2023年08月05日

【焦点】五輪選手村控訴審 住民側敗訴「不当判決」2つの理由 上告へ=橋詰雅博

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         裁判後の原告団の報告集会=8月3日、弁護士会館会議室
 東京五輪選手村用地として晴海の都有地13・39fを公示価格の10分の1以下の1290億6千万円で売却したことに対し、都民29人がその違法性及び土地の適正価格との差額相当の損害賠償を小池百合子都知事らに求めた住民訴訟の控訴審判決が8月3日にあり、東京地裁に引き続き東京高裁も原告の請求を棄却した。住民側は上告する。

 原告弁護団は「不当判決」の主な理由を2つ挙げている。一つは東京都が個人施行(地権者、施行者、認可権者の三役兼ねた)による再開発事業の裏付けとした都市再開発法108条2項の適用を高裁も認めたことだ。そもそも同法2項は竣工後の保留床の処分に関する規定であり、自治体の土地処分に適用されるものではない。これがまかり通ると地方自治法による規制が免れ、脱法的な自治体の財産処分が横行しかねないのである。

 もう一つは土地の評価。「選手村」要因という一般には理解しがたい理由で正式な不動産鑑定が行われずに用地が投げ売りされたことを高裁が平然と認めた。これは都民の財産を著しく毀損したことになる。
 「このような都の行為は再開発制度の濫用、不動産鑑定評価への不信につながるものである。これを司法が追認したことは、その役割を放棄したと言わざるを得ません」と原告弁護団は指摘した。
 
posted by JCJ at 02:00 | TrackBack(0) | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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