2007年11月17日

横浜事件と良心・思想・言論の自由(第二部)=橋本 進

第二部 「横浜事件再審裁判・第一次〜四次」――その経過と、いまの問題

《第1回 41年目の再審申し立て》

《再び暗黒の日本にしてはならない――国家秘密法案への危機感》

 1986年7月3日、横浜事件有罪判決(44.8、45.7、9。以下、原有罪判決)に対する再審請求が、8名の請求人により横浜地裁に申し立てられた(以下、第一次請求)。請求人=木村亨、平館利雄〈泊事件〉、畑中繁雄、和田かよ(獄死した故喜太郎の母。没後は実妹の気賀すみ。以上、中央公論社関係)、青山鉞治、小林英三郎、小野貞(故康人の夫人。以上、改造社関係)〈改造社並びに中央公論社内左翼グループ事件〉、川田定子(故寿の分も)〈米国共産党員事件〉。弁護人=森川金寿団長、大川隆司事務局長ほか。
 原有罪判決から41〜42年目の申し立てである。申立人はいずれも70〜80歳の高齢者となっていた。これら高齢者が再審請求に踏みきった動機は、その前年に登場した国家秘密法案である。言論・報道を統制し、思想を弾圧し得る条項にみちた同法案は、かつての治安維持法を想起させた。(続きを読む)
posted by JCJ at 07:08 | TrackBack(0) | 出版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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