2016年04月24日

【今週の風考計】4.24─なぜ「初め良けれど終わり悪し」になるのか

●改正が改悪となり、規制が緩和へ、そして格差是正が定数削減に。まさに真逆の事例が頻発する。おかしな日本になったものだ。●7年前の厚労省・村木厚子さん冤罪事件で、大阪地検特捜部は、その強引な取り調べ、あげくに証拠改ざんまで引き起こし、強い批判を浴びた。これを防ぐため、準備された刑事訴訟法改正案だが、その中身がひどい。●取り調べの可視化は一部のみ、適用されるのは全事件の3%。怖いのは司法取引の導入だ。他人の犯罪を証言すれば、軽い求刑や不起訴処分を約束する。これでは冤罪など防ぐのは無理。電話やメールまで傍受の対象を拡大する。改正にかこつけた改悪そのもの。●お次は原子力規制委員会。稼働40年もたつ老朽化した高浜原発の原子炉を、さらに20年、稼働延長する決定を下した。<3・11フクシマ>など、どこ吹く風。規制・安全どころか、免震重要棟の設置や難燃性ケーブルへの切り替えなど、安全義務の項目まで目をつぶり、原発再稼働に拍車をかける。●三つ目は、一票の格差を是正すると称し、国会で審議入りした衆院選挙制度関連法案。政権政党が4割台の得票率で議席の8割を占める小選挙区制は維持し、まず衆院定数を10削減する。さらに国民の声を切り捨てる改悪選挙制度への塗り替えだ。(2016/4/24)
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2016年04月17日

【今週の風考計】4.17─アベコベの「地震非常災害対策」

<熊本連続地震>の恐ろしさは、どこの活断層が動くか予測できないため、後からマグニチュードの大きい「本震」が襲ってくることにある。内陸が震源となる活断層地震は、居住地域や原発立地など、その直下で起きてもおかしくない。起きれば被害は深刻な事態になる。加えて震源域が、阿蘇地方や大分地方にまで広がっている。延長すれば、愛媛の伊方原発がある四国から紀伊半島へ続く中央構造線断層帯につながる。もう「対岸の火災」視などしてはいられない。今から37年前、金子史朗『活断層―地震の謎をさぐる』(講談社現代新書) の刊行に際し、まだ聞きなれない「活断層」というテーマを、いかに解りやすく執筆してもらうか、写真や図解、活断層マップなどをいれ、苦労したことを思い出す。今は研究も進んで、日本全国各地に活断層は2千以上あり、個別の調査や連動する確率などについても発表されている。だが政府は、地震域が拡大しても「川内原発を停止させる必要はない」という。万が一事故が起きたら、今でも新幹線や高速道路が不通になっているのに、どこに避難するのか。あまつさえ災害支援に向け米軍へ協力要請をしてみたり、憲法を変えて「緊急事態条項を創設するのは大切な課題」と述べたり、どこに目を向けているのか。やることがアベコベじゃないか。(2016/4/17)
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2016年04月10日

【今週の風考計】4.10─『平和万葉集』と『17音の青春』

「新日本歌人」の編集長・小石雅夫さんと、お話をした。『平和万葉集』巻四の校了に向けた最終作業で大わらわ。平和への熱いメッセージを三十一文字に託す作品を公募したところ、全国から1200人もの応募があったという。5月3日の憲法記念日に刊行する。「九条歌人の会」呼びかけ人でもある彼は、<時代閉塞のなお現状なれど啄木の時代(よ)に持たざりし憲法のあり>と詠う。私どもの機関紙「ジャーナリスト」の8面に、「短歌・現代の窓」を、17年間休まず執筆していただいた。感謝に堪えない。10日付の「朝日歌壇・俳壇」欄のコラムに、<うたをよむ 高校生と戦争>と題して、復本一郎さんが俳句作品集『17音の青春』にまつわるエッセイを寄せている。彼は、「全国高校生俳句大賞」を創設し、それに応募する高校生が詠む十七文字の選考に、18年にわたり携わってきた。その中で「常に注目してきたのが高校生の戦争への意識」だと綴る。<被爆者として黙禱す原爆忌 高橋洋平>の句をあげ、福島県飯館村の高校2年生である作者が、「3・11フクシマ」の被曝体験を通して、ヒロシマ・ナガサキへの回路をつなぐナイーブさ、時代を凝視する鋭さを指摘する。こうべを垂れて汲みあげたい。(2016/4/10)
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2016年04月03日

