2014年09月05日

■10・10 JCJ出版部会例会<慰安婦問題と「朝日」バッシング>

 日中韓の外交にとって、「従軍慰安婦問題」への対処は、緊急な課題となっている。朝日新聞が、慰安婦の強制性を明かす吉田証言の誤りを認め、経緯を紙上で公表して以降、新聞・週刊誌を含め、メディアの「朝日」バッシングはとどまるところを知らない。<性奴隷としての慰安婦>は虚偽だったとの発言まで飛びだす。なぜ、何がそうさせているのか。
※講師に予定していた藤田博司さんが5日、急性心臓死のため亡くなられました。氏の生前のご活躍を偲んでご冥福をお祈りします。
 代わって青木理(ジャーナリスト)さんが、講師を務めます。誘い合わせご参加ください。

日時:10月10日(金)午後6時開場 6時半開会
会場:岩波セミナールーム3F(地下鉄半蔵門線、都営新宿線・三田線、神保町下車)
講師:青木理(ジャーナリスト)+篠田博之(「創」編集長)
会費:500円(JCJ会員・学生300円)
主催:日本ジャーナリスト会議 出版部会
案内チラシ(地図付)
*印刷用ファイルのため、開くまで時間がかかる場合があります。
問い合わせ先:日本ジャーナリスト会議(JCJ)
電話03−3291−6475

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2014年03月24日

本とアマゾンと消費税の問題を考える=守屋龍一

 原田マハ「砂に埋もれたル・コルビュジエ」という短編がある(『本をめぐる物語』角川文庫所収)。戦地の惨状や広島での原爆体験を語ってくれた父が認知症になった。ある日、家からいなくなり、捜しまわる娘が、やっと公園の砂場に佇む後姿を発見する。それは命よりも大切な一冊の本を掘りだすためだった。読めば、胸にズーンとくる。
 だが私たちの周りでは、公共図書館に所蔵されている『アンネの日記』やナチスのホロコーストに関する大切な本が、何者かの手によってビリビリに破られ、被害は39館・計306冊に上る事件が起きている。

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2013年09月07日

『本当の戦争の話をしよう』を読んで=守屋龍一

 高知新聞の高田昌幸さんが、7月号の〈’13緑陰図書─私のおすすめ〉で挙げた、ティム・オブライエン『本当の戦争の話をしよう』(村上春樹訳・文春文庫)を、さっそく読んだ。
 著者が1969年2月から14カ月、ベトナム戦争にアルファ中隊の歩兵として従軍した体験をもとに綴る22の物語で構成されている。

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2009年08月08日

活字の海を漂って(25)「新聞の広告欄を眺めながら」=鈴木 耕

  新聞はわりと熱心に読みます。
  記事だけではありません。日によっては、興味を惹かれる記事がとても少ないことあります。そんなとき、むしろおもしろいのは、広告です。私の場合、特に書籍や雑誌の広告には熱心に目を通します。
  「ほう、こんな本が出た。買いに行かなくちゃ」とか、「この週刊誌の特集は、どっかの書店で立ち読みしよう」とか、「これ欲しいけど、ちょっと高いな。文庫になるまで待つか」などなど、ブツブツ言いながら広告を眺めています。3冊ほど欲しい本がインプットされたころに、書店へ出かけます。

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*JCJ出版部会「出版ろばの耳」(ブログ版)へ飛びます。
*「出版ろばの耳」(ブログ版)
http://jcj-shuppan.seesaa.net/

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2009年05月02日

活字の海を漂って(22)船戸与一の圧倒的力技=鈴木 耕

 あまり読者数が多いとはいえない当コラムだが、それでも時折、このコラムを読んでくれているらしい古い友人から、先日、 メールがあった。
 「いつも小難しいことばかり書いているけど、エンターテインメント系の本については触れないの? 本来、 そっちのほうが好きだったはずじゃないか、鈴木は…。理屈ばかりでは、読むほうも疲れるよ」
 うーん、実はそうなんだ。仕事柄、身に添わない本もたくさん読んできたけれど、 ほんとうは寝っ転がってミステリとか時代小説などを気楽に読んでいるほうが性にあっている。
 ま、JCJ出版部会のHPということで、少しはカッコつけなくちゃ、と思っていたことも事実なのだが。
 というわけで、今回は私の好きな小説について書く。
 作家は、船戸与一。

