ノンフィクション・ジャンルからチョイスした本の紹介です(刊行順・販価は税別)
◆室井昌也 『沖縄の本屋さんとおすすめ本ガイドブック』11/12刊 論創社 1700円
「知られざる出版王国・沖縄」の本屋さんが面白い!日本最南端にある老舗書店から東京から移住の古本屋まで、店主の生い立ちや店主になるまでの経緯、店の現状や本と沖縄への思いなどを豊富な写真とともに紹介。また沖縄が解るおすすめ本、ジャンル別に全104冊をガイド。
著者は、1972年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。日本で唯一の韓国プロ野球が専門のジャーナリスト。沖縄とはプロ野球キャンプ取材をきっかけに縁が深まり、現在では東京から沖縄に通い、生放送のラジオ番組『室井昌也 ボクとあなたの好奇心』(FM那覇)に出演。
◆荻野富士夫『治安維持法と「国体」』大月書店 11/17刊 2800円
治安維持法が威力の源泉とした「国体」は、どのように位置づけられていったのか。施行する側、適用される側、それぞれの解釈の変遷を資料に基づき読み解く。「新しい戦前」のいま、あらたな「国体」を生み出さないために。治安維持法における「国体」の問題、戦時下における大学の思想統制と動員、戦前のもう一つの学問統制・学問動員など、具体的に事例を挙げて論ずる好著。
著者は1953年、埼玉県生まれ。小樽商科大学名誉教授。著書に『検証 治安維持法』(平凡社新書)など。
◆小島寛之『ラマヌジャンの数学』ブルーバックス 11/20刊 1100円
インド出身の天才数学者ラマヌジャンの32年の生涯を追う。彼は渡英して数年の活動期間に、膨大な公式や定理を発見した。証明を書かず、独自の「数感覚」ともいうべき直感力で、誰も思いつかない発見を続け、複雑な係数のついた「円周率の近似式」などで知られる。32歳という若さで夭逝した天才数学者。眼力と直感によって、公式を掘り当てる「発見的方法」ともいえるラマヌジャンの数学。「魔術師」と呼ばれる数学者の実像に迫る。
著者は1958年東京都生まれ。帝京大学特任教授。数学エッセイストとしても活躍。著書に『世界は2乗でできている』(ブルーバックス)など。
◆篠田航一『コナン・ドイル伝━ホームズよりも事件を呼ぶ男』講談社現代新書 11/20刊 1100円
科学的な推理を身上とする名探偵シャーロック・ホームズを生んだのは、心霊と愛国に没頭するお騒がせ男コナン・ドイルだ。怪しい事象に突き進む、危うい男なのに、なぜ誰もがドイルを愛したか。彼の数奇な人生を、現地で関係者や有識者に取材した最新証言を交え、名作の解題と重ねて生涯を辿る。いまだ謎に包まれているエピソードを検証する。巻末にホームズ全60作品を解説・評価ガイドを添付。
著者は1973年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。1997年、毎日新聞社入社。ロンドン特派員などを経て現在は外信部長。著書に『ナチスの財宝』(講談社現代新書)など。
◆鶴見太郎『シオニズム━イスラエルと現代世界』岩波新書 11/23刊 1120円
パレスチナにユダヤ人の民族的拠点を作るという思想「シオニズム」。その起源と変遷を辿り、現代イスラエルの原動力を解明する。なぜイスラエルは国際社会の反対や懸念をよそに、ガザを徹底して攻撃するのか。ホロコースト以前に東欧で生まれたシオニズム思想の多様性と核心に迫る。現代世界を読み解く1冊。
著者は1982年岐阜県生まれ。東京大学准教授。専門はシオニズム、イスラエル・パレスチナ紛争。著書に『イスラエルの起源』(講談社)、『ユダヤ人の歴史』(中公新書)など
◆雨宮処凛『25年、フリーランスで食べてます━隙間産業の作り方』 河出新書 11/25刊 1100円
25年間、毎年本を出し、連載は現在17本。長年フリーとして生き延びてきた著者が、手の内を全てさらす! フリーランスとして生きている弁護士、海外出稼ぎ、デザイナー等にも取材し、フリーの生き抜く術や自衛の方法を網羅。自らを「究極の隙間産業としての雨宮処凛業』と謡い、コネもツテも無しでフリーの文筆業になるまでを、気さくな筆致で綴る。
著者は1975年生まれ。作家・活動家。2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビュー。以降、プレカリアート問題を中心に執筆。著書に『右翼と左翼はどうちがう?』『14歳からの戦争のリアル』など多数。
◆池田嘉郎『悪党たちのソ連帝国』新潮選書 11/27刊 1750円
皇帝プーチンは一日にして成らず! ソ連から現代ロシアまでを貫く「統治の鉄則」を読み解く。ロシア帝国は、いかにして強大なソ連帝国として再建され、現代ロシアのプーチン体制へと至ったのか――。レーニン、スターリンからアンドロポフ、ゴルバチョフまで、法の上に君臨し、ソヴィエト連邦という「巨大な家族共同体」を率いた領袖たちの姿から、ロシア特有の統治原理を炙り出す。
著者は1971 年、秋田県生まれ。東京大学教授。専門は近現代ロシア史。著書に『ロシアとは何ものか』、訳書にミヒャエル・シュテュルマー『プーチンと甦るロシア』など。
2025年11月18日
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