【今週の風考計】4.3─「町おこし」の雛人形

▼先週の後半、新潟から山形を経て秋田へ続く羽越本線沿いに、優美な雛人形や伝統のつるし雛を飾る<日本海ひな街道>を旅した。▼北前船や最上川舟運が、日本海沿岸の街々に、京のお雛さまをはじめ、みやびな上方文化をもたらした。代々続く町家や宿には、往時の人形が7段飾りの雛壇に並ぶ。▼新潟の城下町村上では「町家の人形さま巡り」を堪能し、山形は温海温泉で「湯のまち人形めぐり」のルートを辿り、宿「瀧の屋」に入ると、享保雛や古今雛が飾られている。なんと向かって左に男雛が座っている。上方文化の影響が濃いというのに関東飾り。昔、この宿に逗留した横光利一も、首をかしげたか。▼さらに温海川沿いに、かじか通りを、そぞろ歩き。2週間もすれば両岸の桜が満開だという。足湯で血行を良くし、今晩の宿に向かう。晩酌に純米吟醸「心鍵」1合、さらに大吟醸「ひとりよがり」1合を堪能した。▼翌日は、雪を頂く鳥海山をむこうに、しばらくして雪に輝く月山を仰ぐ鶴岡へ。高山樗牛、森敦、藤沢周平などの足跡をつかんだ後、旧風間家住宅 「丙申堂」へ。大座敷いっぱいに雛段が飾られる。色鮮やかな雛人形と精巧な道具に圧倒された。こうした伝統の雛人形による観光「町おこし」は、過剰な返礼品で煽る「ふるさと納税」より、ずっといい。訪れた地域は、どこも月遅れの今日が雛祭り。(2016/4/3)
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2016年03月27日

【今週の風考計】3.27─TPPで国が滅びる

国会は、来週5日からTPP承認および関連法案11本の一括審議に入る。牛豚肉の生産事業者に対し、TPPによる損失分を補てんする「通称マルキン法」をはじめ、音楽・書籍の著作権保護70年にする法案などなど、あらゆる分野の「関税撤廃」に結びつく、複雑で錯綜するTPP関連法案だ。この重大な法案11本を、わずか2カ月で成立させようというのだから呆れる。米国ですら「トランプ騒動」でTPP承認の雲行きが怪しいのに、なぜ急ぐ。第一、肝心の協定内容が明らかにされていない。本文や付属書を含む全文書は、英文で8千ページを超す。だが日本政府が発表した文書は、千ページある本文部分の英文を、わずか96ページの日本語訳に圧縮したものだけ。これでは秘密ばかり。しきりに政府は、経済効果を煽る試算を打ち上げるが、もともとTPPは、グローバル企業や機関投資家の利益に役立つルール作りが狙い。典型はISDS条項だ。もし投資先国の過剰な政策によって不利益を被ったら、仲裁機関に訴えることができる。各国は、それぞれ自国経済の保全にむけ「金融安定化政策」を取り入れている。だが多国籍企業やハゲタカフアンドにとっては「過剰な規制」となる。国は金融危機に陥っても対策が打てない。こんな無理無体がまかり通るのだ。日本も例外ではない。(2016/3/27)
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2016年03月20日

【今週の風考計】3.20─高校生諸君! 「教科書」を疑え

なんで数字をごまかすの? 文科省は高校の教科書検定に当たり、「関東大震災で6千人以上の朝鮮人を虐殺」「南京大虐殺の犠牲者20万人に及ぶ」などと記述した数字を、「おびただしい数」にと修正させた。理由は「通説的な見解がない数字」だからという。日本が過去に犯した侵略・加害の事実を矮小化し、その事実を正しく学べないようにして、記憶を薄めようとする意図が見え見えだ。誰が、文科省に通説であるかないかを判定させ、記述を修正させる権限を与えたか。学問の自由への露骨な侵害じゃないか。文科省職員である教科書の検定調査官が抱く歴史観や意見によって、教科書の記述が変えられるなんて、おかしいじゃないか。国家による教育内容への不当介入だ。さらに「閣議決定などの政府の統一見解に基づいて記述する」とくれば、政府見解だけが唯一の正しい結論とする教育の押しつけだ。「集団的自衛権の行使容認」や「積極的平和主義」の記述、さらに原発再稼働を巡る記述にしても、政府見解に従って書かないとダメ。これでは歴史の諸事実や世界のダイナミックな動きについて、多面的で客観的な視野から学び、自ら判断する力を養うことなんてムリ。18歳選挙権を得る高校生諸君、来年には使う教科書に、じゅうぶん心せよ。(2016/3/20)
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2016年03月13日

【今週の風考計】3.13─「同一労働同一賃金」の危ない魂胆

★なんと日本は世界145カ国中101位。昨年末に、世界経済フォーラムが発表した男女格差・不平等の実態を示す報告である。★もっとも格差の少ない国のトップは7年連続でアイスランド。フィリピンが7位、中国91位。日本の為政者は、このランクを見て、恥ずかしく思わないか。★さらに7日、国連の女性差別撤廃委員会は、日本政府に対し、男女の賃金格差・雇用差別をなくし、職場でのセクハラ禁止をはじめ、夫婦同姓の強制、結婚最低年齢の男女差、女性のみに適用される再婚禁止期間などなど、あらゆる分野で差別撤廃・女性の権利拡大に向けて法的措置をとるよう要請している。★安倍首相は、「同一労働同一賃金」について、法改正の準備を進めるというが、「男女同一賃金」の柱が欠けてはダメですよ。さらに「正規・非正規のあいだの賃金差別」を無くすのは当然としても、別の魂胆もありはしないか。★安倍政権や経団連には、この機に「水は低きに流れる」を実践しようと、正規の賃金・労働条件を、今の劣悪な非正規・派遣・アルバイトの労働条件に合わせる「同一労働同一賃金」のハラづもりもあるのじゃないか? こんな魂胆は、ご免こうむる。(2016/3/13)
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2016年03月06日

【今週の風考計】3.6─「辺野古訴訟」和解のウラに気をつけよ

満5年になる<3・11フクシマ>だけでなく、普天間基地返還SACO合意が成立して20年になる。だが、どれも根本的な復興や返還への道筋はつくれていない。4日、青天の霹靂みたいに、政府は「辺野古訴訟」和解案を受け入れた。その真意はどこにあるか。北海道、熊本、宮城などで野党共闘が進むのを見つつ、夏の参院選と6月の沖縄県議選で、政権与党が勝つには、どうしても必要な戦術なのだ。辺野古沿岸埋め立て工事を中止してでも、「沖縄の声は聞いた」とのポーズをとり、対立回避の姿勢を見せなければならなくなったからだ。まさに「沖縄の基地」存続の是非をめぐる本質的な議論を避け、選挙の争点隠しに走る。本土の「辺野古移転は仕方がない」という世論を喚起し、目先を逸らす作戦にほかならない。だからこそ沖縄では、住民らが「また政府にだまされるのでは」と疑念を抱く声が大きい。しかも官邸主導で譲歩を演出することで、実行力を最大限にアピールし、裁判での判決が出れば、それに従うとの確約までとって、辺野古新基地建設の進捗を狙う二正面作戦だ。双方は話し合いのテーブルに着くとはいえ、政府は移設を巡る従来の主張を変えず、県へ歩み寄る姿勢は全くない。とどのつまり政府は、翁長・沖縄県知事の「埋め立て承認取り消し」に、頃合いを見て是正指示を出すハラだろう。それを契機に再び訴訟となるのは間違いない。この間、安倍政権は、国会の議席3分の2占有をめざし、しゃにむに突っ走る。米国の<トランプ騒ぎ>どころじゃない。暴走ストップは正念場だ。(2016/3/6)
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2016年02月28日

【今週の風考計】2.28─「産後百人一首」のユーモア

みんなで作ろう、産後百人一首─「補助金や 児童手当ても 及ばない なお余りある 産む気なりけり」─これは<ももしきや 古き軒端の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり>(順徳院)のパロディーだ。渡辺大地さんが<オトコの母親学級>というコラム(東京新聞2/26付)で、産後の情景を綴っている。なんと言っても、子づくりして子育てにあたるのは、本人たちのモチベーションにかかっている。子を産み育てたいという気持ちが肝腎肝要だ。少子化対策というと、児童手当の引き上げや補助金の支給を考える政治家や官僚たちがいる。毎月1万5千円の支給で済ますより、そのお金を地域の保育園の増設に充てれば、ずっと産後も安心じゃないか。児童手当をそのまま保育士さんの給与に当てたらどうか。6歳半の息子を子育て中の35歳・渡辺さんは、「わが家は受け取れなくてもいいと思っています。そのくらい保育園にお世話になっていますから」という。そして「産後百人一首」を広く公募したところ、1年以上かかったが、百首すべて産み育てることができ、3月中旬には自然食通信から、単行本として刊行される。付録に一首──<吾妹子よ 産(3)後(5)が銃後(15)の世にさせじ 巻く腹帯に 手を貸し誓う>(2016/2/28)
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2016年02月21日

【今週の風考計】2.21─日本の26日朝とドイツの27日夜

◆ちょうど80年前、日本陸軍の青年将校が率いる約1500人の反乱部隊は、26日早朝「昭和維新」を掲げて決起し、首相官邸などを襲撃した。岡田啓介首相は無事だったが、高橋是清蔵相、斎藤実内大臣らが殺害された。いわゆる2・26事件である。◆天皇親政をめざしたクーデタは、昭和天皇の逆鱗に触れ失敗に終わったが、軍部の「統制派」勢力が強まり、5年後の真珠湾攻撃・太平洋戦争への開戦へとつながってゆく。◆海を隔てたドイツでは、2・26事件勃発の3年前、1933年2月27日夜、ベルリンの国会議事堂が炎上した。◆ヒトラー内閣は、共産党の一斉蜂起の合図であるとデッチあげ、徹底的な弾圧を命じた。翌日には「民族と国家を防衛するための大統領緊急令」を公布し、ワイマール憲法で定められた基本的人権まで停止。解散させられた共産党は地下活動を余儀なくされた。秘密国家警察・ゲシュタポは、この緊急令を行使し、わずか8カ月で約10万人を保護検束し数百人を殺害した。3月23日には、全権委任法を強引に成立させ、ヒトラー独裁政権を「合法」化させた。◆「改憲はナチスから学べ」と言った麻生太郎・副総理兼財務相を始め、国会を軽視する安倍政権に、絶対多数の力を使いワイマール憲法を葬り去ったヒトラーの詐術を使わせてはならない。(2016/2/21)
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2016年02月14日

【今週の風考計】2.14─<卓越大学院構想>に通底するもの

文科省・中教審がまとめた<卓越大学院構想>の具体化が始まった。安倍政権の成長戦略「日本再興戦略改訂2015」に盛りこまれ、「グローバルなベンチャー企業を創出するための苗床となる大学改革」とし、国際競争に勝ち抜くには、大学と企業が連携し、世界最高水準の大学院群を形成するという。5年間のプログラムを通じ、ノーベル賞受賞が期待できる領域、日本が世界で勝つべき分野を対象として予算化する。だが効率一辺倒の発想で、はたして成果が上がるのか。そこには国立大学の文系学部廃止通達にもつながる、目先の「国や企業の利益」を優先する発想しかない。さらには防衛省まで、「安全保障技術研究推進制度」を設け、大学の研究機関に28件の研究テーマを示して公募している。戦闘機の「ステルス化」には必須となる「電波・光波の反射低減・制御」やピンポイントで攻撃できる「レーザ光源の高性能化」、「無人車両の運用制御」「昆虫サイズの小型飛行体実現」など、挙げれば全て自衛隊の戦闘能力を高めるための先端技術ばかり。年間3000万円・最大3年にわたって支給される。その研究成果は防衛省が独占し、軍事企業に無償で特許を利用させることができる。まさに<軍産学複合体>の推進だ。(2016/2/14)
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2016年02月07日

