オリンピック委員会が、東京五輪同様の強引な開催に走れば、五輪そのものの存続の危機に見舞われる恐れがある。
 日本オリンピック委員会にも難問続出である。 いつもは、多くの国民に華やかで新鮮な息吹を感じさせる正月競技会だが、今年は、コロナ対策を継続しながら、国民のスポーツ離れに対し、競技団体による人気掘り起こしの積極的な訴えかけが必要になった。
 チーム経営や競技者の取り組みは限界に近い。無観客や観客制限の3年目に入ると影響の深刻さは大幅に増加する。
 マスメディアは、東京五輪の大騒ぎで国民の反発を招いたことを気にしてか、北京冬季五輪の幕開け目前とはいえ、正月は、メダル獲りの扇動を控えめに、中国の人権問題など政治的扱いを先行させていた。
 とはいえ、新春の競技会で五輪ムード高揚を狙っていただけに、国民の支持を獲得できるかの正念場だ。
 大野晃(スポーツジャーナリスト)

posted by JCJ at 01:00 | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする