2023年07月30日
【沖縄リポート】辺野古浜テント 7000日で集会=浦島悦子
6月18日、辺野古浜テントが座り込み7000日を迎え、潮の引いた干潟を前に集会が行われた。
2004年4月19日、辺野古新基地建設(当時の計画はリーフ上埋立案。2006年以降、現在の沿岸埋立案となった)に向けた海底ボーリング調査を阻止するため、辺野古漁港隣にテントを張り、座り込みと海上行動が開始された。以来、約19年2か月、ヘリ基地反対協議会(名護市内の市民団体・労働団体によって構成)がテントを維持してきた。
浜テントは、リーフ上案に対する現場行動の最前線(一時は、夜中も海上作業が強行されたため24時間の泊まり込みの場ともなった)という当初の役割から、新基地の計画変更に伴い、辺野古を訪れる人々への情報提供、地元住民との交流の場、陸と海との現場をつなぐ「本部」的役割を果たしてきた。
浜テントはまた、1997年1月に結成された辺野古の基地反対住民団体・命を守る会の8年間にわたるたたかいを引き継ぐものでもあった。新基地反対運動が辺野古現地から名護市全体へ、そして全県へと広がっていったことを表すように、7000日集会には全県から約250人が参加し、音楽や報告、意見表明を聞きながら、20年余のたたかいを振り返り決意を新たにした。司会を務めたヘリ基地反対協の東恩納琢磨共同代表は、「座り込み8000日は、新基地を断念させた勝利の集会にしよう!」と呼び掛けた。
浜テントから見える辺野古側埋立区域(浅海域)の進捗率は、防衛省の発表によると今年4月末現在で約94%だが、事業全体では約15%にすぎない。四半世紀掛けて15%‼ しかも深場の大浦湾側埋立予定区域は軟弱地盤のため玉城デニー知事が設計変更を不承認とし、埋立ての目途は立っていない。にもかかわらず、工事を途切れさせないため防衛省は、辺野古側埋立てが完了したら、そこを大浦湾側埋立土砂の仮置き場として使うと発表。既に工事の発注も行った。
世界に誇る多様性の海を、やりたい放題の無法地帯にしてはならない‼
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2023年7月25日号
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