【今週の風考計】2.7─<韓国人の食卓>と「昼めし旅」

KBSのドキュメンタリー<韓国人の食卓>が好きで、忘れずに見る。韓国のお父さん像を代表する俳優のチェ・ブラムさんが、韓国各地を訪ね歩き、古くから伝わる素朴な庶民料理を紹介する。日本でいえば田中邦衛さんか宇野重吉さんあたりだろうか。彼は決してグルメではない。土地の人々と会話し、歴史や風土、そして生活をめぐるエピソードを、聴きだしながら、そこで生産される食材を使った、工夫のこもった料理を、一緒に味わう。ほのぼのとした雰囲気が、食卓の匂いと共に起ちあがる。3年前には福島市にある被災者の仮設住宅を訪問し、韓国料理をふるまい住民と歓談したこともある。テレビ東京の「昼めし旅─あなたのご飯見せて下さい」も、お気に入り。これも庶民目線で、日本各地を旅しながら、その土地で生活し働いている人たちの「リアルなご飯」を紹介する。あわせて人生や物語を浮き彫りにする。韓国も日本も、この食卓や昼めしには、向こう三軒両隣、老いも若きも、必ず人々の豊かな会話があふれている。生活の味が、じっくり滲みこんでいる。ともすると<サラ飯>が、スマホ・ゲームやイヤホンに支配され、シーンと沈黙の世界となっている今、こころしたい。(2016/2/7)
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2016年01月31日

【今週の風考計】1.31─銀行預金が危ない!

★またも日銀は三次元緩和と謳い、「マイナス金利の導入」を決めた。量的緩和から4年が経つ。だが景気は停滞し、物価目標2%も幻。そこで黒田バズーカ砲は、従来の量的・質的緩和に加え、マイナス金利をぶっ放した。★マイナス金利とは、預金が目減りしていくことだ。日本のように借金比率が小さい高齢化社会では、下手をすれば、預金者が銀行へ引き下ろしに殺到し、取りつけ騒ぎが起こりかねない。だから日銀は民間銀行が預ける当座預金に対してのみ適用し、個人預金者には適用しないという。★とはいえ銀行だって当座預金にマイナス金利が適用されたら、収益が悪化するのは必定だ。現に、もう市場では大手銀行株が値下がりしている。★ことほどさように民間銀行は、ただでさえGDPや家計消費はマイナス、企業への貸し出し増を考えるどころか、収益が減るのを恐れ、貸出金利の引き上げやATMなどの手数料引き上げ、さらには住宅ローン金利まで逆に引き上げる動きすらでる。★さらに国債は低下し続け、年金運用は大打撃を受けるだろう。実体経済の改善が全く見られないのに、年80兆円の国債買い増し・金融政策に依存するアベノミクスは、もう破たんした。黒田総裁は節分の日に講演するそうだが、その前に<福は、鬼は>では、「あまり(甘利)にひどすぎる」。(2016/1/31)
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2016年01月24日

【今週の風考計】1.24

「この国に、戦前がひたひたと迫っていることは確かだろう」(だまし庵日記2015年12月9日)─野坂昭如さんが急逝する、わずか数時間前に認めた最後の一行である。前日の12月8日は、「ガラス越しに見える冬の庭。寒そうだ。…12月8日と聞けば、ぼくなどはすぐさま昭和16年に結びつく。…この戦争の始まった年、ぼくは神戸成徳小学校5年生。8日の朝、校庭の鉄棒にぶら下がり前まわりをくり返していた。…帝国陸海軍部大本営発表がラジオで流れた。二度と聞きたくない音。」と書き出し、珍しく*を付して、身辺の様子を綴る文章が続く。想うところがあったのだろう。野坂昭如『絶筆』(新潮社)を読んでほしい。「挑戦、挑戦」と21回も叫び、九条改憲も「現実的段階に入った」と、戦争に前のめりな<ケンカ宰相>の顔など見たくもない。本質隠しの「倒錯ワード」を駆使して、国民をごまかす政治。典型が軽減税率の導入。財源1兆円が不足するのに加え、「痛税感の緩和」どころか、消費税10%にすれば、低所得者ほど負担が重くなる。その逆進性は明らかだ。こんなごまかしを許してはならない。さらに甘利明TPP大臣への1200万円賄賂をめぐる疑惑も、徹底的に追究しなければダメ。このままでは「この国」が腐ってしまう。(2016/1/24)
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2016年01月17日

【今週の風考計】1.17

今週は「おむすびの日」で始まり、「ワンツースリーの日」で週末を迎える。17日は阪神・淡路大震災の日。21年前、6434人の死者を出した大震災で、ボランティアによる炊き出しの「おむすび」は、どんなにありがたかったか。その記念に名づけた日という。ちなみに5年前の東日本大震災<3・11フクシマ>は、その後どうか。東電原発が飛散させた放射能により、いまだ生活や将来が不安にさらされている。前者の地震という天災に対し、後者の原発放射能が原因の人災は、その深刻さの度合いも復興も天と地の差を生む。記念日に戻ると19日は「のど自慢の日」。戦後すぐ、NHKのど自慢素人音楽会が始まった日だ。さらに22日は「ジャズの日」とくる。JAZZの“JA”が“January”(1月)の先頭2文字であり、“ZZ”が“22”に似ていることからだ。設定して15年になるという。こじつけみたいだが面白い。昔、通った新宿「ピット・イン」「キーヨ」などの店を思い出す。週末の1月23日は、<1(ワン)・2(ツー)・3(スリー)>の語呂合わせで、「ワンツースリーの日」。 水前寺清子じゃないが、人生に対してジャンプする、パンチのある気持ちを! という意味を込めているんだとか。これら全てトリビア? だが庶民の知恵は汲みたい。いま流行の「アベ過ぎる」より良い。(2016/1/17)
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2016年01月10日

【今週の風考計】1.10

◆いつから18歳選挙権が使えるか、知っていますか。6月19日以降に公示された選挙で、投票日の翌日が、満18歳の誕生日となる人から使えます。およそ240万人の若者たちが、新たに国会議員や地方議員、さらに首長を選べることができます。◆まずは、7月25日に満期となる参議院議員の選挙が焦点です。公示から17日後に投票日となるので、6月26日、7月3日を投票日にすると、6月19日以前の公示になるので、18歳選挙権は使えません。7月10日以降が投票日になるなら使えます。◆その投票日をいつにするか、衆参ダブル選挙の選択も視野にいれて、安倍首相は政権勢力の絶対多数を確保しようと、党利党略に走っています。だからこそ争点を分らないままにして240万人の投票を促すか、18歳選挙権を使わせないか、天秤にかけているのです。◆とりわけ憲法の条文そのものを変更する「明文改憲」に向けて「緊急事態条項」を盛り込む動きが、<永田町の塀の中>で急浮上しています。北朝鮮の核実験や中東諸国間の「緊急事態」に便乗し、首相の権限強化、国会議員の任期延長、さらには国民に服従義務を課す「戒厳令」の復活を目論んでいます。◆絶対に許してはなりません。18歳以降の選挙権を持つ若者諸君、君たちの賢明な投票行動に期待しています。(2016/1/10)
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2016年01月03日

【今週の風考計】1.3

謹賀新年─よろしくお願いします。今年は辺野古が正念場を迎え、18歳選挙権導入の参院選が決戦場となる。4年目に入る安倍政権は「築城三年、落城一日」と、元旦から引き締めに躍起だ。それもそのはず、戦争法・辺野古新基地・原発再稼働・消費税大増税・TPPなどなど、ことごとく私たちの生活や平和への願いを踏みにじる政策を、ゴリ押ししようというのだから無理もない。やっと国会が開かれる。5月末までの150日間を最大限・有効に使って、「アベノミクス」の虚妄を明かしてほしい。とりわけ3月末にも施行される「戦争法」の本質を暴露してほしい。自衛隊を南スーダンでの「駆けつけ警護」に派遣し、武器使用を認めるなど、その危険な狙いを徹底的に追求してほしい。国会での争点化を避け参院選後に先送りする、ずるい安倍政権の狙いを許すな。特に自衛隊の皆さんは、ちょうど75年前の1月8日、陸軍大臣・東條英機が示達した戦陣訓を思い出してほしい。規律を重んじるためと称し「生きて虜囚の辱を受けず、死して罪禍の汚名を残すこと勿れ」と、戦場での玉砕や自決など無謀な死を強いた。その後、民間人にまで広がる一因となった。その戦禍を忘れてはならない。(2016/1/3)
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2015年12月27日

【今週の風考計】12.27

女性シンガー・ソングライター稚菜(わかな)のライブコンサートに行ってきた。キーボードを弾きながら唄う<帰らぬあなたに変わらぬ愛を>は、戦場に向かった愛しい人の運命と授かった小さな命への思いを、いっぱいに響かせる。<戦火の詩>もまた、澄んだリリックな声で、「人が殺し合い喜ぶのは、その手汚さず命じる偉い人」と、真っすぐに歌う。すがすがしい反戦歌だ。「生きた自分の言葉で語る」SEALDsともつながる。彼女は、自分の夢「カンボジアに音楽学校」を実現すべく、自主制作CD「歌唄いの詩」など、売上の一部を積み立てている。さてCDから本へ移ると、今年のいちおしは、河崎秋子『颶風の王』(角川書店)だ。舞台は東北そして北海道。馬をめぐり数奇な運命に遭遇する家族の、明治から平成にいたる6世代の歩みを描く。三浦綾子文学賞受賞作。北海道の大地で羊を飼い、乳牛を育てながら書き続ける著者の、体験に裏打ちされた描写は、ずしりとした手応えと感動の波紋をひろげる。最後は、2日前に読み終えた、椎名誠『おなかがすいたハラペコだ。』(新日本出版社)に出てくる、<しあわせの「貧乏人の鍋」>中のレシピに倣い、フーフーしながら鍋をつつき、大晦日を迎えるとしよう。皆さん、よいお年をお迎えください。(2015/12/27)
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2015年12月20日

【今週の風考計】12.20

▼今年ほど「戦争」という文字に向き合い、熟考させられた年はない。「戦争法案」を国会で強行可決した9月19日から3カ月。この19日、85歳で亡くなった野坂昭如さんの告別式が行われた。『火垂るの墓』など、生涯「戦争をしてはならない」と言い続けてきた。▼また先月末93歳で亡くなった水木しげるさんは、『総員玉砕せよ!』などで、戦争への深い怒りを胸に、若い人々に戦争の悲惨さを伝えてきた。「9条の会」呼びかけ人の一人で、反戦運動に傾注してきた鶴見俊輔さんも同じく93歳、7月23日亡くなった。▼さて24日に閣議決定する97兆円という来年度予算、その中身の恐ろしさ。「軍事費」が史上初の5兆円を超す。オスプレイ12機・F35ステルス戦闘機の購入、イージス艦1隻の建造費など、安倍政権になって4年連続、前年から700億も増額する。米軍への思いやり予算は133億増やし9465億を計上。▼さらに新「日米軍事ガイドライン」に沿って、「同盟調整メカニズム」をフルに発揮するための自衛隊・米軍幹部が意思統一する「共同運用調整所」も、東京・横田基地内に設置されている。▼いっそのこと「防衛省」あらため、「戦争省」としたらどうか。「戦争しよう」の安倍政権の本音を、オモテに現したらよい。(2015/12/20)
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2015年12月13日

【今週の風考計】12.13

伊豆・富戸港近くの釣り宿で、炙ったイルカの黒潮干、マンボウの刺身、カゴカキダイの塩焼き、ヤッパタのすり身ダンゴ汁など、地元の味を堪能した。その折、くしくもザトウクジラ騒ぎに遭遇した。体長13メートルのザトウクジラが、餌となるサンマの群れを追い掛けて、富戸漁協の定置網に迷いこんだのだ。“歌うクジラ”とも言われるザトウクジラが、海面をたたくテールスラップに圧倒され、大騒ぎとなった。10年前まではイルカ追い込み漁で、批判を浴びてきた富戸だけに、海辺の人たちは優しく見守ってきた。その甲斐もあり、しばらくして無事に網から姿を消した。瀬戸内海をはじめ日本各地で、ザトウクジラが目撃されている。その回遊ルートや生息地域は、いまだ不明な点が多く、希少種になっている。地球の温暖化とクジラの南下は、どうも連動しているようだ。海水温の上昇はクジラの生息圏を奪うことにつながる。ようようCOP21も、温室効果ガスの排出を21世紀後半には実質ゼロにする決議をまとめた。1日、2年ぶりに南極に向け日本の調査捕鯨船団が出港した。来年3月までに333頭のミンククジラを捕殺するという。「科学目的のためとは言えない」とする国際司法裁判所の判定に、どう対応していくのか。(2015/12/13)
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