2022年02月10日

【出版界の動き】電子出版物:売り上げ前年比18.6%増と電子図書館の利用増=出版部会

■2021年の年間出版物販売金額は、紙・電子合わせ1兆6742億円。紙出版物の販売金額1兆2080億円(同1.3%減)。内訳は書籍6804億円(前年比2.1%増)、雑誌5276億円(同5.4%減)。
電子出版物の販売金額4662億円(同18.6%増)。内訳はコミック4114億円(同20.3%増)、書籍449億円(同12.0%増)、雑誌99億円(同10.1%減)。電子コミックの急伸が止まらない。
■講談社、小学館、集英社、KADOKAWA4社は、海賊版サイトにコンテンツを送信・複製していたとし、米国のCDN事業者に4億6000万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴。
■<全国書店員と出版社コミック担当者が選んだおすすめコミック2022>の第1位─龍幸伸『ダンダダン』(集英社)。幽霊肯定派の女子校生と、同級生の怪奇現象オタクが繰り広げるドラマ。その疾走感、圧倒的画力で叩き込まれる戦闘シーンは圧巻!そこにラブコメとギャグまでぶち込む特盛のボリューム。
■昨年12月の出版物販売金額1030億円(前年比10.2%減)、書籍541億円(同2.0%減)、雑誌489億円(同17.8%減)。月刊誌427億円(同18.4%減)、週刊誌62億円(同14.0%減)。週刊誌の返品率46.2%。
■昭文社、希望退職者を募集─41歳以上の正社員に3月末をもっての退職者募集。コロナ禍の長期化で売上げが急減し、賞与の不支給・減給、休業に伴う雇用調整助成金の申請など手を打ったが、人員体制の適正化が不可欠と判断。19年2月に続く2度目の募集。前回80人の募集に96人が応募。昭文社HDの22年3月期連結予想は売上高53億円、純損失8億6000万円。
■電子図書館の利用者が急増─昭島、国立など9市導入。人気のある電子書籍は長期の予約待ちが常態化。多摩地域で最初に電子図書館を開設した八王子市では、オーディオブックの貸し出しも実施。プロの声優やナレーターの朗読で読書を楽しめる。ビジネス書や子育て・健康に関する本・文学など約6千点
出版部会
posted by JCJ at 01:00 | 出版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする