2017年11月15日

《沖縄リポート》米軍ヘリ墜落抗議集会に200人参加 飛行再開に県民さらなる怒り=浦島悦子

 突然の衆議院選が公示されて2日目の10月11日夕刻、私たちは、沖縄3区の玉城デニー・「オール沖縄」候補の女性集会に参加すべく、名護から沖縄市へとマイクロバスを走らせていた。高速道路が金武町(米軍中部訓練場)に差し掛かると、山肌から黒煙が上がり、米軍ヘリが消火バケツをぶら下げて飛んでいるのが見えた。実弾演習による山火事だ。ほぼ同時に、同乗者のスマホに「米軍ヘリ墜落」の緊急着信が入る。この時点で場所は不明だったが、同時進行の事態にバス内は騒然となった。
 集会で挨拶した玉城氏は、事故が北部訓練場近くの東村高江で発生したことを報告。挨拶後、すぐに高江へ急行した。「米軍ヘリが住宅から200メートルの民間の牧草地で炎上・大破」のニュースと生々しい映像は瞬く間に全島を駆け巡り、昨年12月の名護市安部海岸へのオスプレイ墜落・大破の恐怖もさめやらない県民を震撼させた。
 翌12日朝には衆議院選沖縄1〜4区の「オール沖縄」候補全員が沖縄防衛局に抗議に出向いた。選挙中の事故に安倍晋三首相は異例の迅速な対応を行い、防衛省と外務省が米当局に「原因究明と再発防止の強い申し入れ」を行ったというが、現場では、民間地にもかかわらず米軍が事故後直ちに規制線を敷き、かけつけた翁長知事も東村長も近づくことさえできない。事故を起こしたCH53E大型輸送ヘリは、04年に沖縄国際大学に墜落したCH53Dヘリの後継機で、回転翼にストロンチウム90が使用されており、炎上してベータ線が飛散した可能性があるが、沖縄県は立ち入り調査を拒否された。
 事故を最初に目撃した牧草地の地主・西銘晃さんは内部被爆の懸念に加え、刈り入れ寸前の牧草、近くで飼っている豚の出荷もできなくなるなど生活手段を奪われ、怒り心頭だ。事故現場は県民の飲料水の水がめである福地ダムに近接しており、一歩間違えば給水停止になる可能性もあった。
 15日に北部訓練場メインゲート前で開催された緊急抗議集会には、地元・高江や東村をはじめ全県から200人が参加。口々に「北部訓練場の全面返還」「全基地撤去」を訴えた。しかし米軍は、原因究明もしないまま、18日から同型ヘリの飛行を強行再開。県民のさらなる怒りを買っている。
 
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2017年11月07日

《ワールドウォッチ》TSの“首都”は陥落したが、テロの脅威は続く=伊藤力司

 2014年6月にイスラム過激派のTS(カリフ制イスラム国)が、シリアとイラクの広範な地域を版図として成立したことが宣言されてから3年4カ月。今年7月にTSが占拠していたイラク第2の都市モスルの解放に次いでこの10月中旬、“首都”ラッカも陥落した。
 これでTSの拠点はほぼ消滅したが「カリフ制国家」のイデオロギーは消滅したわけではなく、これからも世界各地でテロ事件を引き起こす怖れが充分あると専門家は指摘している。カリフとはイスラム教の開祖ムハンマドの「後継者」、かつてイベリア半島から中東、中央アジア、東アジアにまで広がったイスラム大帝国の支配者を意味するアラビア語だ。
 シリア北部に位置するラッカはTSの“首都”とされ、モスルの陥落後もTSのエリート部隊に守られていた。米軍の支援を受けたクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」は、4か月以上に及んだ奪還作戦の末、10月17日にラッカ解放を宣言した。
最盛期の2014年にはシリア北西部のアレッポからイラク国境までの全域を支配する勢いだったTSは、東部デリゾール県の小さな領域だけに追い込まれた。TSは根拠地を失ったわけだが、自爆攻撃やヨーロッパなどでのテロ活動を続ける可能性を失ったわけではない。
 イスラム過激派の政治暴力に詳しい英国の専門家C・ウィンター氏は「TSのイデオロギーはカリフ制国家が消滅した後も長く存続する」と指摘、現代のイスラム過激派は「カリフ制国家」の樹立宣言で、世界中のイスラム教徒に9世紀から16世紀まで中東を支配した「イスラム帝国」へのノスタルジーを掻き立てたと指摘した。
 西欧キリスト教社会で2級市民扱いを受けているイスラム教徒の2世、3世たちが、あちこちで起こすあれこれのテロ事件の遠因は、数世紀に及ぶこうしたイスラム教徒対キリスト教徒の対立関係にある。TSが事実上消滅したからと言って、イスラム教過激派のテロを根絶やしにすることはできない。


