2023年12月24日

【月刊マスコミ評・放送】ほとんど改善ない民放の女性比率=岩崎貞明

  民放労連がこのほど「民放テレビ・ラジオ局女性割合調査報告」を公表した。これは、民放労連女性協議会が五年前から毎年取り組んでいる調査で、全国のテレビ局・ラジオ局の役員(取締役・監査役。顧問・執行役員は含まない)の女性比率を明らかにしたものだ。こうしたデータを自社のウェブサイトで公表している局もあるが、公表していない局については女性協が加盟単組などを通じて独自に集計した。詳細は民放労連のサイトをご覧いただきたい。

 公表された2022年度データでは、在京テレビ局は2017年度に7社中5社(⽇本テレビ、テレビ朝⽇、テレビ東京、フジテレビ、NHK)で女性役員ゼロだったものが、今回初めて全局に一人は⼥性役員がいる状態になった。しかし、全国のテレビ局の63・8%、ラジオ局の72・4%で⼥性役員がいまだにゼロ。女性登用について民放業界は、わずかな改善しかみられていないことがわかった。ちなみに、事業者団体である民放連の各委員会の委員長は放送局のトップクラスが務めているが、こちらも現状では女性ゼロだった。

 また、全国に放送するコンテンツを制作する影響の大きさから、在京キイ局の制作部門の女性比率も算出している。概ね以下の通りだった(抜粋)。
・在京キイ局の平均女性割合は、社員25・4%に対して、役員8・3%、局長16・8%、管理職18・1%。
・コンテンツ制作・編成部門の社員20・3%に対して、コンテンツ制作・編成部門の局長(相当)8・0%(27ポスト中、女性2名)。
・スポーツ部門の平均が13・5%と特に低い。

 さらに、⼥性活躍推進法改正に基づき、昨年7⽉から常時雇⽤労働者 301⼈以上の事業主を対象に、男⼥間賃⾦格差の開⽰が義務付けられている。これについても放送局を調査したところ、男性を100とした男⼥間賃⾦格差は、在京キイテレビ局で平均81・0、在阪テレビ局で平均76・1だった。年収が高い管理職以上の女性比率が低いことなどが反映しているとみられる。
 これらの調査結果を踏まえて、女性協は次のように提言している。

「各社、⽇本のジェンダーギャップ指数125位の低さについて報道していますが、⾃社の⾜元を⾒直すべきなのではないでしょうか。⺠放各社や⺠放連が、現状を直視して⾃主的に数値的⽬標を掲げ、⽬標達成のための具体的な計画を⽴て、実⾏しないことには、意思決定層に⼥性を増やすことはできません」
  JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2023年11月25日号
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2023年08月13日

【放送法】「政治的公平」解釈変更とジャーナリズムの課題=立憲民主党・小西洋之参院議員寄稿

小西氏 画像(上部).jpg

 私は総務省の心ある官僚から提供を受けた内部文書を3月2日に公表し、安倍政権下の放送法の番組準則「政治的公平」の解釈改変の追及が行われた。実は、高市大臣の「捏造」発言の影で、3月17日の外交防衛委員会での総務省答弁によって「極端な場合は、その一つの番組だけで政治的公平を判断できる」との違法な2015年解釈は、「常にそれを含む放送局の放送番組全体のバランスを見て判断をする」と従前の解釈へと全面撤回されているのだが、それに関するテレビ報道は皆無である。本稿では政治の側から見た本件を巡る放送ジャーナリズムの課題について記したい。

文書公表後の報道
消極姿勢のテレビ

 公共財産であるテレビ電波によって放送局の公的使命を果たす責務を負う民放、NHKにあっては、自らの「番組編集のあり方」、すなわち放送局としての存在意義そのものが懸かった問題として、政府与党に忖度等することなく本件を徹底的に取材し、報道する必要があった。すなわち、内部文書を基に関係者に取材を重ね、あるいは、専門家による2015年解釈などの分析評価を得ながら、事件の真実、番組制作現場への影響、政治介入と放送の自由の課題などを報道する責任があったはずである。

 特に、私が公表した文書は、解釈改変の約半年間の全ての経緯について政治家と官僚の発言録等とその際に使用された資料などがフルセットで備えられた「超一級の行政文書」であり、こうした取材・報道を十分に可能とするものであった。しかし、今日に至るまでまとまった調査報道は一部を除いて行われていない。本来であればNHKスペシャルで放送して当然のはずである。
なお、文書を公表し予算委質疑が始まっても各局の取り上げ方は及び腰であり、結局3月7日に総務省がその存在を認めてからようやく内容のある報道が始まった。また、最後まで私に対する映像取材は全くなかった。かつて、日本学術会議会員の任命拒否、黒川検事長の定年延長の違憲・違法を立証する法制定時の内閣法制局審査資料(国立公文書館保管)を公表した際などとは明らかに違う対応であった。