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*JCJ出版部会のHPに飛びます。

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2009年02月25日

活字の海を漂って(19)辞書事典の危ない魅力=鈴木 耕

  私の机の上には、ブックエンドに挟まれて、たくさん(現在は13冊) の辞書類が並んでいます。机上のかなりの面積を、辞書類が占領しているのです。
 これらの分厚い辞書類とパソコン、プリンターで、机上はほぼ満員御礼状態です。(満員御礼といえば、朝青龍に感謝しなさいよ、 日本相撲協会と内館牧子さん! 関係ないけど)。
 机の横の本棚にも、辞書や事典、図鑑などの本のコーナーが1段以上あります。原稿を書くときに、 ひょいと手を伸ばして届く範囲ということです。

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2009年01月09日

活字の海を漂って(18) さようなら、私の雑誌たちよ=鈴木 耕

愛着ある雑誌たちが消えていく

 いま私の机の上に、3冊の雑誌が置かれています。

『論座』2008年10月号(朝日新聞社)
『PLAYBOY日本版』2009年1月号(集英社)
『月刊現代』2009年1月号(講談社)

 この3誌の共通点は、ともに「最終号」であるということです。
『PLAYBOY日本版』と『月刊現代』は、2009年1月号となっていますが、発売日はともに2008年12月です。つまり、 この3誌は2008年に姿を消した雑誌なのです。
 この3誌ともに、私には愛着のある雑誌でした。1誌は自分が直接関わった雑誌として、あとの2誌は私の愛読誌であったことへの愛着です。

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2008年12月13日

活字の海を漂って(17)方言が抉り出す「お国」と「国家」―小説『ふたつの川』=鈴木 耕

 素晴らしき地方出版

  日本でいちばん短い会話の例として、よく挙げられるのがこれです。
 「どさ?」
 「ゆさ」

 津軽地方の方言で 「どこへ(行くの)?」
 「お風呂へ(行く)」という意味です。
 しかし、我が故郷の秋田地方では、もっと短い会話が成立しています(別に、短さ自慢をしているわけじゃありませんが)。
 「け」
 「く」
 もはやこうなると、他の地方の方々には判じ物の世界でしょうが、これで立派にコミュニケーションは成り立っているのです。「食べなさい」(食え)
「食べます」(食う)というわけです。

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2008年10月19日

活字の海を漂って (15) =鈴木 耕

――今回は、あるサイトの宣伝です。――

■小泉熱狂劇場への不安から

 2005年3月、ネット上に「マガジン9条」という小さなサイトが誕生しました。
 時まさに、小泉政権の絶頂期。ブッシュ大統領の対テロ戦争にどこの国よりも早く支持を表明、対テロ特措法、有事法制、イラクへの自衛隊派遣、国民保護法、靖国参拝、憲法調査会、国民投票法、さらには教育基本法改定と、息もつかせぬ小泉劇場。日本中にキナ臭いケムリをばら撒いたのが小泉純一郎首相でした。そして、その純ちゃんに熱狂し拍手する人々の多さは、圧倒的でした。
 しかし一方で、こんな小泉人気に危機感を持った人間たちもいたのです。

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2008年09月04日

活字の海を漂って (14)=鈴木 耕

―歴史小説の、最高の到達点『出星前夜』―

ようやく読み終えました。
『出星前夜』(飯嶋和一、小学館)です。
この本の帯に、こうあります。

<民を死に追いやる政事(まつりごと)の
 どこに正義があるというのか。>

 著者の飯嶋さんは、私の大好きな作家です。この人の本は、出版されれば必ず書店へ駆け込んで買い求めます。『出星前夜』は8月4日に初版発行ですから、まだ出たばかり。
いつもと同じ、少し派手だけれど重厚な表紙デザインに、なぜかホッとします。
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2008年08月06日

