2025年05月11日
【沖縄リポート】戦争準備の完成形、全国規模で=新垣邦 雄(ノーモア沖縄戦 命 どぅ宝の会 事務局長)
政府の「戦争準備」が 凄まじい。最近も「長射 程ミサイル九州先行配 備」に続き「宮古・八重 山全住民の九州・山口避 難」計画が発表された。 沖縄−奄美を最前線の戦 域に見立て、全国各地で ミサイル配備、弾薬庫建 設、「空港・港湾・道路」 軍事化、民間空港・港湾 への分散展開計画、兵 器・兵員輸送体制が完成 形となった。戦争準備の インフラ整備から有事下 「住民疎開」の最終段階 に入ったと認識している。
ノーモア沖縄戦の会は 「長射程ミサイル九州配 備」「九州・山口疎開」に 反対する記者会見に続き、 4月7日は伊藤晋哉沖縄 防衛局長に「あらゆる戦 争準備に反対する申し入 れ」を行なった=写真= 具志堅隆松共同代表。台 湾有事「日米共同作戦計 画」の即時廃棄−など要 求・質問に、防衛局長は ほぼノーコメント。その 中で同局長からミサイル の運用(発射)は「住宅 街から離れた場所」「ミサ イル発射機は移動式」の 重要な回答を引き出した。
陸自ミサイルは配備基 地から公道を通り民間地 に展開、移動を繰り返し、 島々の各所がミサイル発 射拠点となる−ことを防 衛局長が認めた。「小さな 島中でミサイルを発射し、 島中が攻撃目標となる」 「米軍主要基地のある沖 縄島は屋内避難では済ま ない」「日米が核抑止強化 を確認し、沖縄への核再 配備、核戦争の懸念があ る」と防衛局長を追及し た。
また石垣島の運動団体 が政府から引き出した 「内閣官房は、武力攻撃 予測事態の認定で、住民 避難と同時に自衛隊・米 軍の大規模部隊派遣が始 まり、同じ空港・港湾を 使う。『住民避難が優先と は限らない』と回答」を 防衛局長に突きつけた。 「住民避難と自衛隊・米 軍派遣」が「同じ空港・ 港湾」で同時に行なわれ れば「攻撃目標」の危険 性は明らかで、「住民避 難」計画の即時廃棄を重 ねて要求した。
日米の中国との戦争準 備は全国規模だ。犠牲は 沖縄だけではすまない。 当会は「沖縄・西日本ネ ットワーク」を結成、6 月6日に防衛省交渉を計 画する。東京行動への参 加・支援を呼びかける。
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年4月25日号
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