2017年10月15日

【今週の風考計】10.15─炎上CH53Eヘリとストロンチウム90

◆沖縄県東村の私有牧草地に墜落し、大破・炎上した米軍ヘリコプターは、6月に久米島空港へ緊急着陸したヘリと同一機。◆このCH53E大型ヘリには、放射性物質が収納されている。7枚の回転翼ブレードを持ち、それぞれの根元付近に、放射性物質ストロンチウム90が入った計器を備える。空洞になっている回転翼ブレード内の圧力変化を、飛行中でも常に検知し、劣化や氷結による亀裂などの異常が発生していないか確認している。

◆13年前、沖縄国際大に墜落したヘリも、今度の事故と同系のCH53Dだ。回転翼などからストロンチウム90が検出されている。

◆いま事故機体のストロンチウム90が飛散した現場周辺では、不安が広がる。事故後、現場で消火作業にあたった国頭消防隊員も「被曝したのでは?」と、精神的な不安や緊張にさらされている。
◆現場の西約300メートルの地点3カ所で、放射線調査を実施した矢ヶ崎克馬琉球大名誉教授は、「1u当たり81ベクレルのベータ線が検出された」という。人体にはほとんど影響がないレベルというが、牧草地の所有者は、これから刈り入れする牧草や飼育している豚50頭の出荷に影響が出ると心配する。

◆沖縄防衛局と県は、現場への立ち入りを申請している。だが<日米地位協定>に阻まれ、日本政府や沖縄県の調査は拒否され、またも泣き寝入りが強いられるのは必定だ。沖縄から基地をなくせ! まさに総選挙の争点、やまとんちゅうの一票が問われている。(2017/10/15)
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2017年10月08日

【今週の風考計】10.8─核廃絶に背を向ける被爆国・日本の悲劇

ICAN、YOUCAN、All Together CAN!─と叫びたくなるほど、反核団体「ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーン」の10年に及ぶ活動に、ノーベル平和賞が授与され、うれしくて嬉しくてたまらない。北朝鮮やイランの核開発が深刻化する今、「核兵器が使われれば人類は破滅的な結末を迎えると注意を喚起し、核兵器禁止条約の実現にむけて、果たしてきた画期的な努力」が高い評価を受けた。広島と長崎への原爆投下から70年以上、いまだに1万5千発の核兵器が世界に存在し、核保有9カ国は廃棄への願いを踏みにじり続けてきた。

今年7月の国連では、加盟193カ国のうち122の国と地域が賛成し、核兵器禁止条約が採択された。その中心的な役割を担ったのがICANだ。唯一の戦争による被爆国日本との関係も深い。日本の被爆者団体と連携しながら、核兵器禁止条約制定に向けたキャンペーンを展開してきた。まさに被爆者とICANの共同受賞といってよい。

だが日本政府はコメントすら出さない。被爆国の政府が、米国の「核の傘」の下にあるという理由で、条約制定の会議や交渉にも参加しない。いまや核廃絶に向けた議論をリードするどころか、被爆者からも各国のNGOからも信用されなくなっている悲劇、それこそ深刻な問題だ。あまつさえ安倍首相は、北朝鮮の脅威を「国難」といいつのり、核ミサイルの廃棄に向けて対話を促すどころか、圧力と制裁ばかりを口にして、自分の政権延命をもくろむ総選挙に血道をあげる。掲げる公約には、「核廃絶」の文字はどこにもない。(2017/10/8)

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