2026年01月09日

【焦点】日本外し≠ナ米中連携も 学会票失い自民ピンチ 維新切り捨て国民民主と連立? 星野氏オンライン講演=橋詰雅博

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 日中対立、物価急騰、円安でインフレ加速、バラマキによる財政悪化への不安、防衛費増額―悪材料が多いのに高市早苗政権の支持率の高さはちょっと異常だ。初の女性首相、派手なパフォーマンス、ストレートな物言い、対中強硬姿勢が若者や30、40代の働く世代に受けているという。だが高市政権は、内憂外患に違いない。11月24日のJCJオンライン講演に出演した政界を長年ウオッチするTBSコメンテーター・星浩氏は日中関係の展望、1月解散総選挙の有無などを話した。

 こじれる日中関係について星氏は「トランプ米大統領は来年4月に訪中する。このとき日中がまだモメ続けていたら中国の習近平国家主席との会談で自国ファーストのトランプ氏は『米中で手を組んでうまくやろうぜと』と持ち掛ける。日本外し≠ニいう最悪の展開になる。この数カ月間で対中関係を修復させる必要がある」と述べた。
 とはいえ日本に名案はなく、「高市発言はシミュレーションに過ぎず、『一つの中国』を理解・尊重する1972年の日中共同声明に基づく考えに変わりはないと中国側に言い続けるしかない」と星氏は指摘。ただ、「この問題だけで高市首相が辞任することはない」という。

解散5、6月有力

 政権の高支持率、上向く自民党支持率、この機を逃さず高市首相は1月に解散総選挙に踏み込むという見方が広まっている。「1月総選挙では、26年度予算成立が4月にズレ込み、景気が冷え込む可能性が高い。経済界も反対でしょう。5月か6月解散が有力」(星氏)。

 自民党は総選挙で勝てるのか。
 「公明党の選挙母体、創価学会は、各小選挙区で数千から2万の票を持っている。公明の連立離脱でこの票が自民からごっそり抜ける。それだけではなく、抜けた学会票が立憲民主党にシフトしたら、自民と入れ替わり立憲候補者が当選というケースも出てくる。自公連立解消は、自民に大きなデメリットです」「連立を組んだ日本維新の会の票は、大阪界隈。自民にメリットはない」「国政選挙3回目の参政党は、幸福の科学と浅からぬ関係があるようで、勢いが衰えなければ保守票をさらに奪う。くわれるのは自民です」
 「その上に経済低迷なら自民は苦戦する」と星氏は予測した。
 維新と組んでもうま味がないと分かれば自民は維新を切り捨て自民に未練がある玉木雄一郎代表が率いる国民民主党と新たに連立を組むかもしれない。

悪くない岡田氏

 「平和」と「福祉」の党として原点回帰の公明に関し星氏は「政策が近い立憲と国民民主を公明が束ねることができたならば、政権交代も夢ではない」と述べた。
 「台湾有事は日本有事」―高市首相発言を引き出した立憲の岡田克也元外相は「あんな質問した岡田が悪い」とネット空間でバッシングされた。さらに読売新聞は11月13日付社説で岡田氏を批判。星氏の意見はこうだ。
 「『しつこく首相に見解ただした』『安保政策を政局に利用するのはもってのほかだ』と社説に書いていた。『しつこく』は主観的な表現で論理的ではない。『安保政策』を問いただすのは野党の最大任務。おかしくない」。
 戦争に巻き込まれたくないは庶民の願い。それを叶えるのがメディアの役割ではないか。社説にその視点が欠けているように思えた。
           JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2025年12月25日号 


posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | 焦点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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