2022年10月30日

【今週の風考計】10.30─目に余る「ミャンマー国軍」の暴挙へ制裁を!

パカン空爆で死者63人
ミャンマー国軍の暴挙が止まらない。去年2月1日のクーデターで実権を握って以降、市民への弾圧は拡大するばかり。
 ミャンマー国軍は、23日、北部カチン州パカンで開催されていたコンサート会場を空爆。国軍に抗するカチン独立機構(KIO)の創設62周年を祝う祭典を標的にしたものだ。カチン独立軍幹部や観客・歌手ら死者63人、負傷者61人に上った。その悲惨な映像には目を覆う。
 そのほかにも最大都市ヤンゴンのインセイン刑務所での爆発や東部カイン州や西部ラカイン州などでの紛争も、国軍の暴挙に起因している。

ASEAN緊急声明
こうしたミャンマー国軍の暴挙に、ASEAN(東南アジア諸国連合)は、27日、緊急に特別外相会議を開き協議した。その結果、去年4月にミャンマー国軍とも合意した「暴力の即時停止」などの5項目が履行されていないとし、「具体的・実践的で期限を定めた行動」を通じ、履行を迫る方針を確認した。
日本でも、26日、ミャンマー・ヤンゴンで軍に対する抗議デモを取材中に現場で拘束され、合計10年の禁錮刑を言い渡されたドキュメンタリー制作者・久保田徹さんを巡り、フリージャーナリストらが記者会見し、「無条件での即時解放」を訴えた。
 7月30日に拘束された久保田さんは現在、ヤンゴンにあるインセイン刑務所に収監中。現地の日本大使館が家族との電話仲介や差し入れをしており、今のところ元気だという。

アウンサンスーチー勢力の撲滅
さてアウンサンスーチー氏(77)は、今どうしているだろうか。6月22日、住宅での軟禁状態から、首都ネピドーにある刑務所の独居房へと移された。9月2日の裁判では、スーチー氏に選挙違反の罪で禁錮3年の判決を言い渡した。これまでに下された判決10件とあわせ禁錮刑は計20年になる。
 ミャンマー軍政はスーチー氏を一生拘束するのが狙い。すべての罪状で有罪の判決を下し、計190年以上の実刑判決をもくろむ算段だ。
7月22日には、内外からの制止の声も聞かず、現在、拘束されているスーチー氏が率いた国民民主連盟(NLD)の元議員や民主活動家ら4人に対し死刑が執行された。政治犯への執行は1976年以降で初めて。
 すでに死刑の判決が下されている民主派は117人に上る。加えて約1万2千人が拘束中で、拷問に苦しむ人もいるという。

日本は「二枚舌外交」を止めよ
だが日本政府は、ミャンマーに対するODA(政府開発援助)を、既存に限り継続しているため、ミャンマー国軍の利益につながり、少しも経済制裁になっていない。しかも軍政が任命した外交官5人のみならず、新たに留学生4人を防衛大学校などに受け入れ、安倍晋三元首相・国葬への招待案内まで送っている。
 日本はこうした「二枚舌外交」を止め、ミャンマー国軍の暴力行為の停止、人権の尊重、民主主義体制の回復を厳しく求め、経済制裁に踏み込むべきだ。(2022/10/30)
posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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