2018年07月15日

【今週の風考計】7.15─米軍ヘリ飛来で1日29回も避難する異常

米軍オスプレイ14機が、16日から2週間、静岡県御殿場・東富士演習場で本格的な訓練を始める。この1カ月半ほど、首都圏で飛行訓練を行ってきたが、8月には東京・横田基地に常駐配備する期日が迫り、仕上げの訓練だという。
38℃という猛暑の上空を、この夏、オスプレイが三沢や岩国、沖縄へと我が物顔に飛ぶ。立てる騒音は65デシベルを超え、かつ低周波音に悩まされる毎日が続くのは目に見えている。

山口県・岩国基地では、米軍の空母艦載機など120機が厚木基地などから移駐してきた。その離着陸訓練がすさまじい。空母艦載機が4機編隊で広島・厳島神社に向けて飛ぶ。大声を出さないと会話が聞き取れない70デシベルの騒音が、昨年1年で894回、前年より268回も増えている。
さらに低空飛行訓練が追い打ちをかける。中国地方には「エリア567」や「ブラウンルート」と呼ばれる低空飛行訓練エリアとルートがある。広島の住宅地を、なんと上空150メートル以下で飛ぶ。その騒音は110デシベル。西日本豪雨で被害に遭われた人々の心胆を寒からしめ、さらに身をすくませる低空飛行、政府は即時禁止を米軍に申し入れよ。

沖縄での米軍機の事故もあとを絶たない。先月11日にもF15戦闘機が那覇市の沖合に墜落した。昨年12月に、米海兵隊CH53E大型輸送ヘリの部品や窓枠が落下した普天間第二小学校では、半年たっても、同型ヘリが騒音をまき散らしながら飛来する。
そのたびに監視員の指示で校庭から校舎に走って避難するという。なんと合計635回、多い時は1日29回。「45分の体育時間に3回も中断があったら授業は成り立たない」(琉球新報)。

米朝首脳会談の実現によって「北朝鮮の脅威」は遠のいた。もはや沖縄に米軍「基地」を置く根拠はない。沖縄を「基地」のくびきから解き放す絶好の時だ。(2018/7/15)
posted by JCJ at 12:27 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月08日

【今週の風考計】7.8─貿易戦争と「スムート・ホーリー法」の教訓

<貿易戦争>が深刻になっている。トランプ大統領が踏み切った中国に対する制裁関税は、年間で340億ドル(約3.7兆円)、中国も負けじと米国に同規模の報復関税をかける選択に踏み切った。
これだけで済まない。さらにトランプ大統領は、20日ごろを視野に、第2弾の160億ドル(約1.8兆円)分の追加制裁を発動する。ゆくゆくは5000億ドル(約55兆円)規模にまで追加制裁を拡大する方針だ。

こうなれば中国ならずとも、世界各国が反発するのは必定である。WTOルールを無視して制裁に走るトランプ政権の「ディール」外交が、報復が報復を呼び、中国だけでなく、EUやカナダ、ロシアといった国からまで反発され、報復関税に踏み切らざるを得ない誘引剤をバラ撒いている。
11月の中間選挙、2年後の大統領選での再選を視野に、自己チュウ極まりない経済政策は、「自分の足をピストルで撃つ」(寺島実郎)結果になるのは目に見えている。共和党のトランプ大統領は、まず自国の歴史の教訓に学ぶがよい。

浜矩子氏が指摘しているのだが、「スムート・ホーリー法」である。1930年に米国の共和党フーバー政権下で成立した関税法である。1929年に始まった大恐慌にどう対処するか、フーバー大統領は、国内産業保護のため、農作物など2万品目の輸入品に、平均50%引き上げの関税を課した。これに対し多くの国が報復措置として米国商品に高い関税をかけたため、ますます世界貿易が停滞し、あの大恐慌をいっそう深刻化させたのである。
4年後には民主党のルーズベルト大統領が、この法を葬る「互恵通商協定」を成立させた。すなわち相互に市場を開放し、今あるところのWTOルールに従って貿易はしましょう、ということである。

教訓に学ばざる者は、木から落ちる猿の如し。(2018/7/8)
posted by JCJ at 12:16 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月01日

【今週の風考計】7.1─アンダルシアからカタルーニャを旅して

◆中道左派のサンチェス政権が誕生して間もないスペインを、<キホーテと女サンチョ>さながらに、妻と共に10日ほど旅してまわった。

◆マドリードではソフィア王妃芸術センターで、パブロ・ピカソの「ゲルニカ」に再会した。もう防弾ガラスはない。原田マハ『暗幕のゲルニカ』(新潮文庫)を思い浮かべ、フランコ将軍の意を汲んだドイツ軍の空爆とニューヨーク9・11同時多発テロ、そして米国のイラク空爆への道筋をたどると、おもわず緊張が走った。決して過去のことではない。

◆足を延ばしてセゴビアへ。ローマ時代に作られた水道橋の精巧さに驚き、アルカサール城に至る道の脇に立つヒマラヤ杉のてっぺんで、コウノトリが子育てに懸命だ。続いてトレドのカテドラルを見学し、サント・トメ教会のエル・グレコ「オルガス伯爵の埋葬」を鑑賞する。
◆ラマンチャ地方を抜けてアンダルシアへ。この地にイスラム帝国が残した文化遺産は計り知れない。コルドバのメスキータにあるアーチ状の柱列、グラナダのアルハンブラ宮殿内に施されたアラベスク模様にはドキモを抜かれた。
◆その途次、渓谷の上にあるロンダの街へも立ち寄った。W杯サッカー・日本対セネガル戦を、ホテルのロビーで観る。引き分けの結果に大満足し、ソコーロ教会の前にある広場へ出かけ、赤ワインを飲みつつ食べたオックステールの煮込みが、これまた格別。

◆バレンシア港での難民受け入れの様子を報ずるTVニュースを見ながら、一足飛びにバルセロナへ。ここでは風も爽やかに連日38℃を超す気温が気にならない。2日かけてガウディが手掛けたカサミラやグエル公園、サグラダ・ファミリアをめぐって歩く。
◆目立つのが通りの街並みに沿って上に伸びる居住階のベランダにかけられた、カタルーニャ独立を標榜する「アスタラーダ」の旗である。黄色いリボンの旗も多い。前ラホイ政権の手によって収監された、カタルーニャ州政府の幹部・活動家を支援するシンボルだという。
◆昨年10月、独立への住民投票を進めた、同州のカルレス・プッチダモン前首相と前閣僚5人は、逮捕を逃れて亡命、あるいはドイツなどで身柄拘束されている。スペインに残った4閣僚は拘留されており、合わせて25人が反乱罪や国家反逆罪などの容疑で起訴されている。<LLIBERTAT PRESOS POLITICS!>「政治犯を解放せよ」と書かれた旗が目立つ。カタルーニャ音楽堂の前の3階ベランダにも掲げられている。

◆この音楽堂、ガウディと同時代に活躍したドメネク・イ・モンタネールが建築した。この地に生まれたパブロ・カザルスも演奏した。現在でもコンサートホールとして使われ、1週間前にはサイモン・ラトルがベルリンフィルを指揮している。近くにピカソ美術館もある。スペイン内戦でくくれば、チリの詩人パブロ・ネルーダを加えて<3人のパブロ>がそろう。
◆そして今日、W杯サッカー決勝トーナメント、スペイン対ロシア戦が始まる。まさにイベリア半島全体が熱狂に包まれている。(2018/7/1)
posted by JCJ at 17:10 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月24日

【今週の風考計】6.24─大学トップの醜態、典型は加計理事長!

このところ大学の理事長・学長らの不見識きわまりない対応が続く。

一つは日大アメフット選手の試合で犯した危険タックル事件への大学側首脳陣の呆れた対応である。日大アメフット関係のOB・父母、教職員組合などが、田中永寿・日大理事長に現理事の解任と体制刷新を要望しているにもかかわらず、無視し続ける。記者会見は、ワイドショーなどで「笑いものにされて、利用されるだけ」だから行わないと、理事長は白をきる。

二つはレスリング選手に対するパワハラ問題での至学館大学・谷岡郁子学長の発言である。「そもそも伊調馨さんは選手なんですか?」の言辞は、怖い学長からのパワハラそのもの。くわえて同大学レスリング部・栄和人監督の謝罪に続いて解任。それにしても、レスリング大会の開催中に、同大学教授の籍を持つ監督が、キャバクラへ遊びに行く神経には、首をかしげる。

極めつけは、岡山理科大学総長・加計学園の加計孝太郎理事長である。1年以上にわたって国会やメディアから逃げ回っていた本人が、19日の午前、岡山の加計学園で急きょ記者会見を開いた。しかも25分間で打ちきり。
安倍首相との面会については「いっさいない、記憶にも記録にもない」の連発。加計学園事務局長が、加計氏と安倍首相との面会を捏造し、愛媛県と今治市に虚偽報告をしたのは、「嘘を吐いてでも実現を願って」との言い訳でごまかした。会ったという公文書が存在しているのに、否定する根拠を示す資料などは示されず。

この日の記者会見は、朝、急に決まったという。まさに大阪北部地震への対応で忙殺され、ジャーナリストらが辿り着けないタイミングを、狙ったのではないか。「大地震を利用して、アリバイ作りの不誠実な回答に終始する記者会見を開いた」疑念はぬぐえない。しかも質問する側のマイクが、音量を絞ってあり、聞き取りにくい状態にあったのも不自然だ。なぜか岸信介元首相を思い出す理事長の顔を、つくづく凝視した。(2018/6/24)
posted by JCJ at 10:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月17日

【今週の風考計】6.17─今こそ沖縄戦の「真実」を広く伝えよう!

サッカー・ロシアW杯が熱い。寝不足の毎日が続くことだろう。だが23日だけは沖縄に目を注いでほしい。沖縄戦で亡くなった全ての人々を追悼する日である。

20万あまりの尊い命が、「あらゆる地獄を集めた戦場」で失われた。今から73年前の6月23日、沖縄戦を指揮した牛島満中将が、糸満の摩文仁にある第32軍司令部の「壕」で自決し、日本軍の組織的な戦闘が終結した。
だが不幸は続く。牛島中将は自決に先立って、全将兵に「最後まで敢闘し悠久の大義に生くべし」と命令した。降伏も停戦もせず、最期の一人まで戦えと命じたのだ。その結果、日本の将兵は信じられない蛮行を重ねた。

軍事「作戦」の名の元に、あろうことか沖縄住民の「食料」を強奪し、「壕」から米軍の砲火が飛び交う中へ婦人や子供・老人を追い出し、さらには集団自決を強要し、スパイ容疑をかけて虐殺するまでにエスカレートしたのだ。当時の状況を「米軍よりも日本軍のほうが怖かった」 と証言する人は数多い。

この沖縄戦の「真実」が、政府の策動で消されようとしている。検定により住民虐殺の記述が教科書から削除、沖縄平和祈念資料館の展示改ざん、第32軍司令部「壕」説明板の文言削除、枚挙にいとまがない。
さらには沖縄戦の生存者がいなくなる時には、戦争被害の体験をすり替え、住民が積極的に日本軍の戦闘に協力し、「壕」から追い出されたのではなく自ら軍人に提供したのだとさえ、書き換えられる危険が高まっている。

東京新聞・大図解シリーズ「変質する沖縄戦」(6/17付)が、分かりやすく役に立つ。また、シンポジウム「沖縄とともに−1945年6月23日を心に刻む」が、23日(土)12時35分〜 東京・弁護士会館2階講堂クレオBC(地下鉄「霞が関」駅下車)で開催される。
詳細:https://www.toben.or.jp/know/iinkai/jinken/cat188/2018okinawa.html
(2018/6/17)
posted by JCJ at 11:07 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月10日

【今週の風考計】6.10─落語家:志らくと談之助の奮闘に乾杯!

■“志らく株”が沸騰している。落語家の立川志らくさん(54歳)である。今や茶の間の人気者。TBSの情報番組<ひるおび!>に、月から金までコメンテーターとして出ずっぱり。
■黒縁のまる眼鏡をかけて、“ゆるキャラ”のような風貌の下から痛烈なコメントが飛び出す。時には口をとんがらして言葉を吐く。その感情込めた直截なコメントは、私たち庶民の胸にすっと落ちる。

■22歳の時に立川談志さんに入門。1995年11月に「真打」昇進。いま落語界を牽引する、志の輔、談春、志らく、談笑の“立川流四天王”の一人だ。
■6日の<ひるおび!>では、5歳女児虐待事件に関連して、「悪魔だ!この父親は、この世に誕生しなければよかった!」と、怒りをぶつけた。
■それもそのはず、志らくさんは、5歳の娘にメロメロ、朝6時に起きて、娘の通う幼稚園のお弁当作りに始まり、子育ての全てをこなすのだから、許せないのも当然だ。

■もう一人、落語家を紹介しよう。立川談之助さん(65歳)だ。長く取り組んでいるのが「禁演落語」。為政者などにより自粛を強いられ、事実上、上演禁止となった落語のことである。
■日本が真珠湾に奇襲攻撃を仕掛けて太平洋戦争に突入した昭和16年10月30日、廓噺や間男の噺などの53演目が、時局柄にふさわしくないと見なされて、浅草寿町にある長瀧山本法寺境内の<はなし塚>に葬られた。

■この貴重な「禁演落語」を復活させることを通して、「戦争と平和」や「表現の自由」など、いま憲法を取り巻くきな臭い現実を告発している。22日(金)18:30〜 出版労連会議室、参加費500円で、立川談之助さんの「禁演落語」を聴くことができる。詳細:http://union-nets.org/ (2018/6/10)

posted by JCJ at 10:36 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月03日

【今週の風考計】6.3─「G7サミット」出る幕ナシの安倍首相

世界中をヤキモキさせた「米朝首脳会談」が、前の決定通り12日にシンガポールで開催される。北朝鮮問題で蚊帳の外に置かれた安倍首相、急きょ7日に訪米しトランプ大統領と会談する。
必死に認識をすり合わせ、翌日8日、カナダで開かれるG7サミットに列席する。この会議には韓国も加わる方向で調整中だ。

朝鮮半島の非核化は、もう「米・韓・朝」の論議が肝心要となっている。いくらあがいても安倍さんがG7サミットの舞台で出る幕はない。しかも、このG7サミット、米国との間で討議が紛糾すること間違いない。
米国が発動する鉄鋼などの輸入制限に、EU諸国・カナダ・日本も含め、こぞって「懸念と失望」を表明し、対立は深まるばかり。米国の金利引き上げによる新興国の通貨暴落も深刻だ。米国アマゾンなどの多国籍企業への課税も緊急テーマとなっている。トランプ大統領のポチ・安倍さんは、どう対応するのか。

イタリアでは国債などの巨額な累積債務がGDP比130%・世界6位と悪化し、スペインでも政権与党の構造汚職が糾弾されて政権交代するなど、<南欧リスク>が高まっている。日本だって<債務リスク>に直面している。累積債務は1311兆円・GDP比236%・世界でトップ。安倍さん、どうするの?

「モリ・カケ疑惑」が再炎上、国会での追及を逃れるために、矢継ぎ早の外遊日程を組んでもダメ! 20日には通常国会の会期末を迎えるが、7月10日頃まで会期を延長し、カジノ悪法などの強行可決をもくろむ。
しかも安倍さん、もう7月12日には、日本博「ジャポニスム2018」の開幕に合わせ、フランス訪問を計画する。総裁3選に向け、昭恵夫人ともども日本を留守にしていたい思惑が見え見えだ。(2018/6/3)
posted by JCJ at 11:54 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月27日

【今週の風考計】5.27─2月25日のミステリーと「何でも官邸団」

2015年2月25日─その日、安倍首相と加計学園の加計孝太郎理事長が面会し、安倍首相は「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と加計氏に答えたという。だが安倍首相は、この事実を記載した「新・愛媛文書」を否定した。

その後、今治市長も、この内容を追認する報告の存在を明らかにしたにもかかわらず、なんと「加計学園」が、「新・愛媛文書」にある面会という記述をめぐり、奇想天外な言いわけコメントを発表した。「実際は面会していない」のに、県と市に「面会があったかのような誤った情報」を伝えた結果だという。
なんと虚偽の説明までして、<首相案件>であると確信させ、県と市を国家戦略特区の申請に踏み切らせ、学校予定地36億の無償譲渡と建設総事業費190億への半額補助、べらぼうな公金支出を承認させたことになる。ひどすぎる!

安倍首相は第2次政権が発足して以降、2013年4月から2016年12月24日までの3年半の間に、加計氏と「首相動静」に記された14回、その他に5回、面会・同席している。面会が増えるたびに農獣医学部新設が進展している。これでも2017年1月20日に初めて知ったと強弁し続ける。

新聞の「首相動静」欄に載らない面会など、いくらでもある。総理番記者は総理執務室のある官邸5階には入れない。しかもここには官房長官らの部屋もあり、表からは見えない通路で行き来ができるという。面会先を別の名前にすれば、いいだけだ。
官邸は各省の幹部人事を握るため内閣人事局を設けた。しかも省庁を横断する国家戦略特区構想などの企画立案は、首席首相秘書官の今井尚哉氏を司令塔とする経産官僚たちに委ねている。柳瀬唯夫・首相秘書官もメンバーの一人だった。いまや「経産省内閣」と皮肉交じりに呼ばれている。これでは忖度・改ざん・虚偽答弁など、すべてあり! まさに「何でも『官邸団』」だ。(2018/5/27)
posted by JCJ at 13:09 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月20日

【今週の風考計】5.20─アマゾン膨張と「デジタル課税」の必要性

★アマゾン膨張が激しい。日本での2017年度売上高が1兆3335億円(前年比14.4%増)となった。そのうち出版物の売上げは5400億円を超す。日本の出版物販売額の30%を占める。
★しかしアマゾンジャパンへの課税は1割でしかない。日本で生じた売上高の約9割を米国本社に計上し、日本での課税を逃れているからだ。いまやアマゾンは税金を払わない企業のトップをいく。日本のみならず世界中で問題になっている。

★世界各国にあるアマゾンの子会社は、本社からの「物流・管理業務の委託」であり、販売業務はしていないという契約形態をとり、海外で稼いだ利益の9割を、アメリカ本社に収めるカラクリを取っているためだ。販売による利益がないのだから、現地国へ法人税を支払う必要はないという論理だ。
★しかも日本の税法では恒久的施設がなければ、事業利得には課税されない。アマゾンは、この税法をずる賢く使い、日本に設置したネット通販事業用の物流センターは単なる倉庫だと主張し、課税を逃れている。

★アマゾン本社は、子会社を税金の安いタックスヘイブンに置き、グループ全体の利益をそこに集中させて、節税をしている。アメリカ本国でもアマゾンの年間売り上げが10兆円をこえるのに、税金は560億円ほど。これではアマゾンのジェフ・ベゾスCEOに非難が集まるのも無理はない。
★国際的な課税逃れに走るアマゾンやグーグルから、どうやって税金を徴収するか。3月中旬、EUは国際的な巨大ネット企業を対象とした「デジタル課税」の導入を加盟国に提案した。売上高の3%を課税する案である。日本も急ぎ検討すべきだ。(2018/5/20)
posted by JCJ at 12:04 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月13日

【今週の風考計】5.13─「加計・森友疑惑」への追撃で進退窮まる!

「加計疑惑」をめぐる国会での柳瀬答弁が、もう出鱈目でズタズタにされた。愛媛県の中村時広知事が、面会した日付のある柳瀬氏の名刺と柳瀬発言をまとめた職員メモを公開し、反論したからたまらない。
柳瀬氏と打ち合わせをし、白々しい芝居を打たせ嘘をつかせているのは、加計孝太郎氏と腹心の友である安倍首相に他ならない。「膿を出し切る」どころか、いかに加計学園が“特別な厚遇”を受けてきたか、さらに浮き彫りとなった。

暴言居士・麻生太郎財務相の進退も窮まった。「セクハラ罪っていう罪はない」の発言、二次被害など眼中にない。「森友文書」改ざんでは「どの組織だって改ざんはありえる話。個人の問題ではないか」と応ずる。
公文書改ざんという国家的犯罪をしでかしたのに、そのトップが堂々と開き直る始末だ。しかもこれに関わった職員が自殺する事件まで出たというのに、責任を「個人」に押しつける。政治家が最低限もち合わせるべき倫理観すらない。

18日には改ざん前の「森友文書」が国会に提出される。改ざんは14件の文書で確認され、改ざん前文書の全文は本省分1件のみ公表されていたが、残る近畿財務局分の13件についての全文が提示される。かつ森友学園側とのやりとりを記した近畿財務局のメールなども数百ページ分、残っていたという。
ともあれ改ざんの動機について、どのように言及するのか。安倍首相への忖度があったのは間違いない。当時の佐川宣寿理財局長に虚偽答弁を強要し、行政だけでなく国会さえも歪めてきた安倍首相の責任は重大だ。このまま逃がすわけにはいかない。(2018/5/13)
posted by JCJ at 11:37 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月06日

【今週の風考計】5.6─北東アジアの平和と安倍政権の視野狭窄

西武新宿駅沿い職安通りの手前に、ジャージャー麺の美味しい店がある。料理人も給仕も中国人、狭い店内は若い中国人客で溢れる。
そこへ珍しく中年の在日韓国人・女性二人が訪れ、小生と円卓で隣り合わせになった。日本語も理解し喋れるので、おすすめメニューなどを教える。

さらに話が弾んで、南北首脳会談の「板門店宣言、おめでとう」と声をかけると、「ありがとう、日本人からお祝いの言葉をかけられたのは、あなたが初めて」と、握手された。このやり取りや会話が理解できたのか、向かいの中国人も頷いている。心和む出会いとなった。

9日、日中韓首脳会談が東京で開かれる。中国・韓国がそろって、北朝鮮の非核化に向けて対話を重視しているのに対し、日本は圧力政策の維持を訴えるばかり。
安倍政権は「非核化が検証可能かつ不可逆的な方法で実現するまで圧力を維持すべきだ」と、この1年叫び続けてきた経済制裁の路線を変えようとしない。これでは建設的な提言や仲介の役割など、できるはずがない。

中韓両国は「朝鮮戦争の終戦宣言や休戦協定の平和協定への転換」を目指し、朝鮮半島の平和的枠組みの構築、ひいては北東アジアの安全保障まで視野に入れ、米朝会談に備える。いまや米国のトランプ大統領すら、2万3500人に及ぶ在韓米軍の縮小を念頭に、大胆な発言をしている。
日本は米国との「異様な隷属関係」に准じているうち、国際的な激動の舞台から蚊帳の外に置かれ、今や肝心の拉致問題でも、米国・韓国にすがって、北朝鮮に取り次いでもらう体たらく。

「キャンドル革命」で誕生した韓国の文在寅大統領は、ノーベル平和賞の候補にもなり、10日には就任1周年を迎える。翻って安倍首相は、この1年、改ざん・隠蔽・セクハラのウミまみれ。哀しくないか!(2018/5/6)
posted by JCJ at 13:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月29日

【今週の風考計】4.29─いま、若き2人の民権家の足跡を辿る

●先週、夏を思わせる一日だが、めげずに武蔵五日市へ遠出をした。新井勝紘『五日市憲法』(岩波新書)に触発されて、その源郷を見ておきたかったからだ。

●JR五日市線の終点を下車して北西に向かい、三内川を遡るようにして約50分、大内橋の手前を右に行くと、黒い板塀と白漆喰の壁がある屋敷に辿りつく。むせるような新緑に覆われ、静かな佇まいを見せていた。
●そこが深沢家の屋敷跡地である。なんと50年前の8月27日、その土蔵から千葉卓三郎が起草した、いわゆる「五日市憲法草案」が見つかったのだ。約135年前、明治15年頃にまとめた草案は、和紙24枚に細かな文字で清書され、5篇204条から構成されていた。

●なんで深沢家にあったのか? 深沢家は江戸時代の中頃に名主を務め山林地主として財をなした旧家。その長兄・権八も、村民を集め学芸懇談会を組織するなど、自由民権の普及活動に専心。さらに地元の勧能学校を通して千葉卓三郎と出会い、彼の学識を深く敬愛し憲法研究におしげもなく資金をつぎ込んだという。
●千葉卓三郎とはどんな人物なのか。その生涯がユニークだ。仙台藩の下級武士として、16歳で戊辰戦争に従軍したが敗退し、明治維新後に上京し、ロシア宣教師ニコライから洗礼を受けたり、安井息軒に入門したり、精神的遍歴を重ねた。明治13年には五日市町の小学校である勧能学校に赴任し、その後、校長になった。

●土地の平民など多くの人が憲法論議に加わることによって、「国民の権利、人権の尊重、教育権の保障、地方自治権の確立」など、今の憲法に匹敵するか、それ以上に明確な考え方を、憲法草案に盛り込むことが可能となった。
●千葉卓三郎は明治16年(1883)11月12日に31歳で、深沢権八も明治23年(1890)12月24日に29歳で夭折している。若き民権家の魂に黙祷。(2018/4/29)
posted by JCJ at 13:50 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月22日

【今週の風考計】4.22─「核廃棄」はチェルノブイリから板門店へ

4月26日午前1時23分44秒、原子炉が爆発。放射性物質を大量に吹き上げる。32年前のチェルノブイリだ。今は巨大な「石棺」で覆われ、周辺地域はゴーストタウンと化したまま。
ウラジーミル・グーバレフ『石棺─チェルノブイリの黙示録』(リベルタ出版1987年)が、史上最大の悲劇と事故の真相に迫る。避難者32万6千人、被曝後4〜5年目から子どもの甲状腺がんが急増する。

そして7年前の3・11福島原発事故、その当時、誕生した子どもは小学校に入学する。子どもの甲状腺検査は約38万人を対象に行なわれ、甲状腺がんが発見された子どもは197人に上る。しかし、政府は稼働40年の老朽原発・東海第二原発の再稼働を始め、「原発ゼロ」の世論に背を向け続ける。

こうした「核」の悲劇は世界に拡がる。27日、板門店で11年ぶりの南北首脳会談が行われる。まさに朝鮮半島の“非核化”がテーマとなる。北朝鮮・金正恩委員長の「核実験・ミサイル試射の中止」宣言を踏まえ、韓国は1992年の南北非核化宣言の実効と朝鮮戦争の終結から平和協定へと、会談を進展させたいと願っている。
それには粘り強い対話によって、「約束対約束・行動対行動」の積み上げを図り、6カ国も共同して努力するのが要だ。性急な「核放棄」のロードマップ作りに突っ走って、これまで繰り返された愚に陥ってはならない。

果たして今の安倍政権は、その責務が担えるのか。こうまでウミがたまっている総身の立場では、世界から信用されまい。(2018/4/22)
posted by JCJ at 12:25 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月15日

【今週の風考計】4.15─海賊版「漫画村」サイトの遮断に潜む危険

漫画が無料で読める海賊版サイトが横行している。著作権を無視し勝手にアップロードし配信する海賊版サイトによる漫画家・出版社の被害は、3千億円を超えるという。
こうした経済的利益の侵害を防ぐため、一般の人がアクセスできないようにする「ブロッキング」対策が急浮上している。政府は、早ければ秋の臨時国会にも関連法案を提出するという。

その法整備に至る間の緊急措置として、3海賊版サイト「漫画村」「Anitube」「MioMio」および類似サイトに対し、「ブロッキングを認める」方針を打ち出した。この3サイトは、削除や検挙など従来の対策では、著作権などの権利保護ができない以上、政府は刑法37条の「緊急避難」を適用すれば、憲法違反にはならないと判断している。

政府が特定内容の情報通信を根拠なく制限できること自体が大問題だ。憲法第21条2項には「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」とあり、電気通信事業法でも事業者に対して、上記2つの厳守を義務づけている。
政府が憲法違反になりかねないブロッキングを、民間のプロバイダーに直接要請する措置は、きわめて深刻な問題をはらんでいる。7年前から始まった児童ポルノサイトのブロッキングは、重大な人格権侵害や名誉棄損などを基本に、民間業者団体の自主的な判断で行っている。
しかし、今回の政府主導による「海賊版サイト」のブロッキングは、経済的利益の侵害を優先するあまり、司法面からの検討も仰がず、関係する現場の意見や議論を抜きにした拙速な措置だ。

ひいては政府にとって都合の悪い情報サイトは、閣議決定のみで自由に遮断できる道を拓く。それこそ中国やエジプトのようになりかねない。民主主義の危機だ。(2018/4/15)
posted by JCJ at 10:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月08日

【今週の風考計】4.8─たいへん!殺人ロボットがやってくる?

◆9日から「殺人ロボット兵器」規制について話し合う国連公式専門家会議が、スイス・ジュネーブで13日まで開催される。「殺人ロボット兵器」の定義や、人間の関与、技術的な問題、規制の必要性などを協議する。
◆しかし、武器輸出大国の米国やロシアは規制に後ろ向きだ。米国のトランプ政権は、あれだけ若い高校生らが通常の銃使用規制を訴えても、イエスと言わない。「殺人ロボット兵器」まで、NOと言わなくなったらもうおしまいだ。

◆この事態を理解するうえで、まず1冊の本を紹介したい。川崎哲+畠山澄子『マンガ入門 殺人ロボットがやってくる?!』(合同出版)。恐ろしい現実を、マンガを使って平明に解説した好著である。
◆いまやドローンが軍事目的で、戦略攻撃の一環として戦場で使われているのは、まぎれもない事実だ。さらにロボット技術や人工知能を駆使した「殺人ロボット兵器」の実現が近づいている。これらの自律型致死兵器は、目標をピンポイントで攻撃し「被害を最小化する」兵器と喧伝されている。

◆だが本当に“スマート”で“ピンポイント”なのか。実態に基づけば基づくほど、疑問は拡大する。ひとたび自動的に敵を分別し殺傷する兵器が開発されたら、とんでもない厄災が世界に広がるのは明らかだ。
◆独裁者やテロリストたちが、「自爆ドローン」や自動運転車やロボット技術を応用した自律型致死兵器を開発し、罪のない人たちに使ったらどうなるか。加えてこれらの技術がハッキングされ密売されていったらどうなるか。今や世界に普及したカラシニコフと同様、誰もが扱える兵器になりかねない。(2018/4/8)
posted by JCJ at 11:28 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月01日

【今週の風考計】4.1─放送局がネットに乗っ取られる危機の元凶

急に安倍首相が「放送事業の大胆な見直しが必要」と強調しだした。その背景に何があるか。「森友文書改ざん、加計学園問題」を巡る批判報道に、ご本人の積もり積もった不満がある。さらには改憲への道筋を拓く「政権に都合の良いテレビ局を増やしたい」との思惑も透けて見える。
この6月に答申する<放送制度の規制改革>は、放送法4条の「番組編集準則」を撤廃し、インターネットと放送を一本化する内容だ。情報流通の中心にインターネットを置いて、放送の社会的影響力を削ぐ狙いもある。

現に4条で詠う「番組の公序良俗」「政治的公平」「多角的報道」などの倫理規定すら放棄するのだから深刻だ。規制がないネット世界ではフェイクニュースが広がり、過激な性的映像や暴力シーンが横行する。放送番組の質が低下するだけでなく、極端に政治的に偏ったテレビ局が出現する可能性は大きい。米国での実態がはっきり示している。
放送を所管する野田聖子総務相すら、「公序良俗を害する番組や事実に基づかない報道が増加する可能性が考えられる」と批判的だ。政治的な公平性や公益を守る規制がなくなれば、当然ながら放送は市場原理・利益優先に拍車がかかり、提供番組もセンセーショナリズムに走るのは目に見えている。

参入競争も激化する。雨後のタケノコのように、ネットテレビ事業へ進出しようとする企業に対し、安倍政権は電波の利用権を競争入札にかけ、高値で売買する「電波オークション制」の導入すら構想している。家電メーカーも4Kや8Kテレビの販路拡大に虎視眈々である。
まさに国民共有の電波を、権力の統制願望と私企業の儲けを充たすために法律まで改悪してしまう。エイプリルフールではない。(2018/4/1)

posted by JCJ at 10:26 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月25日

【今週の風考計】3.25─東京都・迷惑防止条例の極まりない危険性

「こちらは麹町警察署です。国会周辺をうろつき、コールを挙げる皆さん! 迷惑防止条例に違反しています。もし指示に従わなければ懲役1年以下、または100万円以下の罰金が課されます」─これが7月以降、現実になる。

警視庁が東京都に提案した迷惑防止条例案が、今月末にも成立するからだ。その内容の恐ろしさは極まりない。既存のストーカー規制法の厳罰化を盾に、「みだりにうろつくこと」「監視していると告げること」「名誉を害する事項を告げ、その知り得る状態に置くこと」「電子メール(SNS含む)を送信すること」などなどが、迷惑の範囲とされ処罰の対象となる。
解釈も含め恣意的な運用の危険は大きい。上記のように国会前に三々五々あつまり、「アベ政治を許さない」の声を挙げ、チラシをまくなどの行為が、「名誉を害する」行為として処罰の対象となりうるのだ。

メールで「昭恵夫人は証人喚問に応じよ!」と、官邸や官公庁に要請する内容の電文を、何度も送信すれば引っかかりかねない。しかも名誉棄損であるとの本人告訴がなくとも、警察や司法の判断で逮捕・起訴、そして処罰ができるのだ。

私たちジャーナリストの活動も、「その行動を監視し…、又はその知り得る状態に置く」行為とみなされ、かつ取材も「住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと」と解釈されれば、刑事罰の対象となる。
国会での「森友文書改ざん」、佐川証人喚問の関心事に紛れて、「排除」の言辞を弄した小池都知事の下、言論・報道・表現の自由、知る権利など、憲法上の権利が侵される、危険な迷惑防止条例案が独り歩きする。(2018/3/25)
posted by JCJ at 10:26 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月18日

【今週の風考計】3.18─佐川証人喚問から文書改ざんの根源へ

◆「森友文書」改ざんが安倍政権を直撃し、支持率は39.3%、2月より9.4ポイント急落した。土壇場になっても、官邸は国交省から提出された改ざん前の文書を6日間も放置し、“虚偽答弁”を繰り返す。
◆官邸ぐるみで<改ざん隠蔽工作>を続ける安倍首相への嫌悪感は、いまや燎原の火のように広がる。1年以上、ウソと虚偽の答弁を繰り返してきたツケが、安倍政権を侵す毒のように、全身に回ってきている。

◆文書改ざんは200項目を超える。削除された箇所を見れば、昭恵・首相夫人の称揚や政治家の陳情などを受け、国民の財産を8億円の値引き・10年分割払いにした、前代未聞の特例扱いに至る経緯が如実に辿れる。
◆しかも、この事案が“安倍案件”であるにも関わらず、安倍首相が「私や妻が関係していれば首相も国会議員も辞める」と言い切った国会答弁がある以上、なんとしても経緯を削除し、「つじつま合わせ」をしなければならない。

◆財務省が組織として意思決定した証拠の決裁文書ですら、改ざんする罪を犯すのだから問題の根は深い。それを理財局の一部の職員や佐川宣寿・元理財局長に責任転嫁してゴマかすなど、許されることではない。国会での佐川証人喚問はもとより、財務省から独立した機関を設けて調査しなければ、問題究明などできるはずがない。司直の手が伸びる前に国政調査権を行使し、与野党問わず政府の責任を徹底追及すべきだ。

◆7年前に制定された公文書管理法は、中央省庁の意思決定に至る「過程」を合理的に跡づけ、検証できるよう文書作成を義務づけ、いつでも政府が説明責任を果たせるようにするのが前提になっている。
◆かつ公文書は「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」であり、「主権者である国民が主体的に利用し得るものである」とし、かつ「将来の国民にも責任を持つ」法律であると位置づけている。アベさん、熟読玩味せよ!(2018/3/18)
posted by JCJ at 11:00 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月11日

【今週の風考計】3.11─「森友文書」改ざんの陰で妄動する9条改憲

朝日新聞の「森友文書」書き換えスクープ報道から、10日間あがいてみたものの、ついに財務省は改ざんを認めた。決裁文書にあった「契約の特殊性」「特例的な内容」「価格提示を行う」などの記述が削除されていた。
国会を欺き、国民にウソをつく悪質な犯罪行為に他ならない。麻生財務相の進退は極まった。「朝日のフェイク報道」と叩いていた安倍首相の責任も重大だ。麻生派の領袖が政権から離れれば、総裁3選の戦略は危うくなる。そのため9日に辞任した佐川宣寿・国税庁長官に、全責任をおっかぶせる魂胆だというから始末に負えない。

そもそも財務省による改ざんの動機や目的は何だったのか。「不都合な事実」を隠すため、言い逃れ、詭弁、虚偽答弁、さらには文書改ざん、あげくに担当職員が重要な遺書を残しての自殺、そして佐川宣寿・国税庁長官の辞任。このウソの上塗りと痛ましい死へとつながった負の連鎖はどこから来たのか。
その発端となった「森友疑惑」は、安倍首相や昭恵夫人の意向を忖度し、特例的な扱いをしたところから生じた。改ざんは、まさに安倍首相への忖度を、政官癒着して重ねた行為の行き着いた結果だ。南スーダンPKO部隊の日報隠し、厚労省の裁量労働制データねつ造など、「安倍政権の隠蔽・改ざん体質」は底なし。

そのうえ「自衛隊」を明記する9条改憲に加え、「教育の充実」「合区解消」「緊急事態への対処」の3項目で甘いオブラートに包み、9条つぶしの狙いを隠す。かつ4項目を一括して、年末にも国民投票にかけるハラだという。
14日には自民党憲法改正推進本部が、9条改憲案を決める。その日の夕には、「日本会議」のフロント組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が、東京・憲政記念館で<憲法改正賛同1000万人達成!中央大会>を開く。(2018/3/11)
posted by JCJ at 13:29 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月04日

【今週の風考計】3.4─反骨の「荒凡夫」俳人・金子兜太さんを悼む

★俳人・金子兜太さんの葬儀・告別式があった2日、あらためて心から哀悼の意を捧げた。「アベ政治を許さない」の紙ボードを掲げ、国会前で抗議の声が響きあう、あの熱気が甦る。いつも金子さんがそばにいた。

★40年以上も前のことだが、金子さんが日本銀行を退職される前年、「種田山頭火」について、その生涯をたどる書き下ろしをお願いしたときの緊張も忘れられない。
★「書きたいと思っていたところだ」と快諾され、退職4カ月後の1974年8月末に『種田山頭火─漂泊の俳人』(講談社現代新書)として刊行することができた。
★この中にも「存在者の生粋の有り態を曝していた山頭火は、<弱者の眼>といおうか、体の奥に潜む眼光は鋭かった」と、泥酔や無頼、放浪と行乞の一生を送った者であれ、その根底にある眼光を、正確に掬いあげている。戦争体験、日銀時代の組合活動や定年近くになれば金庫番、窓際族ならぬ「窓奥族」の日々が下敷きになっているのは間違いない。

★その後、二冊目として「小林一茶」の執筆をお願いした。これも快諾され、東京・新宿住友ビルでの朝日カルチャーセンター主催の俳句講座の先生として、秩父から出てくるたびに1章分ずつ原稿を渡してくださった。兜太名入りの原稿用紙に、あのしっかりした文字がマス目いっぱいに書かれていた。1980年9月中旬、『小林一茶─〈漂鳥〉の俳人』(講談社現代新書)刊行。
★本書で「<荒凡夫>の生命を俳句にぶつけてきた一茶のなかには、<弱きもの>への感応の世界が人一倍色濃く宿っている」と書いた金子さんも、反骨の「荒凡夫」として、98歳の生涯を閉じた。(2018/3/4)
posted by JCJ at 13:51 | 【今週の風考計】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする