2022年10月16日

【今週の風考計】10.16─生活に根差した女性議員が増えれば日本は良くなる

北谷町議会の快挙
★「沖縄タイムス」の報道(10/13付)で知ったのだが、9月の沖縄・統一地方選を経て、新たに構成された北谷(ちゃたん)町議会(定数19人)は、女性議員の割合が36.8%、那覇市の32.5%を抜いてトップとなった。おそらく日本全国でも上位に入るのではないか。
★その北谷町議会で「女性だけの委員会」が誕生した。町の教育や福祉施策などを審議する「文教厚生常任委員会」の全委員6人が、30〜70代までの現職や元職、新人など女性だ。
 沖縄県内41市町村議会でも例がないという。子育てや介護などを経験している若手や中堅、ベテランの委員が、様々な角度から議案を審議している。
★女性議員が増え委員会での討議も活発になれば、保育や介護などの関連施策や男女の賃金格差解消、女性が安心して働ける環境整備に向けた取り組み、また女性特有の病気へのケアなど、女性であるがゆえに直面する課題への政策が具体化され、実現性が高まるのは明白である。

女性議員の比率は最低レベル
★現在、日本の地方議会に占める女性議員の割合は、都道府県議会11.8%、市区議会17.5%、町村議会11.7%でしかない。平均すると13.7%。女性議員がゼロの議会は、いまだに全体の3割を占める。
★国会ではどうか。女性国会議員が占める割合は衆院9.9%、参院25.8%、衆参両院合わせて15.4%、議員713人のうち女性議員は110人、7人に1人しかいない。依然として先進国の中では最低レベルという実態である。
★初めて女性の国会議員が誕生したのは戦後の1946年。39名の女性議員が誕生し、衆議院の議席の8.4%を占めた。以来76年を経て、ようやく2倍にも満たない15%になってきた現状は、誇れるどころか情けないとしか言いようがない。

急がれるクオータ制の導入
★この7月に世界経済フォーラム(WEF)が発表した、2022年度版の「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)では、日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中116位、先進国で構成されるG7の中で最下位だった。
 とりわけ日本が他国の平均から大きく遅れをとっているのが、政治分野における女性活躍の項目である。なんと146カ国中139位。
★政治分野での女性活躍が顕著な上位3カ国は、この報告書でも34歳の若き女性大統領が誕生したフィンランド、アイスランド、ノルウェーと北欧が占めている。「誰もが政治家になりやすい」風土が基盤になっているからだ。
★この風土を、どうやって作るかだ。一つの試みが、「クオータ制」と呼ばれる仕組みの導入である。議員や閣僚などの一定数を、社会的・構造的に不利益な扱いを受けている人に割り当てる「クオータ制」は、すでに世界118の国と地域で導入されている。
 フランスでは「パリテ(男女同数)法」と呼ばれるクオータ制が2000年に制定され、2002年には12.3%だった女性下院議員の割合が、2020年には39.5%にまで増加している。
 韓国も2000年にクオータ制を導入し、比例代表候補者の50%を女性にする義務、小選挙区の30%以上を女性に割り当てる努力をして、政治分野での女性の活躍を促進している。
★遅れに遅れたが、やっと日本政府も2025年までに、せめて全政党が衆参両院の議員候補者を決める際、女性の割合を35%にする目標値を掲げた。それをテコに女性議員を増やし、生活に根差した政策を実現させよう。それにしても岸田政権を支える自民党と公明党、まず隗より始めるのが先決だ。まあ無理か。(2022/10/16)
posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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