2017年09月12日

≪ワールド・ウオッチ≫「若い三代目」の冒険心、止まず=伊藤力司

 ひょっとしたら米朝開戦化と心配させた8月危機は寸前で回避された。北朝鮮の独裁者金正恩労働党委員長が、米領グアム周辺へのミサイル発射計画を巡り、(実行するかどうか)「米国の行動をもう少し見守る」と言明したことが15日公表された。

 訪韓中のダンフォード米軍統合参謀本部議長は14日、北朝鮮が本当に挑発行動に出れば「強力な対応」を取ると言明、一触即発の危機だった。
 核・ミサイル開発を進めている北朝鮮の外貨獲得を封じるため国連安保理は5日、厳しい制裁決議を採択した。決議にそって最大の貿易相手国の中国は北の石炭と海産物の輸入を全面禁止、中朝関係は緊迫している。
 06年に北朝鮮が最初の核実験を行って以来、北の核・ミサイル開発は世界的危機の焦点である。先代の独裁者金正男総書記は核・ミサイルを持たない限り、イラクのフセイン、リビアのカダフィのように潰されると信じ、万難を排して核兵器開発を進めた。その遺訓を背負った正恩委員長に核開発を放棄させるのは至難の業だ。

 米朝開戦寸前の危機は23年前にも起きていた。北朝鮮は1993年核不拡散条約(NPT)から脱退、94年に発電用原子炉を利用して原爆開発を進めていたことが暴露された。米朝協議が行き詰まり、時のクリントン米大統領は北朝鮮への軍事攻撃を計画した。しかし38度線から韓国の首都ソウルまでは「長距離砲の射程範囲であり、北の反撃で100万単位の死傷者が出るとの予測から韓国側が開戦に猛反対、在韓米軍も同調した。結局開戦には至らず、カーター元大統領が平壌を訪問して初代の金日成と会談して事を収めた。
 こうした事情は現在も基本的に変わっておらず、米軍当局も本心では開戦に消極的だ。

 トランプ米大統領対金委員長のチキンレース(度胸試し)は、とりあえずかたが付いた。しかし北朝鮮は核開発を断念したわけではない。そういう北朝鮮への制裁を強化する安保理決議が採択されたことは、世界の大勢を示している。
 だが「若い三代目」はまだ冒険心を持ち続けているようだ。朝鮮危機はまだ続くと覚悟すべきだろう。
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2017年08月30日

スノーデン氏インタビューの小笠原みどりさん記念講演=須貝

「全てを見張る」日本でも〜〜共謀罪の批判は重要
 「全てを収集する」という米国の方針で、個人情報は全て監視されている――ジャーナリストの小笠原みどりさんは8月19日、JCJ贈賞式の記念講演で、エドワード・スノーデン氏が暴露した機密文書の意味を語った。
 スノーデン氏は米国の通信傍受を専門にするスパイ組織、国家安全保障局(NSA)の契約社員だった。NSAはスパイ活動のため全米から数学者を集めている。スノーデン氏は大量・無差別の個人情報(メールやチャット、ネットの閲覧履歴)の収集を疑問視し、2013年6月に機密文書を暴露した。

グーグルなどネット大手9社も協力
 証言によれば、NSAの主要な監視ルートは大陸間を結ぶ海底ケーブルだ。大手通信会社が設けたケーブル上陸地点の施設にNSAが部屋を確保。電話の内容など全情報をコピーしている。グーグル、アップルなどインターネット大手9社の協力で、個人のネット検索、メール内容なども掌握している。
 2016年5月、小笠原さんはネットを通じてモスクワに亡命中のスノーデン氏にインタビューした。彼女が問題にしたのは、NSAの無差別監視が日本でどう起きているかだ。インタビューで、東京の米軍横田基地にNSAの日本本部があり、スノーデン氏は2009年から会社員を装って横田に勤務していたことがわかった。
 今年4月、新たに日本に関するスノーデン文書が公になった。米国の調査報道メディア「インターセプト」とNHKが特ダネで報じた。NHKは定時のニュースと「クローズアップ現代+」で取り上げた。だが「米国に監視される日本」という話が中心で、日本政府が持つ監視能力や、NSAと組んで何をしているかの報道はなかった。

「エックスキースコア」を日本に提供
 「番組で共謀罪という言葉を一度も使わなかった」ことを小笠原さんは不自然だと語った。ちょうど国会では共謀罪法案(テロ等準備罪法案)が審議中だった。実際の犯罪行為が無くても「会話のレベル」で犯罪を成立させる共謀罪にとって、すべての人の会話の傍受は捜査の上で必須となる。スノーデン文書では、NSAは日本に監視システム「エックスキースコア」を提供とあった。共謀罪と密接にかかわる問題だ。
 沖縄のアンテナ施設「象のオリ」を移設し、ネット監視用の高性能施設をキャンプ・ハンセン内に設けることに日本政府が600億円支払ったことも文書にあった。このことをNHKは伝えなかった批判した。一方で小笠原さんは「NHKにはもっと頑張ってほしい」というエールも送った。
 米国メディアには、政府の秘密などを報道する際に影響を小さくするための「暗黙のルール」がある。その一つが「中道語」の使用だ。記事のインパクトを弱める言葉で、例えばサーベイランス(監視)をバルクコレクション(一括収集)と言い換える。興味深い話だった。

 最後に小笠原さんは共謀罪ができた今、言論の自由は意識的に努力しないと、自然消滅する危機にあると指摘した。日常生活で政治批判ができるよう「批判のボトムラインを上げていくこと」が、情報操作を広げないためにも重要と結んだ。
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2017年04月26日

迷走が目立つトランプ米大統領=伊藤力司

 大統領就任から3カ月、トランプ米大統領の迷走が目立っている。昨年の大統領選挙戦の間にぶちまくっていた重要公約、オバマケア(オバマ前大統領が法制化した医療保険制度)を廃止し て、新しい保険制度を導入するとの方針が米下院で断念された。
 鳴り物入りで発表されたイスラム圏7カ国からの移民の入国禁止の大統領令が、いくつかの州の裁判所で憲法違反と裁定された。この結果、トランプ政権のいわばテロ対策の柱が折れてしま った。アメリカの司法は日本と違って、行政からしっかり独立している。
 内政・外交の重要公約が二つとも瓦解したトランプ政権は4月6日、突如としてシリア北部のアサド政権空軍基地に、地中海の米軍艦船から巡航ミサイル59発の攻撃を加えた。アサド政権 が化学兵器を使って反政府地域住民を殺傷したことに対する懲罰だという。
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2017年04月06日

激動の朝鮮半島情勢=伊藤力司

 朝鮮半島情勢が激動している。
 2月13日にマレーシアの首都クアラルンプール空港で、金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄金正男氏が毒殺された。3月6日北朝鮮は弾道ミサイル4発を日本海に向け 発射、3発が日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。3月10日韓国の憲法裁判所は、国会で弾劾され職務停止中の朴槿恵大統領を罷免した。
 金正男毒殺事件は化学兵器禁止条約で禁止されているVXガスが使われたこと、マレーシア警察が容疑者と断定した北朝鮮国籍の4人の男が事件後に帰国したことなど から、北朝鮮の独裁者金正恩委員長の命令を受けた国家テロであることは自明の理だ。
 北朝鮮は昨年10月、中距離弾道ミサイルを発射したのを最後に2月中旬まで挑発行為を控え、1月に発足した米トランプ政権との対話を模索していた。3月初めニュ ーヨークで予定されていた米朝非公式協議は、金正男暗殺事件の余波で流れた。毎年行われる米韓合同軍事演習が3月1日に始まったことに対抗して、3月6日のミサイ ル4発発射となった。

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2017年02月25日

バノンはトランプ政権の「獅子身中の虫」か=伊藤力司

 トランプ政権発足後1カ月も経たぬうちに異変が続出している。イスラム圏7カ国からの入国禁止の大統領令が出されて米国内外に衝撃を与えたが、司法の裁決で当面は覆った。一方、大統領の「秘蔵っ子」フリン安全保障担当大統領補佐官が突然辞任した。これらの背後には、政権の影の実力者であるバノン首席戦略官がちらついている。
 スティーブン・バノン氏(63)は、オルタナ・ライト(新極右)のニュース・サイト「プライトバート」の会長から昨年8月、トランプ大統領選挙対策本部長に就任した。白人至上主義などの右翼路線でトランプ氏と意気投合し、既成政治勢力打倒を叫んで勝利を導いた。

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2017年01月30日

トランプ政権は自由と民主主義を放棄=伊藤力司

 記者会見で吠えたてるトランプ氏をTV画面で見た人々は、アメリカが西部劇の時代に戻ったかと錯覚したのではあるまいか。その風貌はマフィアの親分かと思わせるし、気に入らない質問者を大声で排除する姿は、とても大統領らしい品位の持ち主とは思えない。
 まさかと思われたトランプ大統領の選出はアメリカが壊れつつあることを示すとともに、冷戦終結後4半世紀を経て世界は混沌たる時代に入ったことを意味する。
 冷戦後から2008年のリーマン危機までの20年間は、先進国も途上国も繁栄し世界は安定していた。リーマン後の世界は「ヒト、モノ、カネ」が自由に移動するグローバル化と新自由主義の横行で、先進国から労賃の安い地域への産業の移転が進んだ。少数の富裕層への富の偏在と中間層の貧困層への転落が「1%の金持ちと99%の貧乏人」の対立を生んだ。

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2016年12月12日

弾劾可決で大統領職務停止のソウルでは歓喜と「生ぬるい」の声が交差=杉山正隆

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「朴槿恵(パク・クネ)を拘束しろ」などと訴えソウル市庁前をデモ行進する市民たち
(12月10日午後5時、ソウル市庁前で 杉山正隆写す)

 12月9日の韓国国会で、朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追案が可決されたソウルでは、直後の週末の10日、弾劾成立と職務停止を喜ぶ声と、即時退陣や逮捕・拘束などを求める声が交錯していた。
 ソウルでの大規模な集会は10月27日以降、毎週土曜日に開かれており7回目。日に日に冷え込みが強まり、最低気温が―5℃ほどになったこの日、ソウルでは主催者発表で80万人(警察発表は12万人)が参加した。
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2016年12月04日

終末迎えるアメリカ帝国主義=伊藤力司

 米大統領選挙はアメリカ本国はじめ世界中のメディアの予想を裏切ってドナルド・トランプ共和党候補が当選、ヒラリー・クリントン民主党候補が苦杯をなめた。本紙先月号で筆者も、ヒラリー氏の当選をほぼ確実と書いた不明をお詫びする次第である。  来年1月20日に第45代合衆国大統領に就任するトランプ氏が「アメリカは世界の警察官であることをやめる」という公約をどう実現するか。世界は、第2次大戦後70年余「パックス・アメリカーナ」を維持してきたアメリカ帝国の終末を見ることになるはずだ。
 当面の焦点である中東危機を「トランプのアメリカ」はどう収めるか。今のところ見えてきたのは「プーチンのロシア」を前面に立ててシリアの戦火を消し、IS(イスラム国)壊滅作戦を急ぐ。これまで米国が掲げてきたシリアのアサド政権追放は当面うやむやになる。

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2016年11月15日

朴大統領退陣求め史上最大の集会「大統領は今すぐ下野せよ」――高校生や大学生、若いカップルや主婦ら100万人=杉山正隆

 崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入を許した疑惑などが次々に噴出している韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の退陣を求める大規模な集会が12日夕方から ソウル市内で開かれた。
 市庁前のソウル広場では、韓国労組の2大全国組織の一つ、全国民主労働組合総連盟(民主労総)や革新系市民団体の「民衆総決起闘争本部」が、光化門広場では約 1500の市民団体がつくる「朴槿恵政権退陣非常国民行動」が集会を主催した。

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写真:ソウル・光化門の世宗大路11月13日午後6時10分、ソウル・光化門の世宗大路を埋め尽くし、「朴槿恵退陣」を訴える市民たち。撮影・杉山正隆

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2016年10月30日

「アメリカ帝国」復活は至難の業=伊藤力司

 米大統領選挙は11月8日の投票日を前に、民主党のヒラリー・クリントン候補の当選がほぼ確実となった。共和党ドナルド・トランプ候補の女性蔑視発言が明るみに出て、大統領としての資質が問われることになったからだ。
 その発言とはワシントン・ポスト紙が10月7日、人気TV番組のホストだったトランプ氏が2005年に番組クルーを相手にした猥談の録画をスクープしたもの。「スターなら女に何でもできる。女のプッシー(秘所)をつかむことだって…」といった言葉が続々。

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2016年09月26日

金王朝を支え続ける中国の思惑=伊藤力司

 9月初め中国・杭州で開かれたG10首脳会談をはさんで、北朝鮮が立て続けに行ったミサイル・核実験は、米中を先頭とする世界秩序に対する挑戦であった。  正式名称朝鮮民主主義人民共和国の実態が人民・民主のためでなく「金王朝」存続の絶対王政国家であることは世界の常識だ。
 3代目の金正恩朝鮮労働党委員長が核にかける目標は何よりもまず王朝を維持すること、換言すれば米国による金政権つぶし(レジーム・チェンジ)を防ぐことである。

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2016年08月30日

毛沢東の遺訓無視し、覇権に走る習近平主席=伊藤力司

 中華人民共和国建国の父毛沢東は「中国は決して覇権を求めない」と宣言した。だが習近平主席に率いられた現代中国は、南シナ海、東シナ海で覇権を追求しようとしている。
 中国は1992年(江沢民の時代)、東シナ海と南シナ海の大半を自国の領海だと一方的に宣言した。近年はさらに南シナ海に浮かぶ一部岩礁を埋め立てて拡張、飛行場や兵舎などを建設して南シナ海の軍事的利用を進め、関係国の非難・抗議を浴びている。
 さらに中国は東シナ海でも攻勢に出ている。2012年に時の野田内閣が尖閣諸島の国有化を実行したことを機に、中国は同諸島の領有権主張を強めた。最近では同諸島付近の日本領海や接続水域に中国の公船が公然と出入りして緊張を強めている。

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2016年08月29日

参院選で農水地方の野党共闘健闘/安倍農業改革と生産現場の矛盾と対立が激化=栩木 誠

 7月の参議院選は、安倍政権による争点隠しが功を奏して改憲勢力が3分の2を上回る結果になった。ただ、大都市部が改憲勢力に席巻される一方で、東北など農林水産県での野党共闘など反改憲勢力が健闘するという図式が鮮明になった。
 にもかかわらず安倍政権は環太平洋経済連携協定(TPP)の早期国会承認と全国農業組合連合会改革など「農業改革」を一層強硬に推進しつつある。生産者との矛盾と対立が激化することは必至。

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2016年08月16日

「天皇メッセージ」をどう読むか=梅田 正己

 さる8月8日の「天皇メッセージ」についての各メディアの報道は、その重点をもっぱら「生前退位」に置いていた。天皇の意向がそこに向けられていたことはたしかだが、メッセージにこめられた“歴史的”ともいえる意味は、それだけにはとどまらないように思われる。
 日本国憲法第1条では、「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって」と規定されている。
 では、この「象徴」とは具体的には何をいうのか?
 敗戦の翌1946年の5月から始まった制憲議会において、このことは議論の的となった。その中での憲法担当国務大臣・金森徳次郎の答弁がよく知られている。
 金森は、「天皇は国民のあこがれの中心」だと答えたのだった。
 昭和天皇はこの年、46年2月から早くも全国巡幸を開始している。神奈川、東京から始まって群馬や埼玉、さらに静岡、愛知まで年内に訪れている。その訪れた先々で、天皇は熱狂的な大群衆に囲まれた。そうした光景から、金森は「あこがれの中心」と言ったのかも知れない。しかし憲法に書かれている用語の定義としては、あまりにも漠然としている。
 日本国憲法下の初代の天皇は、言うまでもなく昭和天皇である。しかし生年1901年の昭和天皇は終戦時すでに44歳だった。つまり前半生は、大日本帝国憲法の「神聖不可侵」で「国の統治権を総攬する」「大元帥」、「現人神」だった。軍服姿が背広姿に変わっても、過去の天皇観はそう簡単に切り替わるものではない。

(全文を読む)
*マスコミ9条の会HPへ飛びます。

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2016年08月02日

北朝鮮の日本攻撃の標的は米軍基地 元防衛官僚の柳澤氏が講演=三枝和仁

 JCJ、マスコミ九条の会、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)が共催した「北朝鮮が日本に攻めてくるって本当……」との講演会が6月22日東京・中央区で行われた。講師は元防衛官僚の柳澤協二氏。この日は参院選の公示日とぶつかったが、昨年9月に強行採決で成立した安保法制(戦争法)の是非が参院選で問われるとの思いから講演会を企画した。
 平日の午後にもかかわらず参加者は200名近く集まり、大学生も目立った。安保法制をどう捉えたらいいのか、日本を取り巻く環境変化(北朝鮮の核・ミサイル、中国の覇権)をどう考えるのかに関心を持つ方々で会場は埋まった。

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2016年07月31日

安倍暴言が邦人犠牲招く─ダッカテロ事件=伊藤力司

 バングラデシュの首都ダッカで7月1日夜、高級飲食店が武装したイスラム過激派に襲われ、日本人7人が犠牲になった事件は、戦乱やテロが日常的な中東でなくアジアで、しかも世界でも有数の親日国で起きたテロ事件だけに日本中に一大ショックが走った。
 この国の2007年世論調査で、「国民が世界で最も好きな国は」という設問に挙げられたトップは日本だった。今もアニメの「ドラえもん」は国民的な人気番組だし、輸入車もほとんどが日本車。中国などに比べて人件費が格安で、日本企業の進出も急速に増加中だ。

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2016年07月01日

米国社会崩壊へ─大統領予備選の実相=伊藤力司

 11月のアメリカ大統領選挙は7月の民主、共和両党の党大会を待たず、ヒラリー・クリントン前国務長官(民主党)と不動産王ドナルド・トランプ氏(共和党)の間で争われることが確定した。両党予備選の過程はアメリカが壊れつつあることを示していたようだ。
 何といっても驚きは、予備選が始まる2月まで泡沫候補とみられていたトランプ氏が各州の予備選を通じてトップの地位を守り続け、本命視されていた共和党の有力者を次々と蹴落とし、ついには共和党大統領候補として生き残ったことである。

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2016年06月04日

自らの「世紀の大愚策」の責任をよそさまになすりつける「最高権力者」の浅薄な動機=田悟恒雄

 その昔、「万年危機論」などというのを聞いたことがあります−。「資本主義は深刻な全般的危機に瀕しているから、遠からず ”革命” が…」などという、勇ましくも、きわめて粗雑な議論でした。
 「狼少年」の寓話にもあるように、そんなことを何度も聞かされていれば、「ああ、またかぁ」となるのが関の山。ホントの危機が訪れたときには何もできない、というわけです。
 でも、先般のG7でアベ首相が唐突に持ち出した「世界経済危機論」は、いささか趣を異にします―。
 「ここで対応を誤れば、世界経済が通常の景気循環を超えて危機に陥る大きなリスクに直面している」
 そうやって思いきり広げた風呂敷なのですが、こちらの方もやっぱりウケはイマイチだったよう。
 議長国の顔を立てるのが習わしの「首脳宣言」ですら、「我々は新たな危機に陥るのを回避するため、これまで経済の回復力を高めてきたし、今後も一段と努力する」と大幅にトーンダウン。これをして、「新たな危機を回避するため、政策の総動員をG7は約束した」などと強弁するのは、もはや「特殊詐欺」顔負けの所業と言うしかありません。

*全文を下記でお読みください。
http://shuppanroba.seesaa.net/article/438460064.html
*出版部会ブログ「出版ロバの耳」が開きます。
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テメル新政権は貧困層に冷たい=伊藤力司

 ラテンアメリカ初のリオデジャネイロ・オリンピックが8月に開幕するというのに、開会を宣言するはずだったルセフ・ブラジル大統領の弾劾裁判が5月12日に上院で採決され、ルセフ氏は最長6カ月間の停職、テメル副大統領が大統領代行になった。
 リオ開催が決まった2009年10月、コペンハーゲンでのIOC(国際オリンピック委員会)総会でリオは東京など3都市に圧勝し、中南米初の五輪開催の栄誉を手にした。当時ブラジルはBRICSと呼ばれる主要新興国の一角として躍進、国を挙げた招致活動の立役者となったルラ大統領(当時)が記者会見で感極まって泣き出したほどだった。

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2016年05月07日

複数人区の「市民連合ふくおか」=白垣詔男

 「安保関連法(戦争法)の廃止と立憲主義の回復、これらに賛同する議員が衆参両院で過半数に達すること」を運動の目的にした「市民連合ふくおか」が3月28日、結成された。約150人収容の結成総会会場には立ち見の人が出る盛況だった。個人参加が原則で、別のグループで活動している人の顔が多く見られた。
 九州・沖縄では既に佐賀、長崎、宮崎の各県で「市民連合」が発足している。7月の参院選へ向け熊本、長崎、宮崎、沖縄の各1人区で野党共闘が実現、その他の県でも野党各党が協議中で、与党過半数割れ実現に力を入れる。

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