2020年03月10日

カジノ隠しに躍起 エンタメ性ではぐらかす 横浜IR産業展 経済効果業者の言い分PR=保坂義久

住民投票のぼり.JPG
 1月29日、30日の両日、横浜市みなとみらい地区にある展示場パシフィコ横浜で「統合型リゾート産業展」が開かれた。29日の開会前には、会場へ向かう連絡通路で、横浜市の統合型リゾート(IR)誘致に反対する「カジノ誘致反対横浜連絡会」のメンバーが、産業展入場者に向かいカジノ反対をアピールした。
 「カジノの収益の源泉は客の負債。横浜市は市の財政への寄与を期待しているが、ギャンブルで自己破産し生活保護受給者が増えれば、財政にも悪影響」「IRは施設内に客を囲い込むから、周辺の観光地にカネが落ちるわけではない」「安倍首相はカジノが成長産業だと言っているが、世界的にはカジノ産業は伸びていない」などと訴えた。
 この抗議活動をスマホで撮影する入場者と思われる人もいた。テレビ局も数社、反対派のインタビューを取材していた。

海外事業者目立つ
 会場でひときわ目立ったのは、ラスベガスサンズ、メルコリゾーツなど海外のIR事業者のブースだ。サンズなどのブースにはステージで派手なショーが行われていた。
 エンターテインメント性を売り込んでいる一方でスロットマシンなどギャンブルに関する展示は全くない。IR担当副大臣だった秋元司衆議院議員が収賄罪で逮捕・起訴されてカジノは大きくイメージダウン。このためカジノ隠し≠ノ躍起と感じた。
 大手ゼネコンはIRとは直接関係ない直近の事業事例をパネルで紹介していたが、IR施設建設が狙い。
大手家電メーカーの担当者にIRと展示の関わりを質問すると、パネルの半分を示して「向こう側の展示は、直接関係はないですよ」と笑う。最新技術を示してなんとかビジネスチャンスを得ようというわけだ。
 会場には昨年12月発行の横浜市の広報紙の特別号が積まれていた。IRについて「子どもから大人まで誰もが訪れ、楽しむことのできる施設と、これを収益面で支えるカジノ施設を一体的につくり、(民間業者が)運営するもの」とPR。

韓国は地域が荒廃
 経済波及効果や市の増収効果などについて具体的な数値を挙げているが、よく見るとその横に「効果(数値)については事業者から提供された情報です」とただし書きがつく。業者の言い分をそのまま載せている。市が十分な調査・研究をした上でカジノを誘致したのではないことが明らかだ。
 カジノ誘致反対横浜連絡協議会の後藤仁敏共同代表はこう市の姿勢を批判する。
 「私も展示会を見ましたが、賭けごとにかこつけて商売しようとしていることに腹が立ちました。大阪で明らかにされた事業者の募集要項によると、カジノ運営企業に利益が出なかった場合、自治体が補償すると決められている。横浜市に文書開示を請求したところ、文書は黒塗りだった。
 韓国の江原にあるカジノは唯一自国民が入場できるが、ギャンブル依存症が増加し、地域が荒廃してしまった。観光地として魅力ある横浜が、カジノに手を出すべきではない」
 保坂義久
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年2月25日号
posted by JCJ at 11:35 | 関東・甲信越 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月29日

川崎市ヘイト禁止条例 7月施行 勧告・命令・告発の3アウト方式℃i法判断で公平性担保=編集部

 石橋さん 両手.JPG 
 神奈川支部は2月1日、横浜市中区の横浜市開港記念会館で例会を開いた。日本で初めてヘイト行為を刑事罰によって規制する「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」(7月施行)の意義について、神奈川新聞川崎支局長の石橋学さん(写真)が解説した。
 また石橋さんは自身が訴えられた裁判にも言及し、多くの支援者に支えられていると語った。
石橋さんの講演要旨は以下の通り。

命の危険感じる
 昨年12月、川崎市議会は差別根絶条例を全会一致で可決した。自民党から共産党まで全会派が賛成した意味は大きい。その背景には立法事実や差別デモ、ヘイト行為の実態がある。ヘイトデモは聞くに堪えない罵詈雑言を浴びせ、その対象者は生命の危険を感じるほどだ。今回の条例成立は、行政や議会がその現実を共通認識として持てたことによる。
 川崎市の桜本地区には朝鮮半島出身者が多く住んでいる。ヘイトデモは2013年5月から始まり、11回目からは桜本地区を目標にデモが行われた。地区の住民は川崎市にデモの出発点として市が管理する公園使用の不許可を要請した。市の答えは「根拠法がないからできない」「何がヘイトスピーチにあたるか判断が難しい」というものだった。
 運動団体の「ヘイトスピーチを許さない川崎市民ネットワーク」は条例制定を市議会に求めた。市議会には日本会議に所属する右派系の有力議員もいる。条例推進派は、議場の日の丸掲揚を推進した有力議員にも働きかけた。「自民党議員に呼びかけても無駄だろう」などと言っている場合ではなかったからだ。その議員は条例が可決された後、推進派の人に「5年間かかってしまってごめん」と言って固く握手した。

足りない点ある
 条例成立の契機は16年成立のヘイトスピーチ解消法。しかし同法は理念法で、ヘイトを罰則で規制するものではない。罰則付きの法律ができないのは「表現の自由」に抵触するという議論があるからだ。
 在日コリアンの人権も表現の自由も共に守るため、川崎市の条例はいろいろな工夫をしている。 
 条例ではヘイト行為に対し勧告、命令、警察・検察への告発という3アウト方式≠とっている。市の警告に従わない確信的な行為に処罰を限定するためだ。これなら普通の人の言論が萎縮することはないと考えられる。
 市の裁量で科せる行政罰の選択肢もあったが、刑事罰を選び司法の判断を加えることで、公平性・透明性を担保している。
 条例では街頭デモを想定し、拡声器やプラカードなどの手段も示し差別的言動を禁止している。
さらに具体的にヘイト行為の類型を示し、在日コリアンに対する「出ていけ」とか「殺せ」とか「ゴキブリ」とか言った言葉を禁止した。
 足りないのは誹謗中傷して憎悪を煽る行為を類型にあげて禁止しなかった点で、今後の課題だ。ヘイト側は「朝鮮人は罪を犯しても処罰されない」などのデマを拡散し偏見を煽っている。関東大震災時のデマは、朝鮮人・中国人に対する偏見を増幅し、その後の戦争につながった。
 現在、やまゆり学園事件が起きた相模原市でも罰則付きの人権条例を検討中だ。
編集部
JCJ月刊機関紙「ジャーナリスト」2020年2月25日号
posted by JCJ at 15:23 | 関東・甲信越 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月29日

戦争政策ぶり返す安倍政権 「民衆談話の会」が記者会見=須貝道雄

 埼玉県の市民グループ「民衆談話の会」は7月7日、東京の日本プレスセンターで「戦後70年・私たちの談話」(略称・民衆談話)に関する記者会見を開いた。
 冒頭、今年100歳になったジャーナリスト、むのたけじ氏(元朝日新聞記者)が自宅と会見場を結んだ電話インタビューに応じ「安倍政権がしているのは戦争政策のぶり返しだ」と厳しく批判した。
 太平洋戦争について、むの氏は「本当なら70年前の8月15日、戦争が終わると分かった時に、隣近所や職場で、あの戦争は何だったのか、考えることをすぐ始めるべきだった」と指摘し、「自分たちの物差し、ハートで反省する」ことの重要性を強調した。

(→続きを読む)
posted by JCJ at 13:35 | TrackBack(0) | 関東・甲信越 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月07日

むのたけじさんが講演 「今こそジャーナリズム本来の役割を」(埼玉新聞サポーターズクラブの呼びかけで)=菊地正志

 98歳の現役ジャーナリスト、むのたけじ(本名・武野武治)さんが、埼玉県さいたま市中央区で「今、真のジャーナリズムとは〜希望は絶望のど真ん中に〜」をテーマに講演した。
 むのさんは「人々の権利と考えを社会にぶつけるのが本来のジャーナリズムだ」と強調。埼玉新聞などの地方紙に対して「人々の歴史と土地の特性を掘り起こし、新しい文化の風を起こしてほしい」とエールを送った。

(→続きを読む)
posted by JCJ at 01:00 | TrackBack(0) | 関東・甲信越 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする