◇新潮社に支払い命令
英国人ルーシー・ブラックマンさんが死亡したとされる事件で、準強姦致死などの罪に問われた控訴中の織原城二被告が、週刊新潮の記事で名誉を傷つけられたとして発行元の「新潮社」などに慰謝料3千万円を求めた訴訟の控訴審判決が28日、東京高裁であった。大坪丘裁判長は、織原被告の請求を棄却した一審・東京地裁判決を変更し、新潮社と記事を執筆した高山正之・元帝京大教授に、20万円の支払いを命じた。(「朝日」5月29日付ほか)
◇光回線契約数、1217万件に増加
調査会社のMM総研が28日発表した国内ブロードバンド通信市場調査によると、2007年度末の光ファイバー通信回線の契約数は06年度末より335万8000件増の1217万件となった。光回線市場で攻勢を強めるNTTグループのシェアは70%を突破し、独走状態が鮮明になっている。(「日経」5月29日付ほか)
◇メディア規制削除〜人権擁護法案で自民が素案
自民党は28日、人権侵害を受けた被害者の救済制度を定める人権擁護法案について、新たな素案を取りまとめた。人権侵害の範囲について具体的に列挙したほか、メディア規制条項を削除したのが特徴だ。29日に開かれる同党の人権問題等調査会で公表される。政府案では「犯罪被害者などに対する報道の人権侵害について特別救済措置を取ることができる」とするメディア規制条項があったが、素案は条項そのものを削減することを明確にした。(「朝日」5月29日付ほか)
◇サントリー、3年ぶりにCM好感度1位
民間調査機関のCM総合研究所が発表した07年度の「CM好感度白書」によると消費者が選ぶ優れたテレビCMでサントリーが3年ぶり15回目の1位となった。ハリウッド俳優のトミー・リー・ジョーンズさんが地球に潜入した宇宙人役で登場する缶コーヒー「ボス」などが好評だ。2位はソフトバンクモバイルで、父親役の白い犬が登場するシリーズが人気を集め、前年の10位から急浮上。3位はNTTドコモ。東京の民放キー局で流された9487本を対象に、一般モニター3000人による毎月のアンケートから算出した。(「毎日」5月30日付ほか)
◇新聞協会、ネット規制に懸念表明
自民・民主両党が進める18歳未満のインターネット利用制限の法制化に対し、日本新聞協会メディア開発委員会は29日、衆院青少年問題に関する特別委員会に「規制は表現の自由にかかわる問題で悪影響を及ぼしかねない」と懸念を表明する意見書を提出した。意見書は「青少年を有害情報から守るための手段は民間の自主規制に任せるべきで、国が関与すべきではない」と主張している。両党は今国会での成立を目指し、共同法案を提出する見通し。(「毎日」5月30日付ほか)
◇ヤフーが有力22誌と連携、ネットで雑誌楽しむ
ヤフーは6月から20誌以上の雑誌記事をインターネットで楽しめるサービスを始める。雑誌の掲載記事に加え、各誌がネット向けに企画した記事などを無料で掲載できる。マイクロソフト日本法人も29日から、マガジンハウスと組み人気雑誌を無料で閲覧できるようにした。雑誌販売が低迷する中、集客力を持つ大手ポータルサイト主導による連動サービスが広がりそうだ。(「日経」5月31日付)
◇ぴあ、20億円調達〜第三者割当増資を実施
ぴあは29日、凸版印刷などへの第三者割当増資を実施すると発表した。20億円の資本を調達し、2009年3月期末で債務超過に陥ることを回避する。しかし、連結剰余金のマイナスは解消できず、10年3月期を目標としていた復配は大幅に遅れる見通しだ。(「日経」5月31日付)
◇糸山氏の株主提案、テレビ東京受け付けず
テレビ東京の島田昌幸社長は29日の定例会見で、同社の第2位株主で元衆院議員の糸山英太郎氏が提出した株主総会向けの株主提案を受けなかったことを明らかにした。糸山氏は島田社長、菅谷定彦会長、森広成副社長の解任を求める提案をした。島田社長は同社が議案を受け取ったのが4月25日で、提出期限を一日過ぎていたためと説明した。(「日経」5月31日付ほか)