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2017年10月31日

《月間マスコミ評・テレビ》東京MXが“まともな”沖縄報道=隅井孝雄

 東京MXテレビの「ニュース女子」(1月2日放送)が、沖縄の高江ヘリポート建設反対運動を誹謗した“偽ニュース”を流し、問題となって10カ月たった。訂正し謝罪を求める視聴者、市民の抗議行動は今でも続いている。10月12日の「沖縄への偏見放送をゆるさない会」によるMX本社前での抗議行動は24回を数える。テレビや新聞が一切伝えないことは問題だ。おりしも10月11日、高江の集落近くに米軍ヘリが墜落、炎上した。沖縄の人々のへリポート建設反対運動で懸念された危険が現実になったのだ。今回もメディアは「不時着、炎上」と報じた。米軍や政府が「不時着」としたからだ。政府自身が「偽ニュース」の発信源となっている。
 「ニュース女子」は右翼論客を登場させるネット番組で知られる制作会社DHCシアターが作った。親会社のDHCは化粧品、健康食品会社であり、番組スポンサーでもある。DHCは抗議を受けても「反対派の言い分を聞く必要はない」など開き直った。しかし、BPO(放送倫理・番組向上機構)で番組内容の適否や倫理違反の有無について審議が行われている。
 そのMXテレビが沖縄についての報道特別番組を放送した。「沖縄からのメッセージ〜基地・ウチナンチュウの想い」(9月30日放送)は「非武の邦」といわれた琉球王国にさかのぼり、廃藩置県の名のもとの本土併合、第二次大戦の沖縄地上戦、戦後の米軍統治、日本復帰と、歴史をたどりながら、米軍基地の下での沖縄県民の苦悩が描かれた。
 同局の番組審議会が「多角的視点から再取材を求める」としたことから、沖縄の取材経験が豊富なジャーナリスト吉岡攻氏に依頼され、まともな報道番組になった。一部基地容認派のインタビューもあるが、沖縄の現状が浮き彫りにされた。
 しかし沖縄での反基地運動に対する中傷攻撃は続いている。「琉球新報」(10月8日)によればオキラジ(沖縄市)、FM21(浦添市)など5局で放送されている「沖縄防衛情報局」という地域FMの1時間番組が「基地反対闘争の連中が人を襲い、リンチもやる」「中国人や韓国人はうそつきだ」などと放送を続けている。スポンサーは「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」、司会はその代表の我那覇真子さんらだ。
 アメリカだけではなく、日本でも横行し始めたフェイク(偽)ニュースに対抗する、真実の報道が求められている。
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2017年10月17日

 ≪沖縄リポート≫米元軍人会の平和活動に注目

稲嶺市長、新基地問題に終止符を打つ
 8月21日(現地時間)、米国から朗報がもたらされた。辺野古新基地建設が日本の天然記念物であるジュゴンに悪影響を与え、米国の国家歴史保存法(NHPA)に違反するとして、地元住民や日米の自然保護団体が米国防総省を訴えた「ジュゴン訴訟」(2003年提訴)で、サンフランシスコ連邦高裁が、原告の訴えを棄却した一審判決を破棄し、同連邦地裁に差し戻す判決を下したのだ。