違法解釈全面撤回 
しかし放送は皆無

 そして、総務省の志ある官僚らとの議論により3月17日に違法解釈の全面撤回を実現できたにも関わらず、この事実を放送したテレビ局は本日に至るまで皆無である。この解釈撤回は、朝日新聞と東京新聞が社説報道し(東京新聞は他紙面でも報道)、当然テレビ各局は知っているはずである。国民から負託された放送の番組編集の自由に関する政府解釈が国会質疑で180度変わったことを報道しないで、国民がそのテレビ局の番組編集の自主自律を信頼することができるのだろうか。NHKにおいては受信料を国民に求める資格放棄との自覚があるのだろうか。

報道記者の育成訓練 
独立第三者委が必須


 依然として続いているテレビ局経営トップと総理との会食などを見ると、良心ある記者の社内での苦労が拝察されるが、第二次安倍政権以降のあらゆる違憲・違法を追及してきた政治の現場からは、テレビ局の報道記者に法令解釈を含む法制度や行政組織などについて意義ある取材・報道を行うためのスキルを体得する訓練の機会がないことが致命的ではないかと考える。こういう文書にこういうことが書いてあっただけではなく、その法的意味や政治・行政的な意味を読み取る力がなければ現在の違憲・違法の専断政治で国民の自由と民主主義を守る報道、さらには、自らの言論の自由を守る報道は困難である。

 例えば、私の「衆院憲法審の毎週開催はサルがやること」といった(オフレコで即時撤回した)発言を報道しても、「衆院の国会議員の任期延長改憲」が参院緊急集会(憲法54条)の矮小化という憲法規範と立憲主義に反する空前の暴論であるという当該発言の真意、そして、オフレコ会見で説明していたように、今国会で私が参院憲法審で敢えて緊急集会を議題とし、憲法論的にも政治的にも当該改憲を不可能にした事実については、テレビ報道はゼロである。また、発言当時には、集団的自衛権行使容認を巡るフジテレビの偏向報道のBPOへの申し立てという手法についての元放送政策課課長補佐の知見からの指摘を「放送局への威圧」などと(担当記者の唖然とする無理解や意図的な切り取り報道などによって)朝日新聞に攻撃もされた。

 専門的スキルを体得しなければジャーナリズムの使命の全うは困難である。諸外国並みの放送免許等を監理する独立第三者委員会の設置の法改正とともに、志ある記者の皆さんとそうした機会を共有したいと考えている。
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2023年7月25日号
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2023年07月21日

【オンライン勉強会】放送を語る会 「政治的公平」の判断に政治介入の不当 独立規制機関設置こそ必要だ=府川朝次

 「放送を語る会」では5月31日、メディア総合研究所事務局長の岩崎貞明氏を講師に招いて、「放送法解釈変更と政治権力〜総務省文書が明らかにしたもの」とのテーマでオンライン勉強会を開いた。2023年3月2日、立憲民主党参議院議員の小西洋之氏が国会記者会見で明らかにした総務省文書『「政治的公平」に関する放送法の解釈について』をテキストに、放送法に示された「政治的公平」について改めて考え直そうとする企画だった。

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 従来、政府は「放送の政治的公平」について、「不偏不党の立場から特定の政治的見解に偏ることなく、放送番組全体としてバランスのとれたものであること」とし、「その判断にあたっては、一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体を見て判断すること」という見解を堅持してきた。しかも放送法では、そうした権利は「放送事業者の自律の保障を基本とする」ことにあった。

 ところが、2014年から2015年にかけて、当時安倍晋三首相の総理補佐官を務めていた礒崎陽輔氏が個別番組の政治的公平性を問題にし、「極端な例」という但し書きをつけて単独の番組でも政治的公平を問題視できるよう、解釈を変更すべきだと総務省に執拗に迫っていたのだ。この過程で礒崎氏は、「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある」「この件はおれと総理が二人で決める話」などと高圧的な態度をとり続けていた。小西氏が明らかにしたのは、その一連のやり取りを生々しく記した78ページに及ぶ文書だった。

 講師の岩崎氏は今回公開された文書について、人事権を掌握した官邸の権限が絶大であることを如実に示した内容であると感想を述べ、結果的には官邸の意に沿う形で、2016年2月12日の「一つの番組だけでも極端な内容の場合は『政治的公平』とは認められない」とする政府の「政治的公平に関する統一見解」に結びついていったと指摘した。この発表に先立つ2月8日と9日、当時の総務大臣高市早苗氏は「放送法違反を政府が認定した場合、電波法に基づく運用停止規定を適用する」と衝撃の発言をし、メディア側の強い反発を買っていた。

 こうした動きについて岩崎氏は「メディアが判断すべき政治的公平が、政府に利用されてしまっている」と批判し、「政府は個別にせよ番組全体にせよ放送の公平性については一切口をはさむことはできない」ことを強調した。そして、政府の介入を防ぐ意味からも、世界の常識となっている放送の独立規制機関の設置の必要性を説いた。

 「放送を語る会」にとって初めての試みであるオンラインによる勉強会には、弘前や大阪、神戸などもふくめ39名が参加。感想として「放送における政治的公平性」の意味がよく分かったなど好意的な意見が数多く寄せられた。「語る会」はこれまでに視聴者と放送に携わる者が直接対話できる場として「放送フォーラム」を活動の中心の一つに据えてきた。その数は60回に及んでいるが、2020年以降コロナの影響で途絶えたままになっていた。会員からの要望もあり、「フォーラム」復活の糸口にしようと実施したのが今回の勉強会だったが、以前のような対面での「フォーラム」開催も視野に、今回の経験をどう発展させていくか、「語る会」の取り組みは新たな段階に入ってきている。
    JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2023年6月25日号        
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2023年06月16日

【シンポ】 NHKとメディアの今を考える会 第7回シンポジウム「メディアに口出す政府を許すな〜総務省「行政文書」問題から何を学ぶか〜」25日午後2時から4時(JCJが共催)

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6月25日 (日) 14:00〜16:00 zoomによるオンライン(申込者には後日録画配信あり)
  3月2日、小西洋之参議院議員が公表した総務省「行政文書」によって、安倍政権時代、官邸(安倍元首相の側近・礒崎陽介総理補佐官)が総務省に圧力をかけ執拗に放送法の「政治的公平」の解釈変更を迫った内幕が詳細に明らかになりました。これはあからさまな権力による放送メディアへの介入です。その後の国会論戦の末、小西議員の厳しい追及により総務省は、「政治的公平」の解釈変更を事実上撤回するに至りました。
 シンポでは、以下論点を議論。
 ●小西議員が公表した総務省「行政文書」の核心は何か
 ●国会の論戦で明らかになったこと
 ●「放送法解釈変更」が放送メディアの報道内容や制作現場に与えた影響
 ●「権力のメディア介入」を繰り返させないために、独立行政委員会制度導入の可能性を含め今後の放送行政はどうあるべきか

■パネリスト:小西洋之氏(参議院議員・立憲民主党)
      :砂川浩慶氏(立教大学教授・社会学部長)

■オンライン参加費:500円  Peatix(https://peatix.com/event/3613160)からお申し込み下さい。
※今企画はJCJ会員も有料での参加となります。

■主催:NHKとメディアの今を考える会(http://sjak-800.cocolog-nifty.com/blog/) 
    立教大学社会学部メディア社会学科・砂川ゼミ
■共催:NHKとメディアを語ろう・福島
   :日本ジャーナリスト会議
   :日本ジャーナリスト会議・東海
   :放送を語る会
   :メディアを考える市民の会ぎふ

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 (問い合わせ先)小滝一志:kkotaki@h4.dion.ne.jp
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2023年05月13日

【放送法】官邸の圧力 白日に 総務省文書 磯崎補佐官ら暗躍=編集部

 安倍政権下の2014年から15年にかけて、当時(安倍内閣)の礒崎陽輔首相補佐官が放送法の解釈を変えさせようと総務省に圧力をかけていた状況が、総務省の内部文書で明らかになった。
 3月2日、小西洋之参院議員(立憲民主党)が記者会見して、これを明らかにした総務省文書を発表した。総務省もこの文書を「行政文書」と認め、7日ホームページで公開した。
  文書によると磯崎氏は「1つの番組でも明らかにおかしいものがある」「コメンテーターが『あすは自民党に投票しましょう』と言ってもいいのか」と働きかけ、「この件は局長ごときが言う話ではない。俺と総理と2人で決める。俺の顔を潰すようなことになれば、ただではすまない。首が飛ぶ」などと発言、「補足説明」を出させた。
 
解釈変更を迫る
 放送法は「不偏不党・真実と自律の保障」を決め「表現の自由」を確保すること(第1条)を決め、誰からも「干渉」「規律」されてはならず(第3条)、編集では「公序良俗」とともに「政治的公平」と「事実を曲げない」「対立している問題ではできるだけ多くの角度から論点を明らかにする」(第4条)よう決めている。この「政治的公平」は個々の番組の中での公平性を求めているのではなく、ある放送全体のバランスを求めていると解釈されている。
 磯崎氏の「解釈変更圧力」は、これを個々の番組にも及ぼさせようとするもので、磯崎氏の発言に符合するように放送への「圧力事件」が続いた。

続出した「圧力」
 磯崎氏の総務省への要請はちょうど、14年12月の総選挙直前から。
 当時の安倍首相は11月18日、TBSの「NEWS23」で街頭インタビューの映像に政権批判が多いとして「全然声が反映されていない」と反発。20日には自民党が在京テレビ各社に「報道の政治的公平を求める」とする文書を出すなど、放送への圧力を強めていた。その「背景」が明らかにされた形でもある。
 こうした中で、15年5月、安倍内閣の高市早苗総務相(当時)は参院総務委員会で、「政府のこれまでの説明を補足する」と断りつつ、「1つの番組だけでも、極端な場合には政治的に公平性を確保していると認められないことがある」と発言、16年2月の衆院予算委でも「行政が何度要請しても全く改善しない放送局に何の対応もしないとは約束できない。将来にわたり可能性が全くないとはいえない」と答弁。「電波停止発言」として問題になった。
 18年3月には政府の規制改革推進会議が放送法4条の廃止を盛り込んだ「放送事業改革原案」を作成。反対で立ち消えになっている。

自由へ闘い続く
 安倍内閣の官邸が、各社の番組をモニターし、さまざまな形で圧力をかけてきたことは比較的よく知られている。この文書当時大きな話題になったのは、「サンデーモーニング」への攻撃は、TBSの株主総会などでも行われていたが、16年3月には、テレビ朝日の「報道ステーション」古舘伊知郎キャスター、NHKの「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスターが降板するなどの「事件」もあり、「放送の自由」をめぐる闘いは今なお続いている。
      
高市経済担当相「捏造」と強弁するが
  総務省が「行政文書」と認めた「放送法の解釈変更圧力」について、高市早苗・経済安保担当相は3月3日の予算委員会で、問題の総務省文書について、「ねつ造」と決めつけた。
「仮にこれがねつ造でなければ議員を辞職すると言うことでよろしいですね」と追及する小西洋之議員に「結構ですよ」と応じた。
 その後、総務省が「行政文書」と認めてホームページで公開すると「私について書かれた4枚については捏造。相手様が証明しなければ」などと弁明していたが、10日には「当時総務大臣だった私としては、一部正確性が確認されていない文書が保存されていたと言うことは責任を感じます」と陳謝した。
 大臣と議員の辞職については、「内容が不正確」で逃げ切れるかどうかわからないが、野党側はいまなお高市氏の再回答と磯崎氏らの参考人招致を求めている。
    JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2023年3月25日号

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2021年05月08日

【放送】総務官僚接待とメディアの責任 通信・放送への政治介入を許すな=隅井孝雄

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衛星放送事業会社東北新社、日本電信電話株式会社(NTT)による総務省幹部の接待が、次々に明るみに出ている。総務省の通信放送分野は菅義偉首相の拠点とみられ、また首相の長男菅正剛氏が接待の席の多くに姿を見せている。首相自身の関与も含め、大きな政治問題となっている。
週刊文春/文春オンラインの特ダネで詳細が明らかになった。新聞放送などの後追い取材は基幹メディアとしての責任が問われる事態だ。

役人の無軌道
東北新社では2016年以降4年間に39回、13人の総務官僚らが接待された。またNTTでは2018年から20年にかけての間、10件の接待が確認されている。接待を受けた総務官僚の中には首相側近、谷脇康彦総務審議官(当時)の名もあり、また同じく首相側近の山田真貴子内閣広報官(当時)も高額接待を受けていた。
谷脇氏や巻口英司国際戦略局長らはNTTからも4回にわたって15万円の高額接待を受けた、また武田良太総務相がNTT沢田純社長と会食(2020.11.11)している。
11人の総務省官僚が懲戒処分された(うち3人は更迭)。菅首相側近、山田氏は3月1日、谷脇氏康彦氏は3月16日辞任に至った。
総務官僚たちの無軌道ぶりは目を覆うばかりだ。

すべて申請通りに
東北新社は外国映画の日本語吹き替え業として1961年に設立された。初代社長の植村伴次郎氏(故人)は、テレビの初期に米国テレビ映画「ハイウエー・パトロール」、「ララミー牧場」、「奥様は魔女」など日本語版制作の豊富な経験を持つ。その後映画専門の「スターチャンネル」をきっかけに、1989年以降、衛星放送業界に参入した。
総務省官僚の度重なる会食について、当初総務省は業務の話はなかったとしていたが、文春が報じた音声記録で衛星関連の会話が確認された。
東北新社は衛星で多くの問題を抱えていた。「囲碁将棋チャンネル」のCS認可(18年4月)、「ザ・シネマ4K」の認可(18年12月)、「スターチャンネル」の免許更新(20年12月)など、すべて申請通り認可された。
総務省の「衛星放送の未来像」研究会(2018年~2020年)では、新4K/8K衛星について議論されたが、利用料低減など衛星業界に有利な報告書が出た。東北新社は衛星協会の会長社だ。ここでも総務省への働きかけがあった。
追及の過程で、明らかになった外資規制違反時に認可された「ザ・シネマ4K」は5月1日をもって放送休止となる。
NTTの谷脇氏らへの接待は2018年6月から2020年12月にかけてだった。菅官房長官(当時)が「携帯電話料金を4割程度下げる余地がある」と発言(2018年9月)、総裁選出馬会見(2020年9月)で「更なる携帯値下げ」を表明した時期だった。
NTTは2020年11月、ドコモを子会社化した。これにより、菅政権の携帯値下げ要請下、NTTドコモが携帯業界で断然優位に立った。

まるで独裁国家
総務省は2001年の中央官庁再編時に、自治省、郵政省、総務庁を統合して設置された。戦前の内務省に似た機能を持つ巨大組織だ。
総務省は解体し、運輸、郵便、通信、放送などの分野は政府から切り離し、行政委員会に任せるべきだ。特に不祥事多発の通信放送の独立は急務だ。
国が直接通信、放送の監督権限を握っているのは、中国、北朝鮮、ロシアなどの社会主義独裁国家だ。通信、放送は第三者行政委員会に委ねるのが世界の常識、アメリカ連邦通信委(FCC)、イギリス放送通信委(Ofcom)、韓国放送通信委(KCC)などである。

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日本にもあった!
日本でも実は「放送委員会」が存在していた。「(戦時中)輿論を表現する重要な機関(筆者注、日本放送協会)の管理運営に関し日本国民は発言権を有さず今日に至った」との占領軍からの批判が出された。1945年年(昭和20年)12月のハンナーメモである。再組織を促された日本放送協会は1946年 (昭和21年)1 月、放送委員会を発足させた。
委員は17人、科学技術、農業、実業、芸術、学界、婦人、労働、新聞出版、青年の9分野を代表する人物で構成された。委員中には大村英之助(映画人)、加藤シヅエ(社会党議員)、宮本百合子(作家)、荒畑寒村(労働運動家)、岩波茂雄(岩波書店主)など名がみられる。放送委員会は同年3月、戦後初のNHK会長に高野岩三郎(大原社研所長)を選出した。放送委員会はその後放送協会労組の調停役になった以外目立った動きがなく、 1949年(昭和24年)5月、解散した。日本政府はGHQの要請に渋々ながら従い、電波と放送を管理監督する電波監理委員会を政府から独立した行政委員会として1950年(昭和25年)6月発足させた。
しかし1952年(昭和27年)、日本の主権が回復されると、その年の7月電波監理委員会は廃止され、郵政省(のち総務省に移管)が直轄することになった。

野党が共通政策
1996年(平成8年)橋本竜太郎政権下の行政改革会議で、通信放送委員会を設置する案が出されたが、郵政省の反対で実現しなかった。また、2009年に民主党が与党となり、通信・放送委員会を設置する方針を決めたが、これも郵政省の反対で法案提出には至らなかった。
最近では2016年(平成28年)と2019年(令和1年)の参議院選挙の際に、市民連合と5野党との間で交わされた「共通政策」の項目に「国民の知る権利を確保するという観点から、報道の自由を徹底するため、放送事業者の監督を総務省から外し、独立行政委員会で行う新たな放送法制を構築すること」との一項が設けられている。
菅政権はデジタル庁を構想しているが、これは総務省と両輪で通信、メディア、IT、インターネットなどを掌握し、市民の情報を管理する危険なたくらみだ。
汚職まみれの総務省の即刻解散と通信放送第三者委員会の設立が急務だ。
隅井孝雄(JCJ代表委員)
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2021年4月25日号
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2018年09月02日

【メディアの動き】民放連:CM規制のルールづくりを 公平・公正な国民投票の実現へ 本間龍氏に聞く=河野慎二

 安倍晋三首相は12日、秋の臨時国会に自民党の改憲案を提出する考えを表明した。改憲が発議されると国民投票運動でのテレビCMが大きな問題になる。資金力のある陣営が大量のCMを流し、投票の公平が保てなくなる恐れがある。この問題にどう取り組むべきか。博報堂出身の著述家で、この問題に詳しい本間龍氏に聞いた。

――衆議院の憲法審査会が先月、国民投票運動のテレビCM規制について民放連の意見を聞いた。民放連は慎重な姿勢を示したとされるが。
 民放連内でもの意見は、二分されているようだ。何らかの自主規制策を打ち出すべきだとの意見と、「CM規制はとんでもない。自分たちは注文を受けて流していればいい」との意見に割れている。

民放連と話し合い

――民放連は自主規制ルールを作れるのか。
 民放連が自主規制案をつくり、国会がそれを追認するのが、一番手っ取り早い。民放連への働きかけを強めようと、超党派の議員連盟が今月末に発足する。座長は自民党の船田元(はじめ)衆院議員が就任する予定だ。議連の最初の仕事は民放連との懇談。その際、議連としての案を持って行く。CMの回数などを決めているイギリス方式がいい国民投票法の改正については、議連としても提出する方向で考える。民放連を動かすことと法改正の両輪で動いて行く。

――民放連は、CM規制は「表現の自由」制約につながると懸念するが。
 テレビCMの規制は放映の回数だけで、内容は規制しない。イギリスでは国民投票に使える予算を国が賛成と反対の両派に渡している。その上限は決まっている。テレビCM規制と表現の自由は両立する。
 ただ、国民投票法成立11年後の今日、ネットの力が急増している。ネットは規制の対象外。仮にポータルサイトは規制しても、個人の発信規制は「表現の自由」にリンクしてくる。

護憲勢力は不利に

――米国では、トランプ勝利の一因に、ビッグデータの活用が上げられているが。
 日本では、電通がビッグデータを社内に保有している。「ビッグデータ解析プラットフォーム」という機材、組織を持っているから、当然国民投票に使うだろう。投票の公平性は失われ、護憲派は不利な戦いを強いられる。
 ネットの問題については、早急に研究会などを作って対応する必要がある。

安倍常人ではない

――現状のまま、国民投票を実施すると、大変な事態になる。
 それは目に見えている。世界一の広告代理店、電通がバックについて、準備版万端怠りなくやる。護憲派は何もやっていないから、赤子の手をひねるようなものだ。
 じゃあ、安倍首相が3選されて、年内か年始に国民投票までに持って行けるか、現実的にはかなり難しいと思う。憲法審査会は、与野党合意の上で進めるというのが大前提で、国民投票を実施するまでに、国会の手順としては15回ぐらいの採決が必要とされる。
 否決されたら、各会派が持ち帰り、やり直す。そう見てくると、年内、年初の発議、来年の天皇退位までの国民投票は不可能に近い。
 ただ、安倍首相は常人では計り知れないところがある。国民投票が自己目的化している面がある。普通の考えの持ち主なら、国民投票は出来ませんが、安倍首相は違う。

――国民投票が否決されたら、内閣総辞職ものですね。
 そうです。大差で否決されたら、内閣はブッ飛んで、政権交代が起こるかもしれない。政権を失うかもしれないという覚悟で突っ込んでくるから、そこをしっかり見据えた対応が必要だ。

世論を盛り上げる

――ただ、国民がどう考えるかです。強行突破的なやり方は国民の批判を招くのでは。
 大量の改憲CMをバンバン流しても、強面の態度が国民にどう映るか。強権を発動し、偉そうなことを言うことに、民意は極めて敏感だから、いくら電通がついていても、浮動票が改憲派に大量に流れることはないのではないか。
 超党派議連発足を契機に、議連と民放連との話し合いなどをはじめ、国民投票の問題点の報道をメディアに働きかけ、世論を盛り上げて行きたい。

聞き手 河野慎二

JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2018年8月25日号
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2016年11月04日

沖縄県紙「権力監視が基本動作」―JCJ賞「なぜペンをとるのか―沖縄の新聞記者たち」見る会=JCJ放送部会

 今年度のJCJ賞を受賞した毎日放送の「映像15 なぜペンをとるのか〜沖縄の新聞記者たち」を見る会が9月21日、東京中央区の月島区民館で開かれた。  番組は、民意を蹂躙する安倍政権の沖縄政策の実態と治外法権同然の米軍の行動を報道する琉球新報の記者たちを取材したドキュメンタリー。恫喝によるメディア支配を企む安倍政権のもとで、ジャーナリズムとは何かを問いかける秀作だ。

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2014年03月24日

NHK会長と経営委員2氏の罷免要求 署名は1万3000筆を突破=石井長世

 籾井勝人NHK会長が、1月25日の就任会見で述べた問題発言で世論の厳しい批判を浴びた後も、会長職に居座っていることに憤慨し、罷免を 要求する運動が全国各地で繰り広げられている。
 籾井氏はこの問題発言を個人的な見解として、一応取り消したが、慰安婦問題や国際放送など5項目について発言した真意は、今も変わらないと 居直り、辞任を拒否している。

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2011年03月03日

空の安全が危ない/報道が口をつぐむ、日航整理解雇の実態=仲築間卓蔵

 昨年12月16日、日本航空のキャビンクルーユニオン(CCU)の集会に呼ばれて話をした。内容は「日本航空問題とメディア」 である。
 大会議室は満員。寒い日だったが熱気ムンムン。久しぶりに高揚感を味わった。
 日本航空労働組合と日本テレビ労働組合とのつき合いは古い。お互いに賃金昇格差別問題で共同行動をやったものである。
 当時は「千代田総行動」華やかなりし頃である。そんな中で日航労組も日テレ労組も勝利的解決をみた。だから、 日本航空問題となれば他人事ではないのである。

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2011年02月01日

<年頭に当たってメディアに望む>問題を関連づけて報道する「触媒」の役目を果たせ=仲築間卓蔵

 卯年は明けたが、「兎ぶ春」になるのだろうか……。どうもそうはいかないようだ。
 菅直人首相の年頭会見に対して、全国紙5紙(朝日、読売、日経、毎日、産経)が揃って中身の同じ社説を掲載した。「6月をめどに、 社会保障財源を口実とした消費税増税と環太平洋連携協定(TPP)への参加方針を決めるとした菅首相に実現を迫るもので、 見出しも各社横並びという異様な状況を呈している」(1月9日付「しんぶん赤旗」)という。

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2009年05月29日

NHKスペシャル「アジアの"一等国"」に対する批判について=放送を語る会

2009年5月27日
放送を語る会

2009年4月5日に放送されたNHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」第1回「アジアの”一等国”」にたいして、激しい抗議、攻撃が加えられていると伝えられています。その組織的な動きが集中的に示された例に、5月18日、産経新聞が掲載した1ページ全面の意見広告「NHKの大罪」があります。
この意見広告は、「日本文化チャンネル桜二千人委員会」と称する団体ほか、幾つかの団体、国会議員らが名を連ねて、「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような視点で番組を制作した」「日台友好関係を破壊」「放送法違反の情報犯罪」などと主張し、番組担当者、NHK経営者の謝罪と辞任、「JAPANデビュー」シリーズの放送中止を求め、「全国民の受信料不払い」を実現しよう、と呼びかけています。この番組の放送以後、この意見広告にとどまらず、似たような主張が、複数の週刊誌、雑誌などで展開されてきました。

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2009年05月05日

NHKは「政治家への事前説明」をやめ、放送と政治の分離を明確にすべきだ=石井長世

 すでに新聞報道などで伝えられている通り、放送界の第三者機関であるBPO(放送倫理・ 番組向上機構)の放送倫理検証委員会は、8年前の従軍慰安婦を扱ったNHK教育テレビの番組「問われる戦時性暴力」の改変問題で、 4か月に亘る審議を経て、先月28日、「自主自律の観点から問題があった」とする意見書を公表した。
 その中では、「番組制作部門の責任者である放送総局長が、放送前日に当時の安倍官房副長官と面談して、番組内容を説明したりした行為は、 公共放送の自主・自律を危うくするもの」また、「日頃国会議員を接触する立場の担当局長が、面談に立ち会った後、 現場のプロデューサーやディレクターに直接改変を指示したほか、NHK幹部が入れ替わり立ち替わり改変を指示し、番組が散漫になった」 と指摘。公共放送として、やってはならない行為だという見識を示した。

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2009年04月06日

封印された記憶を残しておきたい〜現役プロデューサーの志〜

 3月27日、NHKの現役プロデューサーを招いて第32回放送フォーラムが開催された。
 ゲストは、NHK番組制作局の塩田純氏。南京大虐殺の史実にも踏み込んだNHKスペシャル「日中戦争〜なぜ戦争は拡大したか〜」で、
文化庁芸術祭テレビ部門大賞を受賞するなど活躍している。 「こういう場で話すのははじめて」という塩田氏は、番組制作の秘話から現代史ドキュメンタリーにかける思いまで、 40名を超える参加者を前に語りかけた。

