2025年09月18日

【JCJ8月集会@】私たちは今どこにいるのか 戦後80年 社会・経済にスポット=古川 英一

 「戦争の時代」から「平和の時代」へと歩み始めたはずの日本の戦後80年。JCJは、8月9日に戦後80年を考える集会・シンポジウムを東京・千代田区内で開いた。今回はあえて切り口を変えて、社会や経済の転換点にもスポットをあてた。
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 まず▽東京新聞福島特別支局記者の片山夏子さんが「福島第一原発事故後の原発作業員の取材を通して見えてきたこと」▽フリージャーナリストの斎藤貴男さんが、「新自由主義がもたらした『機会不平等』と、その後の社会の変化」について▽編集者・評論家でJCJ代表委員の山口昭男さんが、雑誌「世界」の編集者として知り合った作家・評論家の思いを受けとめ「戦争の記憶を消さないための取り組み」について問題提起をした=写真(左から片山、斎藤、山口の3氏)=。
 
 続くシンポジウムでは、各氏の問題提起をもとに議論をした。この中では▼新自由主義の問題や、原発事故が多くの人にとって忘れ去られているだけでなく、むしろなかったかのようになっていること▼原発再回帰帰した日本のエネルギー政策を変えさせるには「本気」が必要との指摘を含め責任を取らず、過去から何も学ぼうとしない戦後80年の日本の姿が改めて浮かび上がった。▼また会場からの参院選挙での参政党躍進への質問に3氏は「空気に乗ってはいけない」「参政党の『日本人ファースト』に賛同する人には、『自分をもっと大切にしてほしい』との思いもあるのではないか」などと指摘した。最後に片山さんは「ジャーナリズムは『記念日報道』ではなく日常的に伝えてていくこと」を、斎藤さんは「SNSやスマホで情報が溢れるなかで、それに惑わされない」ことを、山口さんは対談した作家・池澤夏樹さんの言葉、「平和は消費材」をあげ「いつも補充しなければ。地道な取り組みを」と呼びかけた。

戦後80年で「声明」

 集会では最後にJCJ声明を読み上げた。声明は「戦後80年の日本は『いつでも戦争のできる国』へと変質し続けていることや、寛容さや多様性を尊重する社会をこれからも築いていかれるかの岐路に立たされていると指摘。そのうえで、「再び戦争のためにペン、カメラ、マイクをとらない」の原点に立ち返る決意を述べ、ジャーナリストと市民が連携し、新しい一歩を踏み出していくことを訴えた。

 この日は会場とオンラインで約100人が参加し「常日頃の小さな違和感や疑問に敏感なアンテナを一人ひとりが持ち続けなければ」といった感想が寄せられた。
       JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年8月25日号
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