 NHPAは、自国のみならず他国の天然記念物も適用の対象としているが、一審判決は「裁判所は工事中止を命じる権限がない」としていた。連邦地裁が「工事は政治問題ではない」という原告の主張を認めたことで、今後、連邦地裁での実質審理に入る。23日付『琉球新報』は「国防と環境保護を比べた場合でも、司法は環境保護に積極的な姿勢を見せる米国においては、差し戻し審で工事差し止めの可能性は十分残る」と報じた。

 米国に本部を持つ「平和を求める元軍人の会(VFP)」の活動も注目される。8月9〜13日までシカゴで開催された第32回VFP全国大会に参加したVFP‐ROCK(琉球沖縄国際支部)は9月9日、沖縄国際大学でその報告集会を行い、同全国大会で、VFP‐ROCKが提案した「沖縄を平和の要石に(普天間基地の閉鎖、辺野古新基地建設の中止、高江の森の原状回復、オスプレイの沖縄からの撤去を米国政府に求める)」議案、およびVFP‐Japanと共同提案した「朝鮮民主主義人民共和国と友好条約を結ぶよう米国政府に求める」議案が圧倒的賛成で採択されたと報告した。VFPメンバーはこれまでも辺野古や高江の座り込みなど沖縄の平和運動に参加し、県民に勇気を与えているが、今年12月にも訪沖を予定している。

 一方、辺野古新基地建設計画の地元・名護では8月23日、稲嶺進名護市長が来年2月4日の投開票の名護市長選挙への三選出馬表明記者会見を行った。会場からあふれるほど集まった市民にかこまれながら、稲嶺氏は「あらゆる権限と手段を行使し、翁長県政と力を合わせて辺野古新基地建設問題に終止符を打つ覚悟」と、「50年後の名護市を見据えた市政運営」を強調した。

 来年11月は沖縄県知事選、沖縄(ひいては日本)の未来を左右する選挙戦がいよいよ始まる
浦島悦子
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2017年09月12日

≪ワールド・ウオッチ≫「若い三代目」の冒険心、止まず=伊藤力司

 ひょっとしたら米朝開戦化と心配させた8月危機は寸前で回避された。北朝鮮の独裁者金正恩労働党委員長が、米領グアム周辺へのミサイル発射計画を巡り、(実行するかどうか)「米国の行動をもう少し見守る」と言明したことが15日公表された。

 訪韓中のダンフォード米軍統合参謀本部議長は14日、北朝鮮が本当に挑発行動に出れば「強力な対応」を取ると言明、一触即発の危機だった。
 核・ミサイル開発を進めている北朝鮮の外貨獲得を封じるため国連安保理は5日、厳しい制裁決議を採択した。決議にそって最大の貿易相手国の中国は北の石炭と海産物の輸入を全面禁止、中朝関係は緊迫している。
 06年に北朝鮮が最初の核実験を行って以来、北の核・ミサイル開発は世界的危機の焦点である。先代の独裁者金正男総書記は核・ミサイルを持たない限り、イラクのフセイン、リビアのカダフィのように潰されると信じ、万難を排して核兵器開発を進めた。その遺訓を背負った正恩委員長に核開発を放棄させるのは至難の業だ。

 米朝開戦寸前の危機は23年前にも起きていた。北朝鮮は1993年核不拡散条約(NPT)から脱退、94年に発電用原子炉を利用して原爆開発を進めていたことが暴露された。米朝協議が行き詰まり、時のクリントン米大統領は北朝鮮への軍事攻撃を計画した。しかし38度線から韓国の首都ソウルまでは「長距離砲の射程範囲であり、北の反撃で100万単位の死傷者が出るとの予測から韓国側が開戦に猛反対、在韓米軍も同調した。結局開戦には至らず、カーター元大統領が平壌を訪問して初代の金日成と会談して事を収めた。
 こうした事情は現在も基本的に変わっておらず、米軍当局も本心では開戦に消極的だ。

 トランプ米大統領対金委員長のチキンレース(度胸試し)は、とりあえずかたが付いた。しかし北朝鮮は核開発を断念したわけではない。そういう北朝鮮への制裁を強化する安保理決議が採択されたことは、世界の大勢を示している。
 だが「若い三代目」はまだ冒険心を持ち続けているようだ。朝鮮危機はまだ続くと覚悟すべきだろう。
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2017年08月30日

スノーデン氏インタビューの小笠原みどりさん記念講演=須貝

「全てを見張る」日本でも〜〜共謀罪の批判は重要
 「全てを収集する」という米国の方針で、個人情報は全て監視されている――ジャーナリストの小笠原みどりさんは8月19日、JCJ贈賞式の記念講演で、エドワード・スノーデン氏が暴露した機密文書の意味を語った。
 スノーデン氏は米国の通信傍受を専門にするスパイ組織、国家安全保障局(NSA)の契約社員だった。NSAはスパイ活動のため全米から数学者を集めている。スノーデン氏は大量・無差別の個人情報(メールやチャット、ネットの閲覧履歴)の収集を疑問視し、2013年6月に機密文書を暴露した。

グーグルなどネット大手9社も協力
 証言によれば、NSAの主要な監視ルートは大陸間を結ぶ海底ケーブルだ。大手通信会社が設けたケーブル上陸地点の施設にNSAが部屋を確保。電話の内容など全情報をコピーしている。グーグル、アップルなどインターネット大手9社の協力で、個人のネット検索、メール内容なども掌握している。
 2016年5月、小笠原さんはネットを通じてモスクワに亡命中のスノーデン氏にインタビューした。彼女が問題にしたのは、NSAの無差別監視が日本でどう起きているかだ。インタビューで、東京の米軍横田基地にNSAの日本本部があり、スノーデン氏は2009年から会社員を装って横田に勤務していたことがわかった。
 今年4月、新たに日本に関するスノーデン文書が公になった。米国の調査報道メディア「インターセプト」とNHKが特ダネで報じた。NHKは定時のニュースと「クローズアップ現代+」で取り上げた。だが「米国に監視される日本」という話が中心で、日本政府が持つ監視能力や、NSAと組んで何をしているかの報道はなかった。

「エックスキースコア」を日本に提供
 「番組で共謀罪という言葉を一度も使わなかった」ことを小笠原さんは不自然だと語った。ちょうど国会では共謀罪法案(テロ等準備罪法案)が審議中だった。実際の犯罪行為が無くても「会話のレベル」で犯罪を成立させる共謀罪にとって、すべての人の会話の傍受は捜査の上で必須となる。スノーデン文書では、NSAは日本に監視システム「エックスキースコア」を提供とあった。共謀罪と密接にかかわる問題だ。
 沖縄のアンテナ施設「象のオリ」を移設し、ネット監視用の高性能施設をキャンプ・ハンセン内に設けることに日本政府が600億円支払ったことも文書にあった。このことをNHKは伝えなかった批判した。一方で小笠原さんは「NHKにはもっと頑張ってほしい」というエールも送った。
 米国メディアには、政府の秘密などを報道する際に影響を小さくするための「暗黙のルール」がある。その一つが「中道語」の使用だ。記事のインパクトを弱める言葉で、例えばサーベイランス(監視)をバルクコレクション(一括収集)と言い換える。興味深い話だった。

 最後に小笠原さんは共謀罪ができた今、言論の自由は意識的に努力しないと、自然消滅する危機にあると指摘した。日常生活で政治批判ができるよう「批判のボトムラインを上げていくこと」が、情報操作を広げないためにも重要と結んだ。
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2017年04月26日

迷走が目立つトランプ米大統領=伊藤力司

 大統領就任から3カ月、トランプ米大統領の迷走が目立っている。昨年の大統領選挙戦の間にぶちまくっていた重要公約、オバマケア(オバマ前大統領が法制化した医療保険制度)を廃止し て、新しい保険制度を導入するとの方針が米下院で断念された。
 鳴り物入りで発表されたイスラム圏7カ国からの移民の入国禁止の大統領令が、いくつかの州の裁判所で憲法違反と裁定された。この結果、トランプ政権のいわばテロ対策の柱が折れてしま った。アメリカの司法は日本と違って、行政からしっかり独立している。
 内政・外交の重要公約が二つとも瓦解したトランプ政権は4月6日、突如としてシリア北部のアサド政権空軍基地に、地中海の米軍艦船から巡航ミサイル59発の攻撃を加えた。アサド政権 が化学兵器を使って反政府地域住民を殺傷したことに対する懲罰だという。
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2017年04月06日

激動の朝鮮半島情勢=伊藤力司

 朝鮮半島情勢が激動している。
 2月13日にマレーシアの首都クアラルンプール空港で、金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄金正男氏が毒殺された。3月6日北朝鮮は弾道ミサイル4発を日本海に向け 発射、3発が日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。3月10日韓国の憲法裁判所は、国会で弾劾され職務停止中の朴槿恵大統領を罷免した。
 金正男毒殺事件は化学兵器禁止条約で禁止されているVXガスが使われたこと、マレーシア警察が容疑者と断定した北朝鮮国籍の4人の男が事件後に帰国したことなど から、北朝鮮の独裁者金正恩委員長の命令を受けた国家テロであることは自明の理だ。
 北朝鮮は昨年10月、中距離弾道ミサイルを発射したのを最後に2月中旬まで挑発行為を控え、1月に発足した米トランプ政権との対話を模索していた。3月初めニュ ーヨークで予定されていた米朝非公式協議は、金正男暗殺事件の余波で流れた。毎年行われる米韓合同軍事演習が3月1日に始まったことに対抗して、3月6日のミサイ ル4発発射となった。

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2017年02月25日

バノンはトランプ政権の「獅子身中の虫」か=伊藤力司

 トランプ政権発足後1カ月も経たぬうちに異変が続出している。イスラム圏7カ国からの入国禁止の大統領令が出されて米国内外に衝撃を与えたが、司法の裁決で当面は覆った。一方、大統領の「秘蔵っ子」フリン安全保障担当大統領補佐官が突然辞任した。これらの背後には、政権の影の実力者であるバノン首席戦略官がちらついている。
 スティーブン・バノン氏(63)は、オルタナ・ライト(新極右)のニュース・サイト「プライトバート」の会長から昨年8月、トランプ大統領選挙対策本部長に就任した。白人至上主義などの右翼路線でトランプ氏と意気投合し、既成政治勢力打倒を叫んで勝利を導いた。

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2017年01月30日

トランプ政権は自由と民主主義を放棄=伊藤力司

 記者会見で吠えたてるトランプ氏をTV画面で見た人々は、アメリカが西部劇の時代に戻ったかと錯覚したのではあるまいか。その風貌はマフィアの親分かと思わせるし、気に入らない質問者を大声で排除する姿は、とても大統領らしい品位の持ち主とは思えない。
 まさかと思われたトランプ大統領の選出はアメリカが壊れつつあることを示すとともに、冷戦終結後4半世紀を経て世界は混沌たる時代に入ったことを意味する。
 冷戦後から2008年のリーマン危機までの20年間は、先進国も途上国も繁栄し世界は安定していた。リーマン後の世界は「ヒト、モノ、カネ」が自由に移動するグローバル化と新自由主義の横行で、先進国から労賃の安い地域への産業の移転が進んだ。少数の富裕層への富の偏在と中間層の貧困層への転落が「1%の金持ちと99%の貧乏人」の対立を生んだ。

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2016年12月12日

弾劾可決で大統領職務停止のソウルでは歓喜と「生ぬるい」の声が交差=杉山正隆

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「朴槿恵(パク・クネ)を拘束しろ」などと訴えソウル市庁前をデモ行進する市民たち
(12月10日午後5時、ソウル市庁前で 杉山正隆写す)

 12月9日の韓国国会で、朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追案が可決されたソウルでは、直後の週末の10日、弾劾成立と職務停止を喜ぶ声と、即時退陣や逮捕・拘束などを求める声が交錯していた。
 ソウルでの大規模な集会は10月27日以降、毎週土曜日に開かれており7回目。日に日に冷え込みが強まり、最低気温が―5℃ほどになったこの日、ソウルでは主催者発表で80万人(警察発表は12万人)が参加した。
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2016年12月04日

終末迎えるアメリカ帝国主義=伊藤力司

 米大統領選挙はアメリカ本国はじめ世界中のメディアの予想を裏切ってドナルド・トランプ共和党候補が当選、ヒラリー・クリントン民主党候補が苦杯をなめた。本紙先月号で筆者も、ヒラリー氏の当選をほぼ確実と書いた不明をお詫びする次第である。  来年1月20日に第45代合衆国大統領に就任するトランプ氏が「アメリカは世界の警察官であることをやめる」という公約をどう実現するか。世界は、第2次大戦後70年余「パックス・アメリカーナ」を維持してきたアメリカ帝国の終末を見ることになるはずだ。
 当面の焦点である中東危機を「トランプのアメリカ」はどう収めるか。今のところ見えてきたのは「プーチンのロシア」を前面に立ててシリアの戦火を消し、IS(イスラム国)壊滅作戦を急ぐ。これまで米国が掲げてきたシリアのアサド政権追放は当面うやむやになる。

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2016年11月15日

朴大統領退陣求め史上最大の集会「大統領は今すぐ下野せよ」――高校生や大学生、若いカップルや主婦ら100万人=杉山正隆

 崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入を許した疑惑などが次々に噴出している韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の退陣を求める大規模な集会が12日夕方から ソウル市内で開かれた。
 市庁前のソウル広場では、韓国労組の2大全国組織の一つ、全国民主労働組合総連盟(民主労総)や革新系市民団体の「民衆総決起闘争本部」が、光化門広場では約 1500の市民団体がつくる「朴槿恵政権退陣非常国民行動」が集会を主催した。

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写真:ソウル・光化門の世宗大路11月13日午後6時10分、ソウル・光化門の世宗大路を埋め尽くし、「朴槿恵退陣」を訴える市民たち。撮影・杉山正隆

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2016年10月30日

「アメリカ帝国」復活は至難の業=伊藤力司

 米大統領選挙は11月8日の投票日を前に、民主党のヒラリー・クリントン候補の当選がほぼ確実となった。共和党ドナルド・トランプ候補の女性蔑視発言が明るみに出て、大統領としての資質が問われることになったからだ。
 その発言とはワシントン・ポスト紙が10月7日、人気TV番組のホストだったトランプ氏が2005年に番組クルーを相手にした猥談の録画をスクープしたもの。「スターなら女に何でもできる。女のプッシー(秘所)をつかむことだって…」といった言葉が続々。

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2016年09月26日

金王朝を支え続ける中国の思惑=伊藤力司

 9月初め中国・杭州で開かれたG10首脳会談をはさんで、北朝鮮が立て続けに行ったミサイル・核実験は、米中を先頭とする世界秩序に対する挑戦であった。  正式名称朝鮮民主主義人民共和国の実態が人民・民主のためでなく「金王朝」存続の絶対王政国家であることは世界の常識だ。
 3代目の金正恩朝鮮労働党委員長が核にかける目標は何よりもまず王朝を維持すること、換言すれば米国による金政権つぶし(レジーム・チェンジ)を防ぐことである。

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2016年08月30日

毛沢東の遺訓無視し、覇権に走る習近平主席=伊藤力司

 中華人民共和国建国の父毛沢東は「中国は決して覇権を求めない」と宣言した。だが習近平主席に率いられた現代中国は、南シナ海、東シナ海で覇権を追求しようとしている。
 中国は1992年(江沢民の時代)、東シナ海と南シナ海の大半を自国の領海だと一方的に宣言した。近年はさらに南シナ海に浮かぶ一部岩礁を埋め立てて拡張、飛行場や兵舎などを建設して南シナ海の軍事的利用を進め、関係国の非難・抗議を浴びている。
 さらに中国は東シナ海でも攻勢に出ている。2012年に時の野田内閣が尖閣諸島の国有化を実行したことを機に、中国は同諸島の領有権主張を強めた。最近では同諸島付近の日本領海や接続水域に中国の公船が公然と出入りして緊張を強めている。

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2016年08月29日

参院選で農水地方の野党共闘健闘/安倍農業改革と生産現場の矛盾と対立が激化=栩木 誠

 7月の参議院選は、安倍政権による争点隠しが功を奏して改憲勢力が3分の2を上回る結果になった。ただ、大都市部が改憲勢力に席巻される一方で、東北など農林水産県での野党共闘など反改憲勢力が健闘するという図式が鮮明になった。
 にもかかわらず安倍政権は環太平洋経済連携協定(TPP)の早期国会承認と全国農業組合連合会改革など「農業改革」を一層強硬に推進しつつある。生産者との矛盾と対立が激化することは必至。

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2016年08月16日

「天皇メッセージ」をどう読むか=梅田 正己

 さる8月8日の「天皇メッセージ」についての各メディアの報道は、その重点をもっぱら「生前退位」に置いていた。天皇の意向がそこに向けられていたことはたしかだが、メッセージにこめられた“歴史的”ともいえる意味は、それだけにはとどまらないように思われる。
 日本国憲法第1条では、「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって」と規定されている。
 では、この「象徴」とは具体的には何をいうのか?
 敗戦の翌1946年の5月から始まった制憲議会において、このことは議論の的となった。その中での憲法担当国務大臣・金森徳次郎の答弁がよく知られている。
 金森は、「天皇は国民のあこがれの中心」だと答えたのだった。
 昭和天皇はこの年、46年2月から早くも全国巡幸を開始している。神奈川、東京から始まって群馬や埼玉、さらに静岡、愛知まで年内に訪れている。その訪れた先々で、天皇は熱狂的な大群衆に囲まれた。そうした光景から、金森は「あこがれの中心」と言ったのかも知れない。しかし憲法に書かれている用語の定義としては、あまりにも漠然としている。
 日本国憲法下の初代の天皇は、言うまでもなく昭和天皇である。しかし生年1901年の昭和天皇は終戦時すでに44歳だった。つまり前半生は、大日本帝国憲法の「神聖不可侵」で「国の統治権を総攬する」「大元帥」、「現人神」だった。軍服姿が背広姿に変わっても、過去の天皇観はそう簡単に切り替わるものではない。

(全文を読む)
*マスコミ9条の会HPへ飛びます。

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2016年08月02日

北朝鮮の日本攻撃の標的は米軍基地 元防衛官僚の柳澤氏が講演=三枝和仁

 JCJ、マスコミ九条の会、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)が共催した「北朝鮮が日本に攻めてくるって本当……」との講演会が6月22日東京・中央区で行われた。講師は元防衛官僚の柳澤協二氏。この日は参院選の公示日とぶつかったが、昨年9月に強行採決で成立した安保法制(戦争法)の是非が参院選で問われるとの思いから講演会を企画した。
 平日の午後にもかかわらず参加者は200名近く集まり、大学生も目立った。安保法制をどう捉えたらいいのか、日本を取り巻く環境変化(北朝鮮の核・ミサイル、中国の覇権)をどう考えるのかに関心を持つ方々で会場は埋まった。

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2016年07月31日

安倍暴言が邦人犠牲招く─ダッカテロ事件=伊藤力司

 バングラデシュの首都ダッカで7月1日夜、高級飲食店が武装したイスラム過激派に襲われ、日本人7人が犠牲になった事件は、戦乱やテロが日常的な中東でなくアジアで、しかも世界でも有数の親日国で起きたテロ事件だけに日本中に一大ショックが走った。
 この国の2007年世論調査で、「国民が世界で最も好きな国は」という設問に挙げられたトップは日本だった。今もアニメの「ドラえもん」は国民的な人気番組だし、輸入車もほとんどが日本車。中国などに比べて人件費が格安で、日本企業の進出も急速に増加中だ。

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posted by JCJ at 03:00 | TrackBack(0) | 政治・国際情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする