ウクライナに侵略以降、米欧などから経済制裁を受けるロシアを陰に陽に支援する中国。米国への対抗を隠さない両国は蜜月関係≠ニ言われる。11月17日モスクワ訪問中の中国の李強首相とロシアのプーチン大統領の会談でも、中露の貿易協力を引き続き発展させることを確認した。米欧の制裁でロシア産原油輸出先の先細り打開に向けて輸出継続を探る協力を惜しまないと李首相は約束したとされる。ロシアと中国の友好関係は深まる一方で、軍事・経済の協力は黄金時代≠ノ入ったとプーチン氏は公言しているという。
しかし、ロシアは腹の底では中国を信頼していないどころか「敵」とみなしているというロシアの機密文書を入手した米紙ニューヨーク・タイムズは6月7日付電子版で報じた。NYTと提携する朝日新聞は特集記事翻訳を8月10日付紙面で掲載。それによると、国内治安機関「連邦保安局(FSB)」が2023年から24年初頭にかけて文書を作成されたとみられる。8nの内部文書は、中国情報当局の活動をかつてないほど詳細に明らかにしている。
具体的には@ロシアの政治権力中枢に近い政府関係者や専門家、ジャーナリスト、ビジネス関係者を取り込む、Aウクライナ侵略で西側と戦うロシアの戦争の実態把握、特にドローン活用法や相手国の新型兵器への対抗情報入手に躍起、B遅れている航空技術を挽回するため軍パイロットや航空流体力学、制御システムなどの研究者に接近、C民間軍事会社ワグネルの戦闘員が持つ経験を自国の軍隊や、東南アジア、アフリカ、ラテンアメリカで活動する民間軍事会社に活用する、D自国の工作員が帰国すると、すぐに、ウソ発見器による検査を実施するほか、中国に滞在の2万人ロシア人学生の監視を強化し、中国人配偶者を持つロシア人をスパイ候補として勧誘―などだ。
こうしたことからロシア情報機関幹部らは、中国の情報活動を「潜在的な敵」として心に刻み、中国への警戒心は絶対に解かないとしている。
もちろんロシアも対中国への情報活動を怠っていないはずだ。
国同士の付き合いは信頼と不信とが混じる、これはいつの世も変わらない。蜜月関係をうのみにしてはならないのだ。
2025年11月25日
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