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2009年01月20日

BPOの「ETV2001」改変事件「審議入り」決定について=放送を語る会

 すでに報道されているように、NHKと民間放送連盟が設立した第三者機関「放送倫理・番組向上機構」(BPO) の放送倫理検証委員会が、1月9日の定例会議で、NHK「ETV2001」改変事件について「審議」に入ることを決定しました。
 昨年9月、NHK職員とOBの有志が、事件の真相究明を求めて、放送倫理検証委員会(以下「検証委員会」という)に申し入れを行い、 続いて10月には、放送を語る会の呼びかけで、市民・各分野の研究者・ ジャーナリストの方々を賛同者とした同様の要請を検証委員会に対して行いました。

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2008年05月04日

「ETV2001」番組改変裁判・最高裁で問われるもの=小滝一志(放送を語る会)

 7年前NHKが放送した『ETV2001・問われる戦時性暴力』の改変を巡る裁判は、5月24日、最高裁での上告審の口頭弁論で結審し、6月21日に判決が言渡されるが、一連の裁判を通して、被告NHK側の事実を隠蔽する不誠実な姿勢が明らかになり、最高裁がどのような判断を下すか監視が必要だ。この裁判で、二審の東京高裁判決は、NHKが番組の改変を巡って番組の取材対象者である『「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク』(略称バウネット・ジャパン)に対する「説明義務」を怠り、また、バウネット側の「期待と信頼」の権利を侵害したと認定した。
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2008年02月06日

02・15 第28回放送フォーラム NHKはどこへ行くのか―記者が見た会長選出劇―

日時:2008年2月15日(金)19:00〜21:00
場所:
渋谷勤労福祉会館 第1洋室 (渋谷公園通りパルコ角 tel03−3462−2511)
講師:臺 宏士(だい ひろし)毎日新聞社会部記者
参加費:800円(学生・会員500円)
主催/放送を語る会 協賛/日本ジャーナリスト会議 メデイア総研

 1月下旬、NHKの現役記者、ディレクターらによる株のインサイダー取引が発覚しました。安倍前首相の後押しによる経営委員長の就任や、視聴者の意向を無視した新会長人事など、協会を揺るがす大波が続く中、さらに大きな衝撃です。NHKは果たして言論報道機関たり得るのか? 視聴者からは重い問いが投げかけられています。
 今日の事態を招いた協会経営の体質と、こうした混乱に乗じようとする政府権力・財界との関係をどう考えたらいいのか、今回の会長選出劇を中心に、取材した記者に率直な感想をお聞きします。(次頁に放送を語る会見解、「最近のNHKの動きについて〜インサイダー取引・会長・役員の辞任と交代〜」を掲載)。

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2008年01月29日

いま、組織を変えるための行動を――NHKの連続する不祥事に思う=沖野 皓一

一連の不祥事と通底する経営の無自覚さが原因

 放送の現場で「ジャーナリスト」という言葉が聞かれなくなったと嘆く声を耳にする。しかし、特にここ1、2年のNHKの番組を見る限りでは、ジャーナリズムとして優れた番組が何本も出ている。黙々と頑張っている人たちが沢山居るのだと思う。ところが一方で、今回のような恥ずかしい事件が起きるのは何故なのだろうか。私は、職場での本音の議論が無くなっているのではないかと思う。

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NHKは言論報道機関としての責任を果たせ=石井 長世

 1月17日に発覚したNHK現役記者らの株のインサイダー取引をめぐって、メディアなどから、報道情報端末の管理のずさんさや、職場の気の緩み、コンプライアンス意識の欠如が指摘されているが、形式的な精神論では済まされない、もっと根本的な問題が根底にあるように思えてならない。

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2008年01月28日

「インサイダー取引」の衝撃=報道局の現場から

 1月17日午後2時すぎ、東京・渋谷の本部に勤めるNHK報道局職員の大多数は「ピーコ」と呼ばれる共同通信の一報アナウンスで、記者らがインサイダー取引を行っていたことを知ることになった。ほぼ同時刻、協会からも職員に局内メールで周知された。
 記者やディレクター、カメラマン、編集などからなる報道局職員は、NHKの報道を支えているという自負があり、協会内では、よくも悪くもエリート意識の強い集団だ。これまでの不祥事についても、主に番組制作局などの職員によるもので、自分たちは、むしろ尻ぬぐいをさせられているという意識があった。しかるに、今回の事態は「身内」の不祥事で、言い訳ができない苦々しさを感じている。(報道局・現役記者)
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