2026年02月10日

【神奈川支部リポート】 知ってますか? 軍転法 横須賀の平和運動家に聞く=藤森 研

 
251228横須賀月例デモ.JPG


クイズです。横須賀、呉、佐世保、舞鶴の4市に共通するのは何?
戦前、海軍の「鎮守府」があった。正解です。
では戦後は?
海上自衛隊の地方総監部がある。正解です。

 それから、この4市にだけ旧軍港市転換法(軍転法)が適用されている、というのも正解です。
 この法律を、筆者は全く知りませんでした。昨年10月の神奈川支部の例会に、非核市民宣言運動・ヨコスカの中心メンバー、新倉裕史さんを招いて講演してもらい、その後も横須賀市の事務所を訪れて話を聞きました。

 「軍転法」は第1条で「この法律は、旧軍港市を平和産業港湾都市に転換することにより、平和日本実現の理想達成に寄与することを目的とする」と謳っています。横須賀、呉、佐世保、舞鶴の4市の旧軍用地を無償や廉価で市に譲ることなどを定めた法律で、国会承認と4市の住民投票での圧倒的賛成を経て、1950年に成立・施行されました。
 しかし前後して勃発した朝鮮戦争と日本の再軍備で、各港には米軍基地や海上自衛隊地方総監部が置かれることになり、理想はついえたかに見えます。

 確かに軍港回帰の現実は覆うべくもありませんが、戦後平和主義の「種火」は残りました。軍転法は現在も生きており、横須賀では旧軍用地跡に横須賀芸術劇場、追浜工業団地などが生まれています。
 けれども最近、この4市に共通の新しい問題が起きています。政府は敵基地攻撃能力(反撃能力)保有のため、陸上では熊本の健軍駐屯地などに12式地対艦誘導弾能力向上型を、海上では佐世保、横須賀など各港のイージス艦8隻に、米国製巡航ミサイル・トマホークを配備する計画を打ち出しました。それぞれ関係支部は情報をお持ちかと思います。
 トマホークは射程約1600キロ。北朝鮮や中国が射程に入ります。「戦争の加害国になりたくないし、他国に攻撃されたくもない」という人々の願いに反して、新たな軍拡の動きが進みつつあります。

 新倉さんたちはトマホーク配備撤回を求める署名・請願を横須賀市議会に出し、呉、佐世保、舞鶴の平和団体との連携も強めています。「実定法である軍転法という足場を生かせたら、と考えています」と新倉さん。
 ちなみに、新倉さんたちが反戦を訴え半世紀にわたり続けてきた横須賀市内の月例デモ=写真=は今月(26年1月)で600回を数えます。基地の街の平和運動の粘り強さに、感嘆します。
       JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2026年1月25日号 

  
posted by JCJ at 02:00 | TrackBack(0) | 関東・甲信越 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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