活字の海を漂って (13)=鈴木 耕

夏休みには、この本一冊あればいい。

分厚い本であります。

  全740ページ。厚さにして5センチ強。重さでいえば750グラム。別に、ステーキを食べようっていうんじゃありませんから、厚さや重さなどどうでもいいんですが、それにしても、ずっしりと胃に響きそうな本ではあります。
 これは、斎藤美奈子さんの『本の本書評集1994―2007』(筑摩書房、2008年3月10日初版発行、定価2800円+税)。タイトルどおり、彼女がこの間に読んだ本の評論を、ぎっしりと1冊に詰め込んだ、かなりキョーレツな、頭がフラフラ、めまいでクラクラするような本であります。
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2008年07月05日

【米国、北朝鮮「テロ支援国家」 指定の解除へ】 歴史の水脈を見失うな=梅田正己

 6月26日、ブッシュ米大統領は、北朝鮮が6カ国協議の合意にもとづき「核計画の申告書」を議長国の中国に提出したことを受け、1988年以来の「テロ支援国家」指定の解除を議会に通告すると発表した。 あわせて大統領は、北朝鮮に対する「対敵通商法」の適用も終了すると述べた。米国が朝鮮戦争以来、実に55年にわたって北朝鮮に加えてきた経済制裁が、ついに停止されたのである。
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活字の海を漂って(12)=鈴木 耕

―写真集『ひろしま』について―

 このコラム、今回で12回目。月1回の連載ですので、いつの間にか1年が経ったわけです。時間の経過というものの不思議さを、しみじみ感じます。さて、「活字の海を漂って」というのが、この連載のタイトルです。タイトルどおり、毎回、なんらかの「活字にまつわる話」を書いてきたつもりです。でも、今回は少しタイトルとは中身が違うかもしれません。「活字」から離れて「写真」のことを書いてみたいと思うからです。

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2008年06月04日

活字の海を漂って(11)「超左翼」雑誌の出現!=鈴木 耕

この雑誌、いい根性してるゼっ!

 なんといっても、この雑誌のタイトルの左上に小さく書かれた謳い文句に、私はシビレてしまったのです。
 それがまあ、<超左翼マガジン>というのだから、感電1万ボルトです。本気でビリビリきました。
 なにしろ、カタカナで「サヨク」じゃなくて、漢字で「左翼」ですよ。いまどき、マジで左翼をやろう、というのだから、ホント、いい根性してるじゃないかっ、なのです。それがこの雑誌、『ロスジェネ』です。

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2008年05月08日

活字の海を漂って (10) 「米兵犯罪お仕置き法案」=鈴木 耕

  風薫る5月、です。5月といえば寺山修司の詩集『われに五月を』を思い出します。すてきな季節です。花粉症の方たちも、ようやくその辛さから解放される時期ですね。心もからだも浮き立つような気がします。でも、今回は少し古い4月の話です。
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2008年04月27日

横浜事件と良心・思想・言論の自由=出版評論家/橋本 進

―「司法の責任」を免罪する最高裁の不見識―

恥ずべき判決の上塗り 横浜事件、上告を棄却

  08年3月14日、最高裁第二小法廷は、横浜事件第三次請求再審における申立人・弁護団の上告を棄却した。上告は“過去の裁判はなかったことにしよう” という“くさいものに蓋”判決=免訴(06.2、横浜地裁。07.1、東京高裁)を撤回、原有罪判決を破棄、事件の全容解明を求めるものであった。
 横浜事件が、死者をも出した残虐な拷問で、特高が捏造し、検察・裁判所が追認して有罪とした総ぐるみの国家犯罪であったことは、戦後、早い時期に明らかにされた。従って現代史学界では定説であり、今や世間常識といってよい。だから1986年に第一次再審請求が提起されたとき、裁判所は直ちに再審をひらき、即座に恥ずべき有罪判決を取り消し、自らの「名誉回復」をはかるべきであった。ところが、敗戦時戦犯追及を恐れて記録を焼却(証拠隠滅)、そのことによる「一件記録の不存在」を理由に請求を棄却、“触らぬ神にたたりなし”判決を行なったのである(第一次)。第二次も同様のなりゆきで、恥ずべき判決の上塗りがくりかえされた。

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2008年04月02日

活字の海を漂って (9)今朝も新聞を開いたけれど=鈴木 耕

「後期高齢者」は、誰が作ったか

 新聞を読んでいると、時折、どうにも不愉快な言葉に遭遇することがあります。いや別に、新聞の記事そのものや論調に嫌悪を感じる、ということではありません。使われている言葉に、「なんだ、これは」と不快な思いをすることがある、という意味です。
 例えば、最近では「後期高齢者」という言葉。
 いったい、どんな連中が作った言葉なのか。「人間に対して“後期”とは何事かっ!」と、この文字を見たとき、一瞬、昔のマンガのコマのように、頭から湯気が出ました。

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2008年03月15日

04・19 JCJ出版部会4月例会「出版界をおおう影、そして光。」

―いま何が問題か。例えばケータイ小説と自費出版のゆくえ
日 時:2008年4月19日(土) 午後3時開会(2時30分開場)
場 所:岩波セミナールーム 千代田区神田神保町2−1 神保町交差点 岩波ブックセンター3F 地下鉄新宿線・三田線神保町駅A6出口1分 
講 師:星野 渉 氏(「文化通信」出版部長、日本出版学会理事)
<主催> 日本ジャーナリスト会議(JCJ)出版部会

 苦境の11年。97年以来連続するマイナス成長、出版不況は底が見えない。書籍3・2%減、雑誌3・1%減。金額返品率も書籍39・4%、雑誌35・2%とあいかわらずの高水準。朝日新聞(08年2月14日付、「出版再生 カギは」)が伝えるのは、ドイツ5〜10%、イギリス15%(いずれも2006年)だ。

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2008年03月03日

活字の海を漂って(8) あなたは「死刑」を宣告できますか?=鈴木 耕

重い本

 久しぶりに、ずしりと体が反応するような本を読んだ。森達也さんの『死刑』(朝日出版社)である。ほんとうに、重い本だ。重いけれども、読み始めたらやめられない。300ページを超える本だが、一晩で読み終えてしまった。
 その少し前に、『極刑』(スコット・トゥロー著、指宿信、岩川直子訳、岩波書店)を読み、続いて『無実』(ジョン・グリシャム著、白石朗訳、ゴマ文庫)を読んだ直後だったので、森さんの著書の重さが倍加したような気がした。

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横浜事件と良心・思想・言論の自由第2部《第7回(最終回)横浜事件再審裁判と憲法9条》=出版評論家/橋本 進

 《二重、三重の汚点、国家責任》

 21年前、再審裁判支援に携わるようになったころ、判決批判は弁護士の仕事、われわれ素人は運動を広げるのが仕事と思っていた。判決というものは、たとえその結論が不当、不正義であっても、そこに至る論理・考証は緻密なもので、素人には容易につき崩せない、と考えていたからだった。ところが実際に判決文や予審終結決定書を読むと、素人でも一見してわかるほど、粗雑、乱暴なものであった。
 政治経済研究会事件で被告とされた和田喜太郎(中央公論社)は、(1)除村吉太郎、橘樸、小池基之への論文依頼を、喫茶店で同僚と相談した、(2)政治経済研究会に1カ月加入(すぐ退会)、その間3回出席したことが犯罪事実で、2年の実刑判決(44.8.21)、獄死した(45.2